【OW2】タンクの基礎:破 ~ヒーロー選択・タンクじゃんけん編~
タンク関連の記事一覧
・タンクの基礎:序
・タンクの基礎:序の補足:交戦位置編
・タンクの基礎:破 タンクじゃんけん編 ←この記事
・タンクの基礎:Q ウィンストン編
タンクの基礎、破。
以前に序を書いてるんで、そちらが前提となってます。
『序』はヒーローやマップにかかわらずタンクに共通するような項目を書いたんですが、『破』ではヒーローについて。この記事は「ヒーロー選択・タンクじゃんけん編」。
あんまり好きじゃないけど、割と抽象的な考え方についての内容が多くなります。
『基礎:序』で書いたような基本を抑えたうえで、そこから具体的にヒーローをピックして戦っていくわけですが、その選択や実際の立ち回りを判断する材料になるかもしれません。
※それぞれのマップに適したヒーローや具体的なポジションなどの「マップ攻略編」があるかもしれないけど、画像を用意するのがクソめんどくさいんで先になると思う。
ヒーロー個別の「ハンドスキル編」は、下手なので私には書けません。
◯タンクじゃんけんってなんぞや?
「タンクじゃんけん」。よく聞く言葉だけども、何を意味してるんだろうか。
タンクどうしは相性差が大きいとか、タンクはアンチピックしなきゃいけない(だからダメージやサポートは変えなくていいんだ)とか、タンクがジャンケンしないから負けた(だから自分のせいじゃないんだ)とか、色々とあると思います。
私がよく参考にしているSpiloコーチは、動画で以下のように述べてます。
「タンクじゃんけん」という言葉もいろんな人がいろんな意味で言ってると思うので、空想でそれぞれに反論することはできないし、言葉を定義づける意味もないです。
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さて、私が思うタンクじゃんけんは以下のとおり。
最初はグー!
じゃんけんポン!!!
『基礎:序』にも書きましたが、目的は全員ぶっ殺すこと。
タンクは最強なんだ。グーだろうがチョキだろうがパーだろうが、相手をぶっ潰すことを考えなきゃならない。
相手を倒すことにより、結果として味方は守られます。
その手段に、ヒーローの選択や立ち回りの判断があります。
グーチョキパーのどれを出すかってのは、基本的にはどうすれば相手をぶっ殺せるか・その脅威を与えることができるかが判断基準です。
『基礎:破』の「破」は破壊の破。
◇ヒーローの選択だけじゃない
じゃんけんと言っても、それはヒーローの選択だけじゃありません。
そのヒーローを用いて、具体的に何をしていくかが重要です。
攻撃するのか、展開して有利を広げていくのか、固まって防御するのか。それらの戦術要素には相性があり、それを適切に行なっていかなければ、じゃんけんに勝つ=相手をぶっ殺すことはできません。
戦術については、レバンガ☆SAPPOROのclankコーチの記事が参考になります。
clankコーチの記事を初級~中級者の野良マッチ向けに単純にしたのが以下の私の記事です。
タンクだけに限りませんが、良さげなヒーローを選択しても適切に戦っていかなければ意味がありません。
相性の悪い相手ではなく、倒せる相手へ攻撃を仕掛けるべきです。
◇相手を殺せるかどうか
上にも書きましたが、どのヒーローを選ぶのかってのは、基本的にはどうすれば相手をぶっ殺せるか・その脅威を与えることできるかが判断基準です。
ザリアはD.vaに強いとされている、が…。
あるいはラインハルト対ラマトットラ。
コントロールセンターのステージで対面しちゃった。どうしよう。
いや、極論ですよ。極論ですが、冗談ではないです。相手を殺せるほうが有利なんですよ。
同じ麗江タワーでも、ガーデンならもっとわかりやすいでしょう。
相手がラインハルトだから、相性がいいとされるラマットラ出しました。
どうなるでしょう。
この状況では、ラマットラはハルトを殺せず、ハルトはラマットラを殺せます。
いや、極論ですよ。やってることが極端。
だけども、一般に言われてる相性ってのは何に由来するものかってのをよく考える必要があります。
この記事では、主に相手を殺せるか・その脅威を与えることができるかって部分に注目します。
(なのでもちろん、チャージで殺せないマップ・状況だとラインハルトは不利です。)
多くの「アンチピック」と呼ばれるものは、相手を殺す脅威になっていなければなりません。相手の攻撃・行動を妨げるだけでは脅威になりません。
D.vaの脅威は、機動力と瞬間火力で一瞬で後衛を狩る能力によるものです。マトリクスで弾を消されることは一部でしかありません。
弾を消してるだけのD.vaは何も怖くなく、アンチピックとして機能していません。
(※話が逸れるんで割愛しますが、一部分のアビリティ相性だけでヒーロー相性を判断するのは軽率です。「ゲンジの木の葉返しで弾けるかどうか」「D.vaのマトリクスで消せるかどうか」ってのは相性の一部分でしかありません。
