意識の底
「意識の底」
いつからここに居るのだろう
この白い空間は
何処に流れて行くのだろう
教えてくれる人は誰も居ない
そうか
意識の底を漂っているに違いない
生きているのか死んでいるのか
それさえも分からない
ただ
とても気持ちが良い
白い空間が心地良い
意識の外で
きっと微笑んでいるのだろう
《おまけの日記》2024/8/3
お爺さん やさしいなぁ
遠い遠い 山間の
初めて来た村
オオムラサキに逢いたいと思い
尋ねた 村の公園
オオムラサキも居なければ 誰一人といない
…と思いきや
片隅の掃除用具小屋から お爺さんが現れた
「オオムラサキかい、七月までは飛んでいたけど、もういないよ、来年また来なよ、五月から七月の間なら飛んでるよ」
村の公園には 私と妻と 村のご老人
たったの三人だけの 朝の素朴な会話
でも 今日一番の 楽しい出来事
〜おしまい〜