ミドルポケットペア「TT」のお話
30BB持ちからスタートのトーナメントまだ序盤戦
8人MAX卓でブラインドSB3-BB6アンティなし
プレイヤー6「TT」ポケットペア
【プリフロップ】
UTG フォールド
UTG+1 3BB($18)にレイズ
プレイヤー6 約45BB($271)のいきなりオールイン!!
仮にこのような状況(プレイの手法)はどうなのか?検証してみます。
今回の状況を分析するとポイントは三つ
①UTG+1からレイズが入っている事
②自分の後ろに未アクション者が5人いる事
③自分のスタックがまだ45BBもある事
①自分の前UTG+1(8MAX)からレイズが入っているのでセオリーでは
88以上のポケットとAJs+、AQo+、KQsなどのそこそこ強いハンドが濃厚と考えられます。
これに対してプレイヤー6「TT」はまだ後ろ未アクション5人いるのでポーカーAIソフトSnowieでは総合判断でコールが妥当のアクションと判断しております。
仮に オラもうちょっと攻めたいぞ!という方もいると思いますが
それでもコール止め78%、またはレイズ22%の範囲なります。
※ただしこの場合でレイズする額はポットに対して1~3ポットの範囲
期待値を比較してみると、コールも1ポットベットも3ポットベットも
期待値(EV 0.52)ほぼ変わらないです。
②後ろ5人のプレイヤーのアクションを見てコールで参加してくるのか?降りるのか?はたまた4betや5bet打ち返してくるのか?
仮に後ろから4~5betオールインが帰ってきた場合は「TT」は慎重にダウンを検討し(3bb〜5bbを諦めて捨てる)次の良いハンドとタイミングを待つ事も大事です。
それでもまだ40BB残っている序盤戦なのでまだまだチャンスは必ずあります。
③今回プレイヤー6のアクション(プリフロいきなり45BB全弾オールイン)はかなりやり過ぎ感があると診断されます。
たしかに45BBのオールインは破壊力がありフォールドエクイティは絶大で、TT以下の全ポケットやAJ、KJなどのハンドも下ろす事が十分可能なんですが、
もしこの45BBのPFAIにスナップコールされた場合は相手からはプレミアムハンド「AA」「KK」「AKs」等が出て来る可能性濃厚で全てのチップを無くす致命的ダメージにつながります。
リングと違ってトーナメントはチップが無くなったら試合終了です。
そもそもテキサスホールデムの基本的な考え方は、
場に出ているポット(SBやBB.アンティやその他のベット額)を奪い合う
ゲームなのでポット以上打ち出すシーンは極めて稀なケースになります。
例えるなら、場に置いてある1,000円を奪い合うゲームとしたならば、この1,000円を搾取するために10万円の投資をし、上手く行けばリターンは1.000円、失敗したら10万円を失う。
これってリスク高すぎると思いませんか?
出来れば全財産を危険にさらけだすハイリスク・ローリターンよりは、
海老で鯛を釣るようなローリスク・適正リターンが理想ですよね
もし仮にポストフロップ に進んで、コミュニティカードにA〜Jなどのブロードウエイカードが出た時には、TTは身動き取れないのでチェックで相手のアクションを様子見ます。
相手からbetされたらそのbet額にもよりますが(ワンコールする場合もありますが)、ほぼ負けている可能性が高い為、残念ながらfoldを選択し次以降のゲームに気持ちを切り替える事も大事です。
もちろんTTでも自分の残りスタックが15BB~10BBを切った場合などは、
M値を計算しパワーナンバー表を参照しプリフロップオールインを選択する事が良いケースがあります。いわゆるプッシュorフォールド
↓【ポーカー】プリフロップでオールイン!パワーナンバーの使い方
【総括】(私個人の主観なのでこれが100%正しいとは言わない)
今回のケースでは、前にレイザーが居るのと、TTのボジションが微妙、まだ残りスタックが45bbも持っている序盤戦と総合的に考えると、
とりあえずはプリフロップをオールインでは無く、コール止めに抑えて、
後ろのプレイヤーの動向(アクション)を見る事が大切に思います。
あとフロップに進んだ場合、それ以降に出てくる5枚のコミュニティーカードとそれに対して他プレイヤーのアクションを見てどうするか(降りるのか
?)を慎重に検討しましょう。
あとは心の中でもう1枚の「T」が降臨する事を全力でお祈りしましょう!
つまりTTのハンドでも後ろを伺いながらも攻める姿勢と「降りしろ」を作りましょう! というお話
45BBのPFAIしてしまうと「降りしろ」ゼロですからね
最後に、実際のトーナメントで入賞(ITM)まじかのいわゆる
「バブルライン」にプリフロップ時、プレミアハンド「AK」や、
下手したら「KK」も捨てるケースも実際ありますから~