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損益分岐点とは?具体例をもとに計算方法について解説します

会社の業績予測をする上で、必ずと言って良いほど検討の対象になる「損益分岐点」。利益が丁度ゼロになる点のことを指しますが、具体的にどの様に算出すれば良いのでしょうか?本記事では、損益分岐点の考え方を、具体例を用いて解説します。


損益分岐点とは


損益分岐点は、その名の通り「損益」の「分岐点」であり、一般的には、売上高について使われる指標です。「損益分岐点売上高」という名前で使われるケースが多いですね。

損益分岐点を求める必要性


そもそも、なぜ損益分岐点を求める必要があるのでしょうか?売上をあげるには、必ず、それに見合った経費がかかります。経費は、大きく分けると売上と比例関係になりやすい変動費と、売上に影響されにくい固定費の2つに分かれます。固定費は、売上がゼロの状態でも支払いが発生するため、損益分岐点売上高を求めることで、固定費の支払も加味した経営方針を立てることが可能になります。


損益分岐点売上高の求め方
損益分岐点売上高は、下記の計算式で求めます。

損益分岐点売上高=固定費÷{(売上−変動費)÷売上}

具体例をもとに考えていきましょう。

ここでは、変動費単価=仕入原価と仮定し、1個100円の商品の仕入原価を70円とした場合の損益分岐点売上高を求めていきます。固定費は30万円とします。

まとめると下記のとおりです。

売上(単価):100円

変動費(単価):70円

固定費:30万円

これを計算式に当てはめていきましょう。

損益分岐点売上高=30万円÷{(100円−70円)÷100円}=100万円

上記の場合に読み取れるのは、「利益がプラスマイナスゼロ円になる売上高は、100万円」ということになります。

限界利益からも損益分岐点売上高を求められる
損益分岐点売上高を求めるもう1つの方法が、限界利益から求める方法です。限界利益とは、売上から変動費を引いた差で、商品を1つ売り上げた場合に、どれだけ固定費を回収できるかを見るための指標です。

上記の例に当てはめると、限界利益は「100円ー70円=30円」となります。

固定費は30万円なので、固定費を回収するには、「30万円÷30円=100万円」分の売上を立てる必要があることがわかります。

損益分岐点比率で企業体力を判断しよう


損益分岐点比率とは、損益分岐点売上高と実際の売上高との比率を示したもので、下記の計算式で求めることができます。

損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷実際売上高×100

損益分岐点売上高が100万円で、実際の売上高が160万円だとすると、計算式は下記のようになります。

損益分岐点比率=100万円÷160万円×100=62.5%

損益分岐点比率の評価の目安
60%未満:きわめて優良
60~80%:優良
81~90%:普通
91~100%:多少不安
100%超:赤字


先程の例の場合は、「優良」に当てはまります。


まとめ


今回は、損益分岐点についての考え方を、具体例を用いながら解説してきました。説明の中で、変動費や固定費、限界利益、損益分岐点比率についても説明を行いました。損益分岐点を理解することによって、より安定的な経営戦略を立てることが可能になってきますので、ぜひ考え方を理解して、経営に活かしてみて下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
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