クラウド会計ソフトで管理会計は行えるのか?
管理会計は、ある程度処理方法が統一されている財務会計・税務会計とは異なり、自社の経営指針を立てるのに効果的な会計方法を用いることを指します。
例えば、部門別に損益を把握することは、財務会計上や税務上、必須事項ではありませんが、管理会計の観点からすると、部門別に損益を分けて把握することが経営方針を立てるのに有用であったりします
今回は、クラウド会計ソフトが上記のような管理会計を行うのに有用かどうかについて解説していきます。
クラウド会計ソフトでできること
昨今は、株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド会計」や、freee株式会社が提供する「freee」など、クラウド会計ソフトが沢山出てきております。
会計初心者でも使いやすいユーザーインターフェースを導入しているケースも多く、年々シェアも上昇しています。
クラウド会計ソフトには、
● ソフトをインストールする必要がなく、インターネットに接続すればすぐに見れる
● 複数のデバイスから同一の情報にアクセスできる
などといった利点がありますが、インストール型のソフトと比べると、機能の充実性や操作性などで不安を感じていらっしゃる方も多いのではと思います。
ですが、実際にソフトを使用してみると、想像以上に沢山の機能が利用できます。
最初に挙げたような部門別会計はもちろん、ソフトによっては労働生産性やEBITDAなどの財務指標をワンクリックで表示できたり、債権債務の管理をまとめて行うことができたりもします。
銀行口座やクレジットカードなどとの連携もインストール型のソフトよりもやりやすい場合が多く、日常仕訳の入力スピードも上がるかもしれません。
クラウド会計ソフトで管理会計を行うことの有用性
先に述べたように、クラウド会計ソフトを導入することのメリットは、インターネットに接続できさえすれば、場所やデバイスを選ばずに会計情報にアクセスできる点にあります。
これは、離れた場所にいる人同士がシームレスに会計情報をやりとりできることにも繋がります。
一般的に管理会計は、財務会計や税務会計と異なり、会社独自の勘定科目や会計指標を使用したり、損益把握をプロジェクト毎に分けたりと、細かい会計管理が求められます。
テレワークが普及しつつある中、場所や設備環境に囚われず会計情報を共有できることは、管理会計の観点から見て、とても有用である、ということができます。
目的別!おすすめクラウド会計ソフト
最後に、管理会計の目的に応じておすすめの会計ソフトをご紹介致します。本記事中にも登場した2つの会計ソフトがそれぞれどのような特徴があるのかを知り、自社に合うクラウド会計ソフトを検討してみて下さい。
財務指標や部門別会計などを用いるなら「マネーフォワード クラウド会計」
ある程度本格的な財務分析を行いたいなら、「マネーフォワード クラウド会計」を用いると良いでしょう。
インストール版の会計ソフトを使用していた人ならすぐに使い慣れることができ、前年度比較や労働生産性など様々な指標を出してくれるので、多角的な分析が可能です。
債権債務管理に強いのは「freee」
売掛債権、買掛債務の管理に強いのは「freee」です。請求書自体を登録することができ、消込提案機能がついているため、消込漏れなどが起きにくい仕様になっています。
小売業など、多くの取引先とやりとりをするような事業にとっては大変ありがたい機能かと思います。
おわりに
厳密な管理会計を行うのであれば、やはりインストール型の会計ソフトにまだ分がある印象ですが、クラウド型の会計ソフトは年々その機能性や利便性を増しており、将来的には、クラウド会計ソフトが経理業界のメインストリームになる日もそう遠くないかもしれません。
それぞれの利点を把握して、ぜひ自社の求めるスタイルにあった会計に見合うソフトを吟味してみて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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