モノノケソウルフード音楽ネタまとめ3巻分
ついにこの企画も最終回です。
毎回ビックリするところから引用されていることでおなじみですが、今回は最終巻ということもあって物語のストーリーとリンクされたパロディが多かった印象です。それぞれの楽曲の歌詞も調べながら読むと、より一層キャラの心情や行動を深読みできます。
#11 あかん このまま喰わせない
あふりらんぽ「あかん このまま帰さない」(2005年発表)
メジャーデビューアルバム『URUSA IN JAPAN』収録曲。
寅尾ちゃん回ということで、ハタカガミのモチーフとなったあふりらんぽの名曲のパロディ。
一巻でも触れましたがあふりらんぽは大阪で結成されたバンドで、オニ(ボーカル・ギター)とピカ(ボーカル・ドラム)の2人組バンドです。アメリカ・ヨーロッパでツアーに回るなど、海外での評価も高いバンド。
2010年に一度解散したが、2016年に再結成後は現在も活動中。
P6 ピエロに扮する夜森
セカイノオワリ
2007年結成のバンド。
ピエロのDJ LOVEはその名の通りDJ担当。怖い。ちなみに現在2代目。怖い。
ちなみにピエロがいるバンドには他にもニューロティカやスリップノットなどがあります。
#12 青ひげ兄弟の店に喰いに来ないか
筋肉少女帯「青ヒゲの兄弟の店」(1999年発表)
アルバム『最後の聖戦』収録曲。ギターの橘高文彦作曲によるミディアムナンバー。
作中でMagMouseの針田が夜森と口論になり心情を吐露しましたが、この12話の内容が「青ヒゲの兄弟の店」の歌詞とリンクした内容になっています。
P36 十三ファンダンゴ
十三ファンダンゴの外観
ファンダンゴは大阪の十三に1987年にオープンしたライブハウス。
多くの有名なバンドも排出した老舗のライブハウスです。写真にも写っていますがアートデザイナーBAKIBAKIによる壁画が印象的。
土地の権利関係の問題により2019年の7月に営業終了し、同年10月に堺市に移転し営業再開した。
P64 久地楽「矢野顕子のモノマネ~」
矢野顕子
矢野顕子は1974年にデビューしたシンガーソングライター。ジャズにポップスにエレクトロニカに幅広いジャンルをカバーする音楽性。
その独特な歌唱法は清水ミチコやエハラマサヒロにモノマネされている。夜森はどんな顔でモノマネしてたんでしょう。
#13 喰エナイコトカイ
岡村靖幸「イケナイコトカイ」(1987年発表)
岡村靖幸は1986年デビューのシンガーソングライター。途中に3度の薬物逮捕による活動休止がありましたが、現在も精力的に活動しています。
作詞・作曲・編曲・演奏・ボーカル、果てはダンスまでこなす天才・変態ミュージシャン。
P86 摩耶香のTシャツ
neco眠る「SAYONARA SUMMER」のジャケット
大阪のインストゥルメンタルバンド、neco眠るの2017年発売のシングル「SAYONARA SUMMER」のフォントと同じです。ボーカルにnever young beachの安部勇磨が参加した曲。
P109 寝古川の父親のTシャツ
パンテラのバンドTシャツ
パンテラの1992年リリースのアルバム「Vulgar Display of Power」のジャケットをモチーフにしたバンドTシャツ。
パンテラは1981年結成のアメリカのヘビメタバンドです。ギタリストのダイムバッグ・ダレルとドラマーのヴィニー・ポールは兄弟。後進のバンドに絶大な影響を与えたメタルバンドです。
寝古川のお父さんはいい趣味してますね。
#14 また喰う日まで
尾崎紀世彦「また逢う日まで」(1971年発表)
まさかの引用元。これまでのパロディの中でも一番有名な曲。説明不要です。
「~別れのそのわけは話したくはない
なぜかさみしいだけ なぜかむなしいだけ~」
の歌詞は寝古川の心情か。
#15 喰ロニクル
フジファブリック「クロニクル」(2009年発表)
作中でモノノケムジカがカバーする「Sugar!!」を収録しているアルバム。またこのアルバムの5曲目に同名の楽曲がある。
それぞれの楽曲の歌詞を読むと寝古川と久地楽(またモノノケムジカのメンバー)のお互いの心境が描かれているようです。
P135 摩耶香のTシャツ
スチャダラ大作戦ロゴTシャツ
スチャダラパーの1stアルバム「スチャダラ大作戦」のジャケットを模したTシャツ。スチャダラパーの出演するフェスやライブでファンがよく着用している人気のTシャツ。
スチャダラパーはデビュー30年を迎える日本におけるヒップホップの代表的グループ。小沢健二とコラボレーションした「今夜はブギーバック」をはじめとして「サマージャム'95」「Get Up And Dance」など、ヒップホップに詳しくない層にも広く知られる名曲を生み出し続けている。
P158 Sugar!!の歌詞カード
フジファブリック「Sugar!!」
今話のタイトルとなっているアルバム『クロニクル』収録曲。シングルとしても発売されている。
2009年に開催されたWBCのテーマ曲としても使用されたことからファン以外にも広く知られている人気曲で、「若者のすべて」「銀河」とともにフジファブリックの代表曲としてよくあげられる。
ちなみに作中で寝古川が就職した"銀河引っ越しセンター"の由来はフジファブリックの「銀河」だと思われる。
P167 久地楽のセリフ「Buono!で―」
BUONO!
