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2021-03-03 11:00:31 | 昭和文化


昭和文化再発見!

若者を中心に昭和生活に興味津々なぜ?

●疫病や生活苦、熟しすぎた現在社会。何を目標にすればいいのか多くの人がもがき苦しんでいる。

●何でも簡単に手に入る小さな「電子機器」が当然のこととして君臨。見方を変えればエデンの園だ。にも関わらず多くの若者が不便だった昭和文化にラブコール。……なぜ? 

●昭和には何か人間のDNAに反応する基本的な郷愁があるのかもしれない。

●ここで、お家生活がつづいている皆様に、昭和のベストセラーとなった自分史の一冊をAmazon期間限定無料ダウンロード頒布させていただく。

●無料期間……

2021/03/04~2021/03/08まで。

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●作品のあらすじ

 本稿は、和歌山県の寒村「本宮村」が舞台である。(この地は平成十六年、熊野三山の参詣道としてユネスコ世界遺産に登録され、現在は「田辺市本宮町」となっている)


 時は、第二次世界大戦の真っ最中。――昭和十三年正月元旦、主人公は生まれた。生家は村一番の赤貧一家であった。村で電灯が無いのは中岸家だけという有様。屋敷は山の中腹にあり、少しばかりの畑があるのみ。生活は、父親が山師で腕は良いのだが博打好きで、稼いだ金の大半をつぎ込み、負けバクチで大損。母親は家計の足しにと毎日藁草履を作り、それを売りに回って生活費の足しにしていた。時節柄食糧難は大都会のみならずこの寒村にも押し寄せ難渋をきわめていた。

 この環境で主人公おさむ少年は小学校に入学。朝食抜きで登校。もちろん昼弁当などは無い。昼休みになると独り外に出て、人目につかぬ場所で過ごした。
 そんなおさむ少年であったが、稀に見る繊細な性格で、とりわけ母親を第一に思いやるという性格。両親は無類の愛煙家。故に、村の催事後には兄と一緒に吸い殻拾いなどに精をだす。また、近所に住む母親の唯一の友人宅に赴き食事付きのアルバイトをした。同時に草履売りも……。

ぞうりok


 そんなある日、一大事件が起こる。それは、愛する母親に芋泥棒の嫌疑がかかり投獄されるという事件。このことで村八分に陥る。結果は無罪だったが噂は消えず学校での無視が始まる。
 小学六年生卒業間近、またもや主人公に災難がふりかかる。それは父親の怪我。中学入学準備に父の稼ぎをあてにしていたが頓挫。なんとしてでも中学入学準備金が欲しい。そこで主人公は驚くべき行動に出る。――小学生が真夜中〝砂利持ち〟をするという信じられない行為。こうでもしなければ中学入学準備ができないからだ。ここで壮絶体験が始まる。体こそ大柄で村相撲では横綱を張っていた彼だったが、これは強烈体験だった。結果、自分で入学準備を果たす。

[ここが本稿の山場]
 無事中学入学を果たすが相変わらす家計は火の車。そこで又もや真夜中の土方仕事を続けることになる。――

土持のコピー

一晩中土方した明け方、母がお粥を鍋に入れて現場へ。朝飯の粥を喉に流し込んで、その足で学校へ直行。そんな生活が卒業までつづく。
 中学卒業後、地元の土木工事に従事。このとき〝運命の扉が開く〟――第九章、運命の土塊。
 第二部では、地元で仕事が無くなり兄を頼って初めての大阪へ。戦後復興の嵐の中でいろんな体験をする。あいりん地区での日雇い。血を売って飯にありつく信じられない行為。大変貌を遂げる大都会の生活。ここで妻となる女性と知り合う。[激動の戦後復興を垣間見る]そんな中、都合良く地元本宮で大きな仕事がはじまる。
――オレは都会に向いていない。丁度良い潮時と帰郷。彼の悲願〝土建業開業〟という目標に対するチャレンジがはじまる。その後、妻を娶り、悲願の独立を果たす。
 開業後、数社の子会社設立。世界遺産登録を機に熊野本宮大社門前に事務所移転。同時に道の駅を開業、更に町議会議員歴任。県下初の温泉付き老人ホーム設立等地域に貢献。
 この作品は若い読者を対象としているため、シナリオ手法を取り入れ情景描写に重点をおいた。主人公の心の動きや周囲の人々の主人公への思いやりなど、今は希薄になっている昭和初期の人間模様を描く。――若人のみならず、特に団塊の世代及びそれ以前の熟年層には懐かしい。

●出版当初、地域有名書店で7週連続売り上げトップとなり、一部地域で学校図書にもなった作品である。期間無料、どうぞご一読を。

山の辺書房自分史編集室

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