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和尚のつぶやき #302(子どもの邪魔をしない)

親は子どものためと思って
たくさんのことをします
注意、助言、進言、説教
もちろん子育てにおいて
必要なことばかりですが
子どもの邪魔をせずに
これらのことをするのは
思いのほか難しいものです
親は子どものためと思っているので
子どもの邪魔をしていることに
気付くことができません
愛情が裏目に出てしまいます
当然のように子どもは反発しますが
それに対し
あなたのためよと親は言います
ほっておいてほしいと言うのが
子どもの思いでしょう

また、ほっておけないのが親であり
ほっておこうと思いながら
ほっておけないのが親心です
これを否定はできませんが
だからと言って、
それでいいわけではありません
心を鬼にして、ほっておく
可愛いからこそ 旅をさせる
安全な折の中に入れるのではなく
折から放って 自由にさせる
そうすると子どもは
自由と責任の狭間で
苦しむでしょうが
それが成長には必要です
自分で立って歩きだしたら
転ぶ痛み ぶつかる痛みを
自らの体と心で体感し
痛みの辛さを知るのです

自分の痛みを知ってこそ
人の痛みもわかる
当たり前のことですが
その経験が少ないと
相手が死ぬまで
殴ってしまいます
相手が立ち直れないところまで
暴言を投げつけます
子どもは自分の力で成長してこそ
人間らしい人間になります
親はその成長の
邪魔をしてはなりません
本当の愛情とは何かを
私たち親は見つめなおした方が
いいと思います



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