篠笛 is MY LOVE
皆さまこんにちは~~!!!
サウンドクルー吉祥寺、新人スタッフのアントニオです!
前回のざっきぃ大先輩の愛器紹介をパク……いえ、先輩インスパイアで、私も愛器を紹介させていただきます(笑)!
そうです、タイトルにもある通り、
篠笛(しのぶえ)ちゃんです!!
私は趣味でサックスを吹いておりますが、十年ほど地元でお囃子(おはやし)を習っておりまして、実はサックスよりも経験年数が長いのです!!
「和楽器って難しそう…」「普段あんまり見かけないしなぁ…」
「どんな楽器か知らないし…」
などなど、とっつきにくい印象があるかと思います。
というわけで今回は、篠笛がどんな楽器なのかをご紹介しながら、私の篠笛愛を語らせていただきたいと思います!
少しでも皆さまが和楽器に興味を持ってくださったら嬉しいな……なんて思ってます!
〇篠笛とはなんぞや?
ところで皆さま、「しのぶえ」と聞いて、どんな楽器か、パッとイメージできたでしょうか?
じゃん!!こんな感じです!
簡単に言ってしまうと、竹でできた横笛ですね。(竹でできた横笛は他にもいろいろありますが……)
フルートのように息を吹き込んで発音します。音域や音質はピッコロの方が近いかもしれません。比較的高めの音域で、竹ならではの硬さと締まりのある、味わい深い音が特徴です。
トンビという鳥の鳴き声に似ていることから、篠笛のことを「トンビ」と呼ぶ人もいるようです。私の師匠もそうでした(笑)
〇種類
実は篠笛といっても、大きく分けて「唄用」と「お囃子(おはやし)用」の二種類があります。
私が主に使っているのは、後者のお囃子用になります。
もしかすると、お囃子用の篠笛の最大の特徴は音階にあるかもしれません…
私たちが普段耳にしているポピュラー音楽は、基本的にピアノの12音に当てはまる音で出来ていますが・・
なんと、お囃子用の篠笛はその考えとは違う音程で構成されているのです!(ピアノでは再現できない音階)
一般的なポピュラー楽器に慣れている方は、この独特の音に違和感を覚えるかもしれませんが、私にとってはこの何とも言えない絶妙な音程が魅力です……。
〇篠笛の調子
サックスにアルトやテナー、バリトンがあるように、篠笛にもいろんな長さのものがあり、「十本調子」「九本調子」………「三本調子」というふうに、数字が小さくなるにつれて音域