中抜きし過ぎだろ、別に良いけど(笑)
福祉の業界から建築業界に転職した際一番驚いたのが良くも悪くも中抜きの多さです。中には完全アウトなケースもありますが、グレーゾーンとして目を瞑られている事が非常に多い業界でもあります。
今更ながら、少し俯瞰してみようと思います。
1.そもそもこの世は中抜きだらけ
売値よりも安く仕入れるのは商売の鉄則です。元受けが下請けに発注するよりも高値で受注するのは当然の原理でしょう。
ただ、建築業界は下請けどころか、孫請け、ひ孫請けまで傘下に入る事も珍しくなく、そうなると中小零細企業の受注単価はかなり下がっていきますし、場合によっては中抜きの額を下回ってしまうでしょう。
そういう意味ではあまりに大きな中抜きは人道的にも良いと言い切れませんが、資本主義経済である以上仕方がないでしょう。
2.少し疑問を抱く
では冒頭で伝えたグレーであったり、アウトなケースとはどんなものでしょうか。
※あくまで個人的な考えを軸にしていきます。
例えば、不動産屋、管理会社は基本的には施行は勿論、施工管理などの間に入る事もありません。しかしながら、業務の中で家主や施主のリフォーム等の工事を掲げております。
事業内容に入っている以上は一端は相談や要望を受付ます。そして施行会社(建築会社)に大抵、見積り~着工~完工迄を言い方は悪いですが、基本的に丸投げします。
多くの不動産、管理会社はそこに2割~3割を上乗せして見積を施行会社に作らせます。
見積の差出しが不動産会社や管理会社の名前になっていれば、まだ家主も上乗せされている事を想定するでしょうが、建築会社の名義になっていればダイレクトの見積と考える個人事業の家主も多いのではないでしょうか。
勿論2割~3割上乗せした分はキックバック(バックマージン)として、施行(建築)業者に請求します。
個人的には不動産屋や管理会社に特段恨みはないですが(笑)、疑問を感じるところです。
更に私が個人的に特に鼻につくのは不動産会社や管理会社自体がそれらを行うのではなく、そこに勤めている一営業マンが自分の口座へキックバックを入れるように要求する事です。
自身の勤めている不動産会社にではなく、そこの営業マンにキックバックを渡すというのは正直、あまり気乗りしなかったのを覚えております。営業マンの彼にとっても自身の会社から、間接的に横領に近い事をやっているに等しいからです。
3.想定内か?
やはり、中々線引きが難しいです。確かに我々も何かモノを購入する時に末端価格で納得している訳ですが、その間にどんな中抜きがされているのかは正確にはわかりません。
ただ、1つ言える事があります。多くの消費者は、物流の中での上乗せは想定内という事です。
しかしながら上のように、見積書が施工業者からダイレクトに届く場合、手慣れた家主意外は不動産屋へのキックバック(バックマージン)への想定もしていないでしょう。
中々、不動産業だけでの収益だけでは難しいかもしれませんが、顧客に背を向けたやり方で大きな収益を狙うのはいかがなものかと思う所です。