【フリーランス考】便利屋であれ
今回は、私が仕事を続けていく上でモットーにしている「便利な存在になる」というコンセプトについて書いてみたい。
「便利」って、実はすごい強み
「便利」という言葉、なんだかいまいちパッとしないイメージがあるだろう。だが、実は強力な武器になりうる。
私の場合、ITの色んな分野で「まぁまぁできる」レベルである。
業務設計
システム設計
プログラミング
リソース管理、ベンダコントロール
コミュニケーション・ファシリテーション・ロジカルシンキングといった「コンサル基礎スキル」
どれも「それ一本で食っていく専門家レベル」ではないが、全部そこそこできる。これが「便利」の実態だ。
結果、私一人で3〜4人分の仕事ができてしまう。クライアントからすれば、「コスパ最高!」ということになる。
※別に私が体に鞭打って3人月分の仕事をするという訳ではないが、1人で「本来3〜4人に分けて発注する領域」をこなしているというニュアンス。
※コスパ最高、と言っても、別に破格の低単価でやっているわけではない。それなりの値付けで、それなりのコスパを感じてもらうということ。
「察する力」も「便利」の一要素
もう一つの強みが、クライアントの意図を素早く読み取る力である。
クライアントが言語化できていない本当のニーズを読み取り、最適な解決策を提案できることも、「便利」の重要な要素だ。
例えば、クライアントから「こういうWeb画面機能を作りたい」という相談を受けた時、表面的な要望だけを鵜呑みにせず、その背景にある本質的な課題を探る。実際に聞いてみると、欲しいのは画面そのものじゃなくて、一定のルールに沿ってデータを更新することだったりする。
それであれば画面を作らなくてもExcelマクロでもできますよ、そちらの方が早くて安いですよといった解決策に導いたりしたことがある。
これは、クライアントにとっては「楽チンで便利」だ。結果、「この人じゃないとダメ」と思ってもらえる。
業務上自分が指示を出す側になることもあるが、そういう時に一緒にやっていて心地よいのが「指示がきちんと伝わる」こと。
コミュニケーションコストが低いとも言える。
これができない人との仕事は非常にストレスなので、指示側にとって「コミュニケーションコストが低い」というのは、すなわち「便利」で「離れがたい」のである。
「便利」を続けるコツ
では、どうやって「便利」であり続けるか。
そんなに特別なことではないが、以下をゆるっと継続することで"keep on 便利"できている気がする。
クライアントのビジネスを深掘り
Googleアラートでクライアントの最新情報をチェック
システム設計書や実際のシステムを徹底理解
最新技術への好奇心を持ち続ける
AWSやSalesforceといったクラウドソリューション、今後は生成AIも入ってくると思うが、とにかく興味を持ち、隙あらばいじってみる。
実際の業務でも上記の採用を積極的に提案して、自分でやってみる(上記だとAWSが一番手軽ではある)
情報収集と感度のアップデート
日経クロステックなどの専門メディアをチェック
技術系イベントに参加して、時代の「空気感」を感じる
隙間時間でPodcastやオーディオブックを聴いてインプット
まあそんなに特別なことはやっていない気はする。
それぞれ別に便利屋になりたいと思ってやっていたことでもない。
元々は手に職つけたいと思ってIT業界に入り、最初の頃はプログラミングが性に合っていてガリガリ書いて成長したいと思っていた。
だが、以下の記事でも書いたように、色々やってるうちに便利屋としての立ち位置が定着していた。
ということで、これからも便利屋を楽しんでやっていきたいと思います。
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