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炎上案件の経験は必要か

炎上案件はできれば避けたいが

SEをやっていてできれば避けたいとみんなが思っているもの、それは炎上案件だ。

「炎上案件」と呼ばれるものがIT業界にはあります。炎上案件とは、大きなトラブルが発生し、円滑な業務遂行が不可能な状態に陥って、関係者が残業続きの状態になったり、場合によっては顧客との料金返金などの交渉や裁判などが発生したりしている案件のことをいいます。「デスマーチ(死の行進)」と呼ばれることもあります。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00361/00009/

裁判まで行かなくても、進捗の遅れ、人員不足、品質の低下。
そして人を追加しても焼け石に水、どころか大抵は人の追加では炎上は収まらず、却って事態が悪化することの方が多い。

成長の糧になるという側面も?

ただ、こういう案件では場合によって倍速で鍛えられるのも事実である。
となると、ある程度は炎上案件を経験した方が良いのか?
これは難しい質問だ。
炎上案件では人を追加しても事態が収まらないのは前述したとおりで、結局は既存メンバの中でもキーマンとなる人に負荷が集中するということになる。そしてそのキーマンが倒れてしまうということも・・・
こうなると悲惨だ。
ただ、その中でも前向きに事態に対処する若手メンバが台頭し、徐々にプロジェクトが改善、出口が見えてくるということもある。
その場合はその若手メンバにとっては絶好の成長機会である。

炎上は浪人のようなもの?

大学受験をした人は思い出して欲しい。みんなできれば現役合格したいと思っていたはずだ。
でも運悪く不合格だとしたら一年浪人して頑張ろうとなんとか前を向くだろう。そしてひたすらに一年努力する。その期間は決して無駄ではなく、将来の糧になっているはずだ。
ただ、時を戻せたとして再び浪人したいかと問われれば、みんなNOと答えるだろう。
炎上案件も似たようなものではないだろうか。

経験するなら若いうち

そんなわけで、炎上案件にぶつかってしまったら、潰れない程度に前向きにチャレンジして欲しいと思うわけである。
プロジェクトのリリースが延期になるかも知れないが、ほとんどのプロジェクトはいつかはリリースされる。まあリリースされなくて頓挫したとしても終わるわけだが。
つまりは所詮期間限定。倒れる時は前のめりで、の精神で食らいつきたい。
経験時期は選べるものではないが、できれば若いうちの方が無理もきくので望ましい。
若い時に修羅場をくぐっていないと、年をとってから脆さを露呈してしまうリスクもある。私の周りでもベテランの男性が、多少の炎上状態に直面した時に、リーダーに「もう無理です・・・」と訴えて泣き崩れるということがあった。聞けばその方は若い時に安定した案件ばかり経験していたとのことだ。ちなみにその案件、終わってから振り返るとそれほど大した炎上ではなかった。過去に修羅場を乗り越えたという自信がないと、これほどまでに脆いものかという例だと思う。

若手SEのみなさんは、炎上案件を恐れるのではなく、直面したら「ついにきたか、いっちょやってやるか!」といったくらいのマインドで乗り越えて欲しいと思う。
※どうしても身体と心がもたなくなったら無理をせずに降りてくださいね。自分の限界は自分で見極めるのも大事なことです。

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