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映画「猫と塩、または砂糖」

年末年始ものすごくお世話になったユーロスペースへ。久しぶりに劇場の方にもご挨拶できて、かけて頂いたお言葉にホッコリしつつ、向かった映画は

「猫と塩、または砂糖」

昨日が初日だったみたいです。


なんと小松孝監督は、僕が育った埼玉県飯能市のご出身。しかもご年齢は一つ上とのこと。パラグアイの母親から「飯能ご出身の監督がいるの知ってる?」と逆輸入的にメッセージが来て。これは!と観に行くことに。

きっと似たような景色を見て、似たような場所を歩き育って、この映画の製作に辿り着いたのだと思うとなんだかこちらまで感慨深いものがありました。

更にこの映画のご出演者には、僕がまだ芸人だった頃、野村萬斎さんの狂言劇場「唐人相撲」で共演させていただいた渡部直也さんが!!その後の映画界でのご活躍ぶりは見させて頂いていたものの、14年前ぶりの再会。なんでしょう。この不思議体験。更に更に主人公の父親役には、これまた映画で沢山お世話になった諏訪太朗さん。お二人の軽妙なお芝居、最高でした。

俺得すぎる映画は、絶妙な台詞と間で、終始クスッとさせられる。時よりそれらが蓄積されて会場全体にドッと笑いが起こる。あの巣穴にみんなで潜り込んだようだった。そんな笑いのベールに包まれながらも言葉は、状況を徐々に変化させていき、様々なものの輪郭を鋲を打つように浮き彫りにしていく。どこまでも緻密なメタが重なり、焦点が狭まるほどに宇宙を感じる、これまたなんとも不思議な体験でした。逆張りというかね、これだけ狭い世界にトレースできるという事はものすごく壮大なお話しへの転換も容易だと示されているようで、今後も作品を楽しませて頂きたくなりました。新たな才能が地元飯能から!

ロケ地には、僕が何年もバイトしていたBARの跡地が使われていたり、カーテンに覆われた部屋や一軒家の囲いに飯能の香りを感じ、主題も展開も見事に刺さってしまいました。小道具や美術も素晴らしいですよ。ガジェット好きにはたまらなかった。ご出演の皆様、適材適所に素晴らしい演技で感嘆したのは言うまでもなく。

是非この独特な映画体験を劇場で。
おもしろいです。オススメです。
監督が多肉植物を配ってくれたりも?笑


渋谷ユーロスペースにて絶賛公開中!
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