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言の葉の詩(うた)

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月や星 草や花 私の好きな沢山の言葉たち 「好きな言の葉のうた」として詩を詠んでみたいと思います 時として心の叫びを綴ることもあります
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2024年5月の記事一覧

マリオネット

マリオネット

『マリオネット』

ひとりぼっちの羊飼い

今日も楽しく陽気に踊る

マリオネットのライ君は

子供達の人気者

ある日のこと

マリオネットのライ君は

この糸が無くなって

自由にどこかへ行ってみたい

そう思うようになりました

あぁ、自由になりたいな

夢は膨らむばかりです

そんなある日

道具部屋の片隅で

糸が切れていることに気付きました

誰かが切ってくれたんだね

もう嬉しくてた

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瞳

会社を卒業し ふと思い出す 君の瞳を
僕の仕事の一部を 引き継いでくれた
若き頑張り屋さんの 君に捧げる

「瞳」

君の瞳の輝きを

僕は覚えている

しっかり先を見据え

揺らぐこともない

君には夢があることを

僕は覚えている

一つ一つ努力して

自分を信じて歩んでいる

君の優しい心を

僕は覚えている

人のために汗をかき

それが喜びであること

君の瞳の輝きを

僕は今でも忘れな

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おまじない

おまじない

「おまじない」

一人じゃないよ

友がいる

皆んながいる

それからね

困ったことや心配なこと

手のひらに乗っけてさ

「ふぅっ」と吹き飛ばす

これ、よく効くおまじないだから

・・・「ふぅ〜っ!」・・・

窓の中から

窓の中から

︎⭐︎ 51年前(高校3年生)の日記より - その2⭐︎
 その頃の私が、何を思い
 何を見ていたのか
 想いは馳せます

「窓の中から」

窓の中から大きなアンテナが見えます

時々人が上るけど

何をしているのでしょう

もうあの人は一日上っていました

その影が長くなるまで

窓の中から夕焼けが見えます

真っ赤な夕陽に向かって

小鳥たちが飛んで行くんです

もう 夕陽と小鳥は行ってしまい

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「ガラス窓に書いた詩 」言葉

「ガラス窓に書いた詩 」言葉

⭐︎ 51年前(高校3年生)の日記より ⭐︎

 ひとり部屋の中
 温もりで白くなったガラス窓に書いた詩
 次々に涙のように
 文字が水滴の流れとなり
 消えていきました

「ガラス窓に書いた詩 」言葉

うそをつく言葉なんてきらいだ
言葉はみんなにうそを言っている
あの女の子に言った
あの男の子に言った
そして…
うそは言っていないと
自分にうそを言った

ごまかしてしまう言葉なんてきらいだ

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皐月の風

皐月の風

 「皐月の風」

青空に浮かぶ綿雲に

ふかふかと

気持ち良さそうね

新緑を撫でる風の音に

若葉色がとても綺麗ね

野に咲く花々に

そうそう

陽の光 沢山すくってね

君はそう言いながら

皐月の風を感じてる

木々や花とお話ししてる

心の香り

心の香り

「心の香り」

白い溜め息は

心の香りがする

それは忘れかけた

若き日のあのひと

それは忘れかけた

あの日の悲しみ

壁に掛けられた花の絵は

ただゆらゆらと

焦点の手前を漂う