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勝手気ままに #41

勝手でしょ

「カラスなぜ鳴くの♪
カラスの勝手でしょう♪・・」
と言う替え歌がありました。
そうなんです、勝手なんです。
なぜ鳴くんだと、目くじらを立てても
仕方ありません。

言葉の解釈は、
「勝手」は
自分だけの都合や判断で行動する、
「気まま」は、
他人には迷惑をかけないで、
自由に振る舞うということですが、
「勝手気ままに」と言いますから、
同じ意味でしょう。

親から
「世間様に迷惑だけはかけるな」
と言われてきたという話がありますが、
迷惑をかけないで生きられると
思っていること自体が、
かなり傲慢で、
あまりいい助言ではない
と思います。

何で迷惑をかけるかもしれないから、
迷惑をかけられても、
相手を責めるのはほどほどに
しなさいよという方が、
はるかに現実的です。

へたをすると、
親から、迷惑をかけるなと
言われ続けたから、
悪いことをしたが、もう逃げるしか
ないという方向に行きかねません。

そう思うと躾という名の説教は、
いらないなと思います。
最初から最後まで、
自分で考えさせた方が
よっぽどましです。
自分で考えて、勝手にできるように
することが、生きる力です。

言わない力

私の父は、無口で、ほとんど、
何も言わない人でしたが、
それが、幸いして、自然に自分で
考えるようになりました。

母は、学歴もありませんでしたが、
学ぶ意欲は高い人で、
よくしゃべり、対等な議論をして、
しつけられた記憶は
あまりありません。
ようは、無口でもしゃべりでも、
相手に何かを
植え付けるようなことは、
しない方がいいと思います。

子どもでも、何がいいか、
悪いかはわかってますから、
あとは、大人のすることを見てたら、
人間のありのままの姿は、
よくわかります。

いいことも悪いことも、
するかしないかは、
本人の判断ですから、
犯罪に手を染めることもあれば、
苦しむ人を救いに世界へ
飛び出していくこともあります。

それは、躾や道徳教育でどうにか
なるものではありません。
説教をする坊主が何を言ってるんだ
と思われるかもわかりませんが、
説教で救われるなら、
お釈迦様の時代から2500年、
世界は浄土です。

お釈迦様は、
言葉での説教を拒否された
といいますが、
なるほどと思います。
コミュニケーションとしては、
話すことは大切ですが、
毒にも薬にもなるということです。
話して、聞き手ともに悪気はなくても、
誤解も生めば、曲解されること
もあります。

どうすればいいの

じゃ、どうすればいいんだと
言う声が聞こえてきそうですが、
人に迷惑をかけない人間に
育てようとして、
勝手気ままな心を
押さえつけすぎると、
かえって、逆効果で、
いいか悪いかを自分で考えられない
人間になってしまうのです。

いい意味で、
勝手気ままにできない
ために、世間や社会に対する
反発心の塊になってしまい、
自分で自分を制御できない
人間になります。

人間らしく勝手気ままにできる
ことがとても重要で、
操縦桿を奪わないことが
何より大切です。

特に子どもには、しっかりと
操縦桿を握らせてやってください。
きっと、大空高く飛んでくれます。
そうすれば、日本の未来はきっと
明るい。(和尚の独り言)


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