楽器なんかできるかよ。
憧れのハガキ職人さんをいろいろと一方的にフォローさせてもらってるんですが、この前いきなりある方にフォローを返してもらって、ウワアァァァァ(´゚д゚`)ってなりました。読まれて恥ずかしくないような文章を書いていきたいものですね。
前稿の最後にあんなこと書いておきながら今回も小学生時代の話。
秋になると学習発表会(地域によっては学芸会とか呼称は異なると思います)があり、例年は劇をやるのだが5年生の時は合唱とダンス、そして楽器演奏の3部構成だった。
ここでひとつ問題が。
「生徒全員にオーディションを経験させよう」みたいなロクでもない考え方を学年主任(多分)が持っていた。どの楽器を担当するかはオーディションで決めることに。
勿論楽器は何ひとつ弾けない。習ったこともない。どの楽器のオーディションを選ぼうが、受かるわけがない。戦国時代もびっくりの負け戦である。
触ったことある楽器と言えばリコーダーと鍵盤ハーモニカ(省略するときはケンハでしたよね。呼称はピアニカだったりメロディオンだったりしますね。いやメロディオンて。もうデロリアンじゃん。)くらい。ただ必修なのでノーカン。
ってかなんだよ、オーディションを経験させようって、余計なお世話だよ。やりたい人だけやればいいじゃん。楽器なんて興味ないよ。なんて言ってられないのが義務教育。
本当はできないからやりたくないだけなんだけど。
さて、どの楽器のオーディションを受けるか決めなければならない。音楽室で色々な楽器を眺める。できるだけ簡単なものがいい。僕と同様に音楽に疎い男子達と共にああでもない、こうでもないと議論する。
ただ、どの楽器が難しいかすらわからない。ピアノは論外だし、木琴とか鉄琴は叩く回数多そうだし、どこ叩くか覚えなきゃいけないし...
登場する回数?楽譜の暗記?難易度?
そんなこととは無縁の楽器があるじゃないか。
そう、言わずもがな大太鼓(バスドラム?)である。いやそんなことはないのだが、当時の大偏見がそう導いた。男子の中で生まれたこの大偏見導師様の教えに従い皆で大太鼓を希望する。
希望した楽器の楽譜が配られる。あ~楽譜はこんな感じね。予想通り。とはならない。目を細め、目を凝らし、目を疑う。
ソウイエバ楽譜読メナインデスケド~~!!♩=86くらいとか(適当)書かれてもわからないんですけど~。Maxなんぼなん?自分。どこまでいけるん?俺はついていくよ??そもそもminなんぼなん?
そんで何この音符?四分音符?二分音符?全音符?何にもわからないんですけど~。アハ~~ピアノデモナラットキャヨカッタ~~♪。
万事休す。さらに先生方はこの大太鼓の楽譜の読み方を何も教えてくれない。四面楚歌。八方塞がり。十六、じゅ、じゅうろく??とにかくもう全員手遅れと判断されたのかもしれない。
きっと先生達もわからなかったんだろう。大太鼓の楽譜を解読できる者は世界に数名しかいないとか。男達は大太鼓楽譜(ポーネグリフ)の解読を目指し夢を追い続ける。世はまさに、大太鼓時代!!!
男たちは己の力と運だけでオーディションを迎えることになる。
さて当日。休み時間、音楽室に集められる男たち。順番に叩かされるのだが、誰も正解を知らない。何回叩けばいい?どのぐらいの速さで?逆にどこで休符を入れる?全てはその場の思いつき次第である。
思い返すのもためらわれるほど酷かった。各々が好き勝手に大太鼓を叩く時間。祭りか?坊やせっかくだから太鼓叩いていきなよin地元のお祭りverか?太鼓の達人の方がまだ秩序あるぜ??
ただ終わったあと、偶然居合わせたピアノ弾ける子が「あれ全然違ったよ」と僕に告げる時の真顔だけ覚えている。あんなに冷たい顔は後世拝むことはない。
何を基準として選考が行われたかはジッチャンの名にかけて迷宮入りだが、結果として僕はオーディションに落ち、余っていたアコーディオンを弾かされることに。
なんだよ結局めちゃくちゃ鍵盤あるじゃん。ハチャメチャむずかったぞあれ。けど今となってはいい経験になったわ!ボケナス!
こうして読まれて恥ずかしい文章の出来上がりである。
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