デジタル社会と自分を繋ぐスイッチ
どうしても他人と自分を比べてしまう。それが良くないのは重々承知だ。でも比べてしまう。
TwitterやFacebookで見る他人の投稿。みんなすごいことやってるなぁ。頑張ってるなぁ。それに比べて自分は…と考えてしまう。
そんなこと思うならやめればいいじゃん、と言われるが、やめてしまうと社会から切り離されたような感情になってしまう。
定期的に連絡を取る友達も少ないので、SNSをやめた瞬間に情報が一切入ってこなくなってしまう恐怖感。周りから取り残されている感覚。それが怖くてどうしてもやめられない。
仕事柄、SNSでの情報収集も重要なので、情報収集目的で使っていてもどうしても飛び込んできてしまう他人の発言。そして比べてしまう自分。
ゼロかイチで考える必要は無いので、デジタル社会と繋がるスイッチをオンにする時とオフにする時をうまく使い分ければいいのだろう。でもそのタイミングがわからない。
前に、平野啓一郎さんの『私とは何かーー「個人」から「分人」へ』という本を読んだ時に少しヒントを見つけた気がした。
ものすごく要約すると、よく自分らしさと言われるが、確固たる自分(個人)なんてものは存在せず、人は物事1つ1つに対してそれ用の自分(分人)を形成しているという話。
Aさんといる自分と、Bさんといる自分は別人で、Aさんといる自分が好きならば、それを大事にすべきである。
この考え方に当てはめると、デジタル社会と繋がっている時に、他人と比べてしまっている分人が出てきたら、そこがスイッチの切り時なのだろう。逆にデジタル社会と切り離している時に、孤独感を感じている分人が出てきたらスイッチを入れる時なのだろう。
でもこんなこと考えながら生きていたら疲れそうでもある。考えすぎなのだろうか。自分の好きな分人ってそもそも何だろう。それが見つけられたら視界が開けそうな気がする。