![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161318106/rectangle_large_type_2_73500a687eaf58fa0384a51c003da3b0.png?width=1200)
【OW2:コラム】一般論を語ることの無意味さ
全方位に爆撃するタイプの記事。ネガティブで攻撃的な内容。おもんないよ。
記事の前半はいつもと同じようなことで、さらにそれによってどういう問題が生じているか、それを受けて何をどう考えるか、そういう話。
もちろん私の主観・感覚的な問題。そう思わない人も多くいると思う。程度問題。
本文中にもしつこく書くけども、1か0かの問題じゃないってところには注意していただいて。
注:私の話だよ
偉そうなことを書くので、「お前はどうなんだよ」と言われるかもしれない。
私の話です。私ができてないって話。
タンクはともかく、ダメージやサポートは何にもできない。エイムって行為をやる気がない。
「できないから、語れないよね」って話。
プレイングだけでなく、何かについて考えたり語ったりすることも含め。私の場合は記事って形式で。
そしてそれはもちろん、私だけの話ではなく。
◯上手い下手以前の問題
ほとんどのOWプレイヤーは、上手い下手を語る以前の問題が多い。
OWというゲームで対戦するとき、OWっぽい戦い方をして、そのうえで対人ゲームなんだから優劣がつき、勝敗が決まりレートが上下する。
だが、多くのプレイヤーはその段階まで至れてない。私からすると、「何もしてない」プレイヤーが多すぎる。
もちろん放置してるわけじゃないし、リスポーンから出ないわけでもない。全く射撃しないわけでも、全くアビリティを使わないわけでもない。
だけども、この試合において・このウェーブにおいて、自分がどういうことをして交戦にどういう影響を与えていこうかとか、そういうような意図が感じられないようなプレイングは非常に目立つし、それ故の立ち回り・ポジション・ヒーローの選択も多いように思われる。
「何やってんの?」「なんでそのヒーローピックしたの?」「そもそもなんで/何がしたくてOWやってんの?」と問いたくなるような。
「上手い/下手」とか、「正解/不正解」の問題じゃあない。「OWというゲームに対して、何もしてないでしょ」と思う。
これに関しては、以下の記事を参照。
◇程度・頻度・人口
どんなゲームだってちゃんとできないプレイヤーはいる。ネット麻雀だって、下の方だと役もルールもあやふやなままやってる人もいるだろう。別にそれはいい。
なんだけども、OWはそういうプレイヤーが多すぎないかと、私は思っている。
上のジュノの記事でも書いたけども、例えばValorantでオーメン使ってて、スモークやパラノイアを使えない・使い方がわからない・使おうともしないプレイヤーが、どのレートにいるだろうか。
もちろん上手い下手はある。位置やタイミング等。だけども、「そもそもオーメンで何すればいいかわからない」レベルのプレイヤーは、よっぽどの初心者だけではなかろうか。
しかしOWではどうだ。(少なくとも普通に遊ぶぶんには)Valorantよりも圧倒的に簡単なOWというゲームにおいて、アナの阻害瓶やスリープ、キリコの鈴や神出鬼没、ジュノのトーピードやグライドを、まともに使えている・使おうとしているプレイヤーのほうが少ないだろう。
使ったうえで、上手い・下手の問題、味方との連携の問題、リソーストレードの優劣の問題になるが、それ以前の問題な場合が多すぎる。私はそう思う。
上にも書いたが、これは程度問題である。1か0かじゃあない。
どのレートまで行けばOKとかいう問題じゃあないし、同じプレイヤーでも、できている試合もあればできていない試合もあるだろうし、ウェーブごとに異なるかもしれない。
上位プレイヤーだって、全ての試合の全てのウェーブで、例えばキリコの特性を活かしたようなプレイングになっているわけでもない。
しかし、多くのプレイヤーにおいては、例えばアナで10試合やったとして、そのアナの特性を活かしてOWというゲームの交戦において影響を与えることができている・そもそもそれをやろうとしているウェーブが、いったいいくつあるだろうか。
マジで、50ウェーブあって2,3回くらいじゃなかろうか。上手い下手、成功・不成功じゃあなく、そもそもやろうとしているウェーブが。
ーーー
以前に、レートの分布が発表されていた。
2回のレートリセットの影響か、以前と比べるとかなり真ん中に寄るような分布になっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1731119489-B9MaQkjbVN6zCO8o2WxsSt5w.png)
別にどのレート以上だとどうこうを言いたいわけじゃあない。ブロンズの人からするとゴールドでもかなり上手いと感じるだろうし、韓国のトッププロからするとグラマスだろうと野良のマッチはお遊びかもしれない。
重要なのは相対的な上手さではなく、人口の問題だ。
上の図のとおり、マスター以上が2.3%、ダイヤ以上が11.7%、プラチナ以上でも38.63%しかいない。
読者の方が、どのレートにいてどのように感じるかはわからない。ブロンズの方も、グラマスの人もいるかもしれない。自分はできているし、周りのプレイヤーもできていると思われるかもしれない。
ただ私としては、上の図のようなランクの人口分布を見て、そして自分のマッチや、動画・配信、あるいは他のものも加味すると、OWというゲームになっていない・上手い下手以前の問題が、かなり多いと感じる。
ーーー
さて、ここまでは「ちゃんとやれてないプレイヤー多すぎ」という話で、それは仕方がない。
程度問題だし、どんなゲームだってちゃんとやれないプレイヤーはいる。
しかし、それによってどういう問題が生じるか、というのがこの記事の本題だ。
◯何かを語れることの前提
◇野球の例え話
野球のピッチャーが、ぜんぜんストライクを投げられないとする。
初心者の人だったらそうなってしまうのは仕方がないだろう。プロ野球の始球式を見てもわかるように、野球経験がない一般人のほとんどは、まともにストライクゾーンに投げることは非常に難しい。
ではそうなったときに、バッターは何をするべきだろうか。
その場合の適切な行為は、バットを振らずにフォアボールを待つことである。
ストライクにならないのだから、振る意味がない。待ってれば出塁できるし、点が入る。
もちろんたまにはストライクが入ったり、それが続けば見逃し三振になることもあるだろうが、基本的には待ってるだけのほうが期待値が高い。
また、そういう場合は待つのがいいというだけでなく、スイングしないほうがいい。
ストライクゾーンに来ないボール球なんだから、無理に打ちに行くといいスイングができずにゴロ・フライのアウトになるかもしれないし、そういうバッティングを練習するのは逆効果だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1731122325-3luRCeINJ0QovxTc4PjaLW2i.png)
しかし、それらをもちろん野球の正解だと言えるわけがない。
試合の中で戦術的に、スイングをしない「待ち」の作戦はあるけども、バットを振ろうとしない、バッティング練習をしないなんてのは、野球をやっていくうえではありえないことだ。
ーーー
さらに、この話はもう一段階ある。
「ストライクゾーンに投げられないチーム」に、「バットを振らずに立ってるチーム」は勝てる。
しかし、それはストラクを投げられないチームに勝てるだけで、まともなチームには負けてしまう。
![](https://assets.st-note.com/img/1731125513-TCaVR4EZwDS7mQY8Of6HtpxA.png?width=1200)
さて、ではそのまともなチームについて、何をどう語れるだろうか。
そのチームは強いのか?上手いのか?作戦や判断は正しいのか?
もちろん、そんなものはわからない。語れない。バットを振らないチームに勝っただけなんだから。
そのチームが強いか・選手が上手いかどうかは、他のまともな選手やチームと比べて初めてわかることだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1731125789-ZUuC8TxdqXPfbthwL4EVMBmN.jpg?width=1200)
まともな選手・チーム同士を比べたときに、上手い・下手の話になり、その内容を語ることができる。
それは強いとか上手いとかいうだけの話だけでなく、そこから何を学ぶか・どういう練習をしていくかという話についてもだ。
ストライクを投げられないチームに、バットを振らずに立ってただけで勝てる場合、そこで何を語ることもできない。
あるいは、そのバットを振らないチームに勝っただけでも、何も語ることはできない。
ーーー
◇OWの場合
上の例え話でもう殆ど説明は終わったようなもんだが、OWにも同じようなことが言える。
私の例で言えばサポートでモイラをやるとき。
タンクばっかりやってたからサポートは殆どできないし、エイムもゴミカスだからほとんどモイラ。一応ブリギッテも使うけど。
んで、私も別にモイラが強いヒーローだとは思ってないし、私の立ち回りが正解だとは思わない。
だけども、それでも最低限ができないプレイヤーには勝てる。
上の方や過去の記事にも書いたけど、多くのサポートプレイヤーは上手い・下手以前に、戦えてない・アビリティを有効活用する気がない。
だから、モイラで前で戦って玉投げてフェードで逃げとけば勝てる。少なくとも、そういう相手には。
![](https://assets.st-note.com/img/1731133124-hVXt08spYSGMQyPeIqUgACEz.jpg)
これは上の野球の例で言えば、「ストライクを投げられない相手に対してはバットを振らずに立っておけばいい」と同じだ。「戦えない相手には、モイラで雑に前の方で戦っときゃ勝てる」。
だけども、もちろんそれがOWの正解だとは思わないし、そういうプレイをやっていこうと声を大にして言えない。
記事に書くこともあるけど、「私の記事が参考になるレベルのプレイヤーならーー」とか、「正解とかそういう話じゃなくーー」というような注釈を添えて、妥協的な内容を書くしかない。
ーーー
さらにもう一段階上の話も、上の野球の例と同じだ。
「戦わないプレイヤーに勝っただけのモイラに勝ったプレイヤー」についても、何も語ることができない。
![](https://assets.st-note.com/img/1731133564-TOHzoP1nV9fMxKLqlgBG6DwI.jpg?width=1200)
「わからない」。
まともなプレイングを比べたときに、何が強いか・正しいかとか、そういう話がはじめてできる。
![](https://assets.st-note.com/img/1731134004-citUQlV2p1KhqWow07jCD5b8.jpg?width=1200)
ーーー
◇まともな人口の分布は
「何もできないプレイヤーに勝っただけじゃ何にもならない」という話だけども、それが上の方に書いた、レートと人口分布の話に関わってくる。
上の例ではモイラだったが、別のヒーローでもいい。例えば私のアナ。
サポートをそこそこやってたシーズンでもアナは7試合しかやってないんだけども、6勝で勝率78%、10分平均ダメージは2,214、10分平均ヒールは8,231。
![](https://assets.st-note.com/img/1731135176-tzQRdNK60lbAniv5ML93IEGX.jpg?width=1200)
OWはスタッツじゃないとはいうけども、それにしても少ない。そりゃそうだ。エイム悪すぎてゴミカスだもん。タンクのヒールをマーシーに任せるレベル。
クイックショットどころか、まともにスコープを覗いて撃てない。99%は腰撃ちだ。だから立ち回り・ポジショニングはモイラ。
さて、この10分平均ヒールが8,200、まともにADSして撃てないアナが、(試合数が少ないとはいえ)78%勝ってるのは、どのレートの試合だろうか。
残念ながら、ダイヤである。
したがって、まともにADSもできない、タンクのヒールをマーシーに任せるようなアナに勝ったプレイヤーが、ダイヤ上位やマスターだということになる。
アナだけじゃない。戦わないプレイヤーに勝っただけの私のモイラでもダイヤで、そんなモイラに勝てばダイヤ上位やマスターだ。
ならば、一体どれほどの人数のプレイヤーが、あるいはどれほどの人数のプレイヤーに対して、OWについて語ることができようか。
私のサポートのプレイがまともなわけはないし、そのマッチにいる味方や相手もまともなプレイングはできない。タンクにヒールできないアナとか、モイラとかだよ。
だからそれをもとに何かを語ることはできないし、そんなマッチに勝ったとしても、それが正しいかはわからない。
![](https://assets.st-note.com/img/1731135802-WKznA84SfjOI05hH3XL96NtT.png?width=1200)
レートリセットや、チャンピオンが実装されるよりも前の話。
ーーー
サポートを例に挙げているが、それだけの話ではない。
どのロールでも同じことだが、味方や相手がまともなプレイができない環境であれば、自分のプレイングも正しいとは言えない。
例えばウィンストンの記事にも書いたが、ウィンストンが飛んだところに阻害瓶の援護は飛んでこないし、エリアを広げてもキリコは付いてこない。それが、ほとんどのOWの試合だ。
なので、そういう環境でプレイしているウィンストンの経験や、プレイングの正誤も判断することはできない。
![](https://assets.st-note.com/img/1731202790-XwNScrCyutfOZ2D3aVGHbeTM.jpg?width=1200)
だから、高台にヒールも鈴も来ない前提で戦う。
私がボールをやってるとき、かなり迂闊なパイルをすることが多い。
それは、わかってやっている。「どうせここでパイルしても死なねえだろ」と。「とりあえずダメージ与えてULT貯めるのがアドになるでしょ」と。
上位層のボールのプレイを見ることもあるので、もっと慎重に・丁寧に立ち回り、アビリティを使っていることも知っている。
だけども、ボールにまともに対策できない相手に対してであれば、慎重になる必要がないとも思っている。もちろん、それが正しいとは言えない。
タンクをプレイするにあたっては、相手のアナの阻害瓶というのは非常に重要な要素である。
本来であれば、そういうものも考慮に入れてプレイしなければならないし、考慮に入れて記事を書かなければならないのかもしれない。
しかし残念ながら、タンクに的確に阻害瓶を入れてくる/入れようとしてくるアナは、かなり上の方のレートでなければいない。
阻害が入ったとしても、他の相手もそれに乗じて攻めて来なければ脅威とならない。
そうでないなら、タンクの立ち回りについて語ることはできない。
上の例と同じように、「阻害瓶を入れてこないアナに勝ってるだけ」では、それが正しいかどうかを判断することはできない。
※「でもお前は記事書いとるやんけ!」と思われるかもしれないが、それは後に書きます。
私の記事の多くは、OWを説明してるだけ。
◯語れること・語れないこと
◇限定的な話
限定的な話であれば、もちろん語れる。
「そのマッチ」においてどうするかとか、「この相手に対して」何をするかとか。
あるいは、競技的にチームでプレイするのであれば、もちろんそこで実際に行われるような試合や練習をもとに、自分たちのチームにおける適切な行為を求めていけばいい。
ただしよく言われるように、競技シーンの話は一般層にはほとんど関係がない。
その部分に限定した話はもちろんできるが、それを一般論として語ることはできない。
あるいは競技シーンの中だけで言っても、同じメタでずっとやり続けるならともかく、メタもメンバーも変わりまくる競技シーンをもとに、何が正しいかなんて簡単に結論づけることはできない。
2024年に活躍してる韓国プレイヤーたちも、2023年はラインハルトにボコられてた。
ーーー
あるいは上に書いたように、まともなプレイヤーたちによる試合の中でなら、OWについて語ることができるかもしれない。
しかし、その人口は非常に少ないように思える。
上の方のレートになると、現役の競技勢とは言わずとも、過去に競技をかじってたようなプレイヤーや、そういう試合についていけるような能力の持ち主たちの話になってくる。
「上位勢・競技勢の話は一般層には関係ない」とはよく言われることだろうし、私もそう思う。
では、「そこまで上位のプレイヤーではなく、まともにOWをプレイできて内容を語れるようなプレイヤー」は、いったいどれほどいるのだろうか。
少なくとも私は違う。まともにOWをやれないプレイヤーに勝ってるだけだ。
私に勝てるくらいのプレイヤーでも、語れるかは微妙だ。だってモイラしかできないんだよ。タンクのヒールをマーシーに任せるアナだよ。それに勝っただけでOWは語れない。
※この記事の本質は、競技シーンや上位レートの話は一般層には関係ないってだけの話ではない。
レートが高くなくとも・連携が取れていなくともできること・やるべきことはたくさんあり、それをやってるか・やろうとしてるかって話。
◇低レートなりの最適解
上位プレイヤーや競技シーンの話は一般層には関係ないかもしれない。
しかし、一般層や低レートならそれなりの最適解がありそうなもんだとも思う。
だから、それについて語ってもいいのかもしれない。語れるのかもしれない。
しかし、実態はどうだろうか。
私からすると、低レートのプレイヤーは低レートなりのことをしてない。
アナとかキリコとか低レートでもよく出るけど、マジで無理だよ。できるわけないじゃん。
アッシュとかキャスディとか。エイムが必要な上に機動力・防御力も低めだから立ち回りにも気を使わなきゃならない。クソ難しいと思うよ。
なんなら、マーシーやライフウィーバーも、やれてる気になるだけなら簡単だけど、試合に影響を与えるのは難しいと思う。私は使えない。
ラインハルトとかメイとかリーパーとかトールビョーンとかバスティオンとか。私はずっと有用だと思ってる。
もちろんOTPやれって言ってるわけじゃない。向かない状況だってあるよ。
サポだったらモイラやバティスト。簡単回復で機動力も無敵もある。
そういうヒーローたちで戦ってて、レートが上がると上手いトレーサーが出てくるとか、エイムがいいヒットスキャン系が暴れるとか、そうなって勝てなくなってくるってんなら理解できる。
低レート・ボリューム層なりの適したプレイをし、それを上回るようにするための技量やヒーローの話を語ることができる。
しかし繰り返すが、低レートでも難しいヒーローがバンバン出てくる。単純なヒーローによる単純な戦い方なんてしてないプレイヤーのほうが多い。
だからちゃんとした試合にはならないし、私のモイラに負ける。8割のプレイヤーは。
したがって、低レート・ボリューム層なりのことも語れない。
そういうプレイヤーたちが、みんな簡単なヒーローで単純明快な強い戦い方をしているならば、そのうえで連携がどうこう、それらのヒーロー・戦い方をメタるならどうするかとか、そういうことを語れるかもしれない。
が、現実はそうなっていない場合がほとんどだ。
◇味方や相手の影響
OWは5vs5で戦うゲームなので、味方や相手の影響は大きい。
なので、自分はまともにプレイできている・しようとしていても、味方によって・相手によってそのプレイについて語れない場合も多い。そのマッチ・その状況で適切ではあるかもしれないが。
上にも書いたけども、私がサポートができないってだけじゃない。タンクをやっていても、味方や相手のサポが「戦わないプレイヤーに勝っただけのプレイヤーより少しまともなプレイヤー」であるならば、そこでは教科書的な・理想的なプレイを語ることはできない。
野良のマッチだと連携がとれないのは当たり前だし、過去の記事にも書いたけども、そこそこ上の方のレートに行っても交戦意識が低いプレイヤーは非常に多い。
アナやキリコ、そしてジュノなんかで、後ろの方でゴニョゴニョしてるだけ。
そういうプレイヤーに勝っただけで、あるいはそういう環境の試合をこなしているだけでは、OWについて語ることはできない。
例:
![](https://assets.st-note.com/img/1731157329-5MjXYwkNTRC3vHZLEcAl7yUe.jpg)
青チームが勝った。
どっちのタンクがたくさん殺せるかな?みたいなマッチ。
お互いのタンクはボールやドゥームといった難しいヒーローだが、キルもダメージも稼いでいるから「やれている」ようには見える。
だけども全体のキルデスを見てわかるように、止められない相手をボコってるだけだ。
これをもとに、「レッキング・ボールの使い方」なんて語ることはできない。
この試合の相手のアナやライフウィーバーは別に下手じゃなかった。正確にスリープや瓶を当ててきてたし、ウィーバーもウィーバーなりのことをやれてたと思う。
だけど、なんということはない。実際に何にもなっていないわけだし。
別の例:
![](https://assets.st-note.com/img/1731204416-xCKn7SfwdJqPbXURgrYGEWkt.jpg?width=1200)
典型的な、道のど真ん中・後方で撃ってるだけの赤チームの後衛。画像右上のバスティオンに阻害が入ってる。遠投したんだろうか。
こういうとき、お互いのチームのシグマについて何が語れるだろうか。
いいも悪いも無いんじゃなかろうか。私は、何も語れないと思う。
バリア・アビリティの使い方は?どのタイミングで?どの位置へ?
何も語れない。赤チームは味方が何もしないし、青チームは相手が何もしないから。
そして残念ながら、こういう試合は低レートだけのものではない。
◇ヒーロー・相性・構成
よく言われるけど、ヒーローの強さだとか、相性だとか、構成だとか。
ここまでに書いてきたように、私はそれらを一般論的に語ることは無意味だと思う。
上にも書いたように限定的には語ることはできる。自分はこのヒーローが得意/不得意だから、チームでやるうえでこの構成でいこう、プロの試合でこうなってた、とか、そういう限定的なことならば。
ヒーローの強さについて、もちろん調整によって強化され、一般的に「強い」と評してもいいような場合もある。
出たばかりのジュノは十分に強いと言ってもいいと思う。今でも強いけど。
だけども当たり前だが、ジュノをまともに使えることが前提だ。まともに使えてないプレイヤーも山ほどいる。
自分がまともに使えても、相性や構成は味方や相手に依存するものも多い。
![](https://assets.st-note.com/img/1731205957-j7zi5VNmvtoJruXphbl4dGs2.jpg?width=1200)
ラインハルトvsジャンカークイーン。これについて、色々と語ろうとすることはできる。
単純なパワーならハルトのほうが上なんだ。JQのメイン射撃てアーマーには40ダメージしか入んないんだよ。ハルトには盾もあるし。だけどJQは斧も近接も盾で防がれないし、一応お互いに殴り続けたらギリJQが勝つんだよね。実はハルトにとってギザギザブレードが地味にキツくて、下がりたいときに引き寄せられたら一気にキツくなったりするんだよ。だからそれも踏まえて立ち回り考えなきゃならない。
チャージを当てれば勝てるんだけど、相手がジュノブリなんだよ。ブリにウィップで弾かれたらハンマー空振るし、チャージはバッシュで止められるから慎重にならなきゃならないんだけど、距離とるとJQが有利になっちゃう。だけどジュノブリだから盾割りは大した事ないし、ハルトだけどじっくりと戦ってもいいんだよね。
ハルト側のサポがアナジュノ。JQは阻害入れられたらかなりキツイからシャウトやジュノのリングは残しておきたいんだけど、そうするとハルト側がガンガン押してきて不利になる可能性は高い。
じゃあサポはキリコの方がいいんじゃないかって話にもなるんだけど、阻害をクレンズするだけでJQ側が有利になるかっていうと微妙なラインで、ハルト側はJQの斧を無効化するためにキリコは有用かもしれなくて、でもその場合はお互いのダメージヒーローがサイドを取るからーーー
こういうことを語ろうとすることはできる。教科書的にはそういう話になるのかもしれない。いや、上に書いたことが正しいかどうかはしらんけど。
なんだけども、語れないんだ。そうならないから。
アナの瓶は、50ダメージ食らったリーパーの回復のために使っちゃった。
![](https://assets.st-note.com/img/1731206959-3H4IgO8RedZaCnv9GByjUKEq.jpg?width=1200)
JQがピンチになってる間、キャスディは悠長に高台に登ろうとしてるし、ブリギッテはゴニョゴニョしてたら一発食らって後ろに逃げてる。
![](https://assets.st-note.com/img/1731207284-mSNc1gJ0uItChn4kywpH5YiM.jpg?width=1200)
チャージをバッシュで相殺するわけでもなく。
![](https://assets.st-note.com/img/1731207555-F81deMUwgTnA0akHVOub5Npc.jpg?width=1200)
ーーー
もちろん教科書的なプレイが、毎回毎回うまく行くわけじゃない。対戦ゲームなんだから相手の影響も受けるし、技量の問題もある。スリープダーツを毎回当てられてたら苦労しない。
はじめに書いたように、1か0かの問題じゃない。
それはみんなわかってるはずだ。ウィドウメイカーが全弾ヘッドショット当てられる前提では語らない。
なのに他のヒーローについては、ある程度まともな・教科書的なことができている前提で語ってはなかろうか。
もちろん完璧にしなきゃならないわけでもないし、野良だと連携の問題もあるが、実際にはそれ以上にみんなできていないし、やろうともしていないと、私は思う。
アナの瓶はないよ。キリコは後ろで御札撒いてるよ。
ラインハルト対策はしてこないよ。ザリアに焼かれて死んでるよ。ボール出されたら終わるよ。
そんなもんだ。
繰り返すが、程度問題だ。1か0かじゃあないし、どのレートまで行けば全員できるとか、そういうもんでもない。
参考:白玉ひろし氏・Clank氏のTier表動画より。
![](https://assets.st-note.com/img/1731209700-41wM7ca0djOIWTYPHiqBkxu6.jpg?width=1200)
彼らは現役バリバリではないとはいえ競技勢と言っていいだろうし、上位レートでプレイしているはず。
そのレベルでも、ヒーローの特性を活かしたプレイがなされないことは少なくないと。
はじめにも書いたけど、多くのプレイヤーは残念ながら上手い・下手以前の問題だ。何もしてない・しようとしていないよ。
ただ後ろでゴニョゴニョして、相手や味方を撃ってるだけ。
んで、そういう相手に勝つだけじゃ何にも語れないし、味方がそういうのだったら自分のプレイのレベルも低くなってしまうので、何も語れない。
◇私の「説明」
私はたくさん記事を書いてるけど、そのほとんどは「説明」にとどまっている。
「OWは、こういうことをするんですよ」と。
再び野球で例えるけども、例えば内野ゴロになったとして。
![](https://assets.st-note.com/img/1731214908-9rFglMZTfqKvQwBJea3n0476.jpg?width=1200)
これについて、それぞれの選手の技量を語ることができる。
・投手の球速・コントロール・変化球はどうか。
・打者のミート・パワーはどうか。打った後の走力はどうか。
・二塁手の守備、捕球や送球の速さ・正確性はどうか。
それぞれについて評価したり、能力向上のために練習したりすることだろう。
だけども、それはこれらをまともにやっていることが前提だ。
投球がまともに投げられませんとか、バッターが打ったら三塁に走り出すとか、二塁手がゴロを取ったらバックホームするとか。
そうなんだったら、そういうところから「説明」しなきゃならない。
「投手はあっちに投げるんですよ、打者は打つんですよ、打ったら一塁に走るんですよ、内野手は取ったら一塁に投げるんですよ」、と。
それがわかってないんだったら、上手い下手以前の問題だ。
私は、OWでのそういう「説明」をしている。
「撃ってちゃダメだよ」「移動してから撃とうね」「エリア取ろうね・抑えようね」「エリアを有効活用しようね」「アビリティを使おうね」「アルティメットを使おうね」「戦おうね」「OWをやろうね」と。
馬鹿にするなと思われるかもしれないが、そんなもんだと思うよ。繰り返すけど、多くのプレイヤーは何もしてない・やろうとしてない。
私だって、得意ヒーローで得意マップだったら自分のことはやる/やろうとするけども、できない場合だって非常に多い。
自分のことだけでも微妙なのに、味方や相手もできていないのだったら、自分のプレイが完璧なわけもない。
私の面倒くさい記事を読んでいただけるような方のほとんどはそうじゃないと思うけども、マジでほとんどのプレイヤーは何もしてない。
ぜひ、いろんなプレイヤーを見てみてほしい。自分のマッチの他のプレイヤーでもいいし、動画や配信なんかでもいい。
もちろん上位層ならばともかく、ほとんどのプレイヤーは全然だ。
だから、私が書く記事は上手い下手以前の「説明」の部分だ。こういうことをやっていきましょうと。
アナは相手に阻害瓶を投げるんですよ!
キリコは後ろで御札投げてちゃダメですよ!鈴は味方の体力が減ったときに投げるもんじゃないですよ!
道の真ん中で撃ってちゃダメですよ!
そういうところからだ。そういうのをやったうえで、上手い・下手の話になる。ヒーローや構成の相性になる。
やってないんだったら、そういうことは語れない。
語りえぬものについては、沈黙しなければならない。
結:OWは学説ではなく活動である
プレイヤーが「何をするか」。それが一番重要なことだと思う。
それに比べたら、「何であるか」なんてのは重要じゃない。
述べてきたように一般論を語ることは無意味だと思うし、何なら不要で邪魔で悪影響のあるものである可能性もある。
思考には言語が必要なわけだが、それは言葉・言説によって思考が導かれる・固定されるという意味でもある。
例えば、「タンクじゃんけん」という言葉・概念。この「タンクじゃんけん」という概念で考えている人が、みんな自分で「タンクじゃんけん」という言葉を思いついて思考したのかといえば、決してそんなことはない。
どこかでその言葉を見たから、そういう概念で思考するようになった/なってしまったんだ。
タンクはじゃんけんなんてクソくだらない・しょうもないものではない。
その相性の話だって、そもそもタンク対面の話だけでなく、マップ・味方・相手・状況、その他諸々の様々な要素があり、そしてその上でどのように戦っていくか、自分は何をするかが重要なはずだ。
しかし、「タンクじゃんけん」という言葉が存在するからこそ、思考がロックされることに繋がってしまう。
同じような例として、「構成」の話がある。
過去の記事にも書いてるけども、「ラッシュ・ダイブ・ポーク」の構成があって、それが三すくみのようになっているというようなのは、私はもうありえないと思っている。
時代遅れで実体を伴わず誤解ばかりを生み、わかった気になるだけでプレイングには何ら良い効果は生み出さない。
どのヒーローが強いだとか弱いだとか、タンクは役割が・責任が重いだとか、「アンチピック」だとか。それらの言説・言葉は、全て邪魔なものに思える。
ヒーローの強さを聞いて何になるのか。タンクの責任が重かったら何だというのか。アンチピックを知って何か起こるのか。
そんなので理解した気になってしまうのだったら、そんな言葉や言説は無いほうがいい。
執筆時点かその少し前、例えばサポートはジュノ・ブリギッテの組み合わせが強いと、誰もが言っていただろう。
ではそのジュノブリで、何をするのか・しようとするのか。できる・できない、上手い・下手以前に、そもそも自分が何をするのか。
そこまで理解する・理解しようとするプレイヤーが、果たしてどれほどいるだろうか。
OWってのは、それぞれのプレイヤーがプレイするもんだ。だから、各人が「何をするか」ということが最も基本的な要素であるべきで、それが無いと何にもならない。
OWについて、特に一般論的に何かを語ることは無意味だと思う。
語るべきはOWについてではなく、プレイヤーの、特に自分のプレイについてだ。
だと、私は思うんだけども、そうじゃない人のほうが多い。
言いたかないけど、OWをやってるはずなのに、みんなあんまりOWをやる気ないよね。
「OWをやろう!」って思ってやってることが、後ろで撃ってたり御札を投げるっていうんだったら、もう何も言えねえ。
うーん…。まあOWってそういうもんか。