ハロー!プロジェクトに所属していた三人組のユニット。嗣永桃子、夏焼雅、鈴木愛理からなる。それぞれは普段はBerryz工房および℃-uteのメンバーとして活動しており、BUONO!は”ガールズロック”をコンセプトにした企画ユニットとして限定的に活動していた。2017年に嗣永桃子の芸能界引退に伴い、活動休止となった。
16 雑喰天国
ニューエスト・モデル「雑種天国」(1990年発表)
ニューエスト・モデルはソウルフラワーユニオンの前身となるバンドで、ギター・ボーカルの中川敬を中心に1985年に結成された。
バンド編成がギター・ボーカル、ドラム、ベース、キーボードの4人編成で、大阪出身、また前述したソウルフードユニオンは別プロジェクトとして"ソウル・フラワー・モノノケ・サミット"というバンドでも活動しており、今作「モノノケソウルフード」およびモノノケムジカのモチーフとなっているのではないかと推測される。
P170 岡山ペパーランド
岡山ペパーランド
ペパーランドは岡山で1974年から営業している老舗のライブハウス。アーティストの能勢伊勢雄によって設立された。岡山のライブシーンを語る上で欠かせないライブハウス。
ちなみに、作中、夜森たちモノノケムジカの面々のホームグラウンドとなっていたライブハウス「Luv Beat」の外観および内観ともにペパーランドそっくりなので、是非現地に足を運んで確認してみてください。
電子版特典 君よ!飯で変われ!
筋肉少女帯「君よ!俺で変われ!」(1993年発表)
電子版の特典で収録された特別版のパロディは筋肉少女帯。
これで三回目の引用になります。作者に愛される筋肉少女帯。
P199 西表恋のライブ参戦衣装
・花冠
最新の流行ではないが、少し前にジャニーズのコンサートに参加するファンの女性の間で流行していたファッション、またはアイテム。応援するアイドルのファンサービス獲得するために身に着けていた。以前には法被や大きなリボン、うさ耳などが流行していたと言われる。
・クソデカ名字黄色Tシャツ
ハロー!プロジェクト(ハロプロ)のコンサートやライブで見られるファッション。通称"研修生Tシャツ"。元々はハロプロの下部組織である"ハロプロ研修生"のレッスン着として研修生に配布され着用されていた衣装。ファンが着用すると、コンサートにおいて非常によく目立ち、かつ、自分が誰を応援しているのか一目でわかるため流行している。
・フェルト製の顔面
EXILEや三代目 J SOUL BROTHERS等が所属するLDHのコンサートで見られる。ファンが応援するメンバーの顔をフェルトで型取り首からぶら下げる。ラミネートされた紙製とは違い、カバンに収納して持ち運び出来るといったフェルトならではのメリットがある。
ということでモノノケソウルフードの音楽ネタまとめは以上です。
残念ながら3巻で完結となってしまった本作ですが、次回作で神崎タタミ先生がどんな物語を見せてくれるのか、とても楽しみです。
早く次回作を読みたい!!
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