旅行に行きたかった敬老の日の日記【20240916】
9月15日23時頃、仕事が終わった。「俺を愛してると言え」と師匠(副料理長。黒に近いグレーのホモ疑惑があるバイセクシャル)に言われ、胸を揉まれた。この日の師匠は上機嫌であった。「嬉しそうですね」とぼくは言った。師匠は「いずれわかるときが来る」と言った。ご機嫌な理由はなぜか隠された。師匠はロッカールームでも「あ、間違えた!」と言って別の若い板前の胸を後ろから揉もうとしていた。この新入社員はぼくに似ているので、いずれメインで揉まれるだろう。
9月16日午前0時頃、師匠とマリオネット先輩(先輩自身の人格はとっくに消滅している)、ベビーフェイス先輩(顔は子供。体内環境は老人)の4人で酒を飲んだ。ぼくは酒を飲む前にウコンの力を飲みほした。ベビフェ先輩の私服がグラニフでかわいいという話で盛り上がり、10分で解散した。
午前0時20分頃、マリオネット先輩と歩きながらコイバナなどをした。マリオネット先輩とは3年近く一緒に働いているが、ほとんどしゃべったことがない。マリオネット先輩がずっと付いてくるので「なぜ付いてくるのですか」とぼくは言った。「すごく嫌そうw」とマリオネット先輩は言った。マリオネット先輩は満面の笑みを浮かべながらぼくの家のエントランスのドアノブをガチャガチャした。そして無言で去っていった。
午前1時半頃、シャワーを浴びた後、外出し、九州ラーメンを食べに行った。替え玉を3回した。全部の玉に潰したての生にんにくをかけて食べた。汁を全部飲んだ。両足が痛風だったことを思い出した。家に帰り、痛風の痛み止め、コルヒチンを飲んで寝た。
午前6時半、起きた。コルヒチンを飲んだ。二度寝し、9時に起きた。旅行に行きたいと思った。今日から二連休だからだ。行き先はまだ決めていなかった。カバンに充電器とコルヒチンをいれ、家の外に出た。
午前10時頃、丸善(本屋)に着いた。『銀座のママに「ビジネス哲学」を聞いてみたら』、というタイトルの本を手に取った。ぼくも銀座の高級店で接客をしているので、大先輩である著者から仕事のこつを学びたかったからだ。最終章は「先回りこそが最高のおもてなしである」「言われてからやるなんぞ誰でもできる」など銀座の接客のプロなら誰しも心掛けていることが書かれていて、そこを重点的に読んだ。エピソードで面白かったのは、3階エレベーター前でお見送りをし、着物、雪駄姿のまま自分は階段を駆け下りて1階でまたお見送りをする。エレベーターより速く動き、二度見送る。これを継続するために大腿骨まで手術した、という部分だ。相手の要求に先回りして答えて君、気が利くねとかいう話ではなく、ガチで物理的な先回りだった。一流の接客は大変だなと思った。
午前11時頃、東京駅の高速バスのターミナル周辺に集合した。集合したといっても、バスもホテルもなんにも予約はしていなかった。おもむろに乗らないバスの行き先をチェックしてまわる、ということをした。名古屋、大阪、鹿島、山中湖、成田。具体的な地名を見るとなぜか旅行したい気持ちがスーッと消えていった。バスターミナルを離れ、マックでスパチキを買った。東京駅周辺とは思えないほど人けのない場所に移動した。雨上がりの濡れたベンチに座り、スパチキを食べた。目の前をオレンジの髪の、口がゴボッとした若い女が何度も往復していた。蟻がぼくのお腹にたかっていた。
正午過ぎ、八重洲地下街のフッカフカのソファに座った。隣には完全に靴を脱いでくつろいでいるババアがいた。ババアの足の成分がソファの布に染み込んでいるのを感じながら一時間ほどガチ寝した。
午後1時半頃、実家を目指して歩きだした。近くで少年野球の試合をやっているらしく、口と態度が悪いユニフォーム姿の大人と、頭と態度が悪いユニフォーム姿の子供の集団とすれ違った。近くの路上でスマホが落ちているのに気が付いた。最近はここも不逞外国人が増えている。善良日本人であるぼくがスマホを拾わねば、日本の治安は守れない。ぼくはスマホを拾った。交番に向かう途中、散歩している両親と鉢合わせた。「マックにいくが」と母が言った。「マックはさっき行ったわ。交番に行くから」とぼくは言った。「晩飯は」と母が言った。「いらん。ほな、な」とぼくは言った。父はニタニタと笑っていた。ぼくは交番にスマホを届けて、家に帰った。
まとめ
敬老の日に、両親に親孝行出来て良かった。
落とし物を届けるという善行も積むことができた。