あるいは、ほとんどの相性はアビリティを一つ使ってるだけで逆転する場合が多くあります。ザリアは多くのヒーローに強いですが、バリアを一つ浪費するだけで負ける対面も多くあります。)
◇対タンクじゃない
非常に重要です。
殺せるかどうか・その脅威を与えることができるかが判断基準だと書きましたが、その対象は主にタンクではありません。
もちろんタンクを簡単に殺せるんならいいですが、完璧に相性が良くてもタンクでタンクを殺すのは苦労します。
「ザリアにはウィンストン」とか言われることもあります。相手がザリアのときにウィンストンをピックすることはありますが、それは『ザリアに対して』ウィンストンを出すわけではありません。
ウィンストンが脅威を与えるべき敵は主にダメージやサポートです。ザリアは機動力がないためウィンストンを追いかけられないし、後衛にバリアを使ったならザリア本体が柔らかくなり、それはザリアへのキルの脅威に繋がります。
先日、私のレッキング・ボールが活躍していたので、相手がロードホッグにしました。
アンチピック感はありますが、ホッグに釣られたぐらいじゃボールは死にません。クソ硬いんですよ。アダプティブ・シールドあるし。
そして何より、ボールは別にロードホッグを殺すことが目的じゃないです。ホッグとは戦わなきゃいいんですよ。
その状況では私は防衛側でした。私は無理に攻撃しなくてもよく、攻め込まなきゃならないのは相手の方です。
であれば、殺しにいく・その脅威を与えるべき対象はボールではありません。
私のチームのダメージもサポートも、一番強いタンクがボールにかまけているので脅威を受けず、自由にのびのびと攻撃していました。
もちろん味方やマップなどの状況的に、ホッグがボールへの脅威になるんだったらそれでOKです。
ホッグvsボール以外でも、自分の行為の選択は相手を殺せるか・その脅威となれるかを基準に考える場合が多くあります。
ホッグはフックでボールを釣れますが、釣るだけでは殺せないし試合に勝てません。
上にも書きましたが、脅威にならないのだったらアンチピックとしては成立していません。
(※上位プレイヤーならともかく、私レベルのボールは無視するのが一番です。まあそれはタンクだけの問題じゃないんですが。
ダメージやサポートはボールから逃げ回るんじゃなく、タンクがいない本陣に突っ込むべき。)
補:愚直に攻撃するだけではない
ここまでで「相手を殺せるか・その脅威となるか」という観点を述べたわけですが、それはもちろん相手に突っ込んでいって愚直に攻撃するという意味ではありません。
自分が死んだら相手を殺せません。ダメージを受けすぎると死ぬので攻撃できなくなります。
エリアを広げるのも遮蔽物を使うのも盾・防御アビリティを使うのもヒールをする・されるのも、すべて相手を殺すのに必要なことです。
また、それらは自分によるダメージ・キルだけではないことも多くあります。
脅威というのは自分で単独キルを狙うという意味ではもちろんありません。自分の脅威により、総合的に相手を殺せるようにする必要があります。
タンクじゃないですが、例えばメイの分断なんてのはそれ自体にダメージはありませんが相手を殺す脅威の典型例です。
上で挙げたホッグvsボールでも、味方によっては脅威になることもあります。
◯ヒーロー相性と『やってる感』
それぞれのヒーローの具体的な相性を書こうかと思ったんだけど、普通すぎておもんなかったり、技量やレートに依ったりもするので一概に言えず。
ということで、注意するべき『やってる感』についてだけ説明。
「アンチピックて言われるけど、どうなん?」みたいなこと。
◇アンチピックと呼ばれるもの
例えばD.vaは弾を消せる。
なんだけど、じゃあ撃ってくるやつに強いかって言われるとそんなこともない。
盾もないし、上手いプレイヤーでなければ被弾のほうが多くなり死にます。
正面でダラダラと戦うんじゃなく、明確に「こいつを殺しに行く」「相手のこのアビリティを消す」というような目的を持って使うべきです。
そういう意味でモイラに強い。オーブを消せるしフェード先を狩れます。
ウィンストンに強いかと言われれば微妙。
solo氏が動画でわかりやすく説明されてます。動画は↓。その部分に時間指定してありますが、動画は5分ちょいなんでできれば全部見ていただいて。
「相手がウィンストンだからD.va出しました」ってのは『やってる感』は出ます。
ただ、本当に相手へ・相手全体への脅威となっているかを考えなければなりません。
他にも、例えばシグマはオリーサには有利かもしれません。
だけども、シグマでオリーサの相手をしているだけじゃあダメな場合が多くあります。
オリーサが脅威とならないからこそ、そこを多少無視して自分は相手の後衛に対して脅威になって初めて、アンチピックとして機能します。
ラインハルト相手にオリーサを出しました。自分は死なないし、盾割りにも貢献できるでしょう。
ただ、それで試合に勝てるかは別問題です。『やってる感』が出てるだけの場合もあります。
タンクは強く死ににくいので、ただでさえ『やってる感』は出やすいです。
しかし上にも書いたように、基本的には重要なのは対タンクじゃありません。
「相手が脅威でない」だけでなく、「自分が相手の脅威になる」ようなヒーロー選択と行動をしていかなければなりません。
オリーサ相手にシグマを出すとき、狙うのは後衛です。
◇CC系アビリティ
CC = Cloud Control。スタン・行動阻害系のアビリティ。
これらはアンチピックとして・脅威となるうえで非常に重要なアビリティです。
が、単純な話ではありません。
アビリティを適切に使う・当てなければならないというのはもちろんのこと、当ててスタンさせたから何だという場面は少なくないです。
例えばドゥームのガードに槍や岩を当ててスタンさせたとします。偉いね。
重要なのは、それで相手を殺せるか、相手の脅威になっているか、チームは勝てるのかって話です。
場合にもよりますが、ドゥームをスタンさせただけじゃ死なないことのほうが多いです。アビリティ交換しただけなので、大して有利になってないかもしれません。
なんなら、その槍や岩は相手の後衛に当ててそこでキルを狙うほうが相手への脅威となる場合も多いでしょう。
上でも紹介したように、ホッグのフックでボールを釣っても殺せない場合は多いです。
ならば、そのフックやビッグペンは相手の後衛を殺すために使うほうがいいでしょう。
もちろん高レートや競技シーンのようなレベルでは、アビリティ一つでウェーブの勝敗が決まってしまうかもしれませんが、一般的な野良のマッチだとそういうもんでもありません。
「相手のアビリティをCCで止める」というのは重要ですが、レートが下がるほどその重要度は薄れていくでしょう。
槍や岩はタンクのアビリティを止めるためではなく後衛の脅威のために使用するほうが、一般レベルのマッチでは重要かもしれません。
いわゆるアンチピックを出して、そして相手のアビリティを止めました。
それは『やってる感』は出ますが、本当に相手への脅威となるのか・試合は有利に進んでいるのかを考え、ヒーローの選択や立ち回りに反映させねばなりません。
まとめ
この記事ではヒーロー選択の考え方について書きました。
「相性」とか「アンチピック」とか言われますが、「相手を殺せるか・その脅威となれるか」という観点から考える必要があります。
それは「愚直に突っ込んで攻撃する」という意味ではなく、様々な戦術・戦い方、防御系のアビリティ、味方の構成なども考慮に入れて、総合的に相手への脅威となる必要があります。
また、「アンチピック」とよく言われますが、相手の脅威になっていなければなりません。『やってる感』だけでは有利になってないかもしれません。
→タンクじゃんけんとはグーで相手を殴り殺すことだ!
◇注・補足
シーズン9の調整により、相対的に脅威が減ったタンクもいます。
体力が増えて火力が上がっていないならば、相手をキルする脅威が減り、その制圧力でエリアを広げるという行為が以前ほどできなくなっている場合もあります。
数値が少し調整されるだけで具合が変わるのでなんとも言えませんが、「自らの力により相手に脅威を与える」という基礎の部分は、シーズン9初頭でも変わっていないと思います。
今後、もっと根本的に戦い方が変わるようなことがあれば、また記事を書き直します。
後記:おすすめタンク
シグマ。どう考えてもシグマなんだ。たぶん多くの人はシグマって言うと思う。
あまりにも強く使いやすい。タンクの基礎を学ぶ上でも、学んだ上でそれを発揮するのも、圧倒的にやりやすい。
バイクで言えばホンダ。優等生。
なんだけども、ここで私が「シグマがオススメです」なんて書いてどうするんだと。
私は何の因果かOWの記事を書くようになって、ありがたいことに多くの人に読んでいただけるようになりました。
だけどもそれは、「オススメのタンクはシグマです!」なんてことを書いてないからだと思う。
読みに来ていただいた方も、私のクソみたいな長文に求めるのはそんなものじゃないと思う。
だけど、それでもシグマだ。どう考えてもシグマ。
普通のことを書いても意味ないけど、だからといって逆張りをしたり的外れなことを、特に基礎の記事で書くわけにはいかない。
漢ならカワサキだとか言わない。
あえて言うならば、「強いヒーローを強く使う」こと、それこそがオーバーウォッチの基礎だとは言いたい。
ただ、わざわざ私の記事を読みに来てくださるような方はそんなことわかってるだろうから、やっぱり書く意味はないけど。
私個人がプレイする上では、色々と考えた結果ボールしかないという結論に行き着いた。
行き着いた上でシグマ使ってる。
主旨とずれるから省略するけど、「ジャンケン」て表現は全く的外れだと思う。ジャンケンと全然ゲーム性違うと思うんだけど。
相性が大きいってんなら「ポケモン」のほうがまだ納得できる。後出し・交換できるし。
2024/02/20 デ・カイパー志熊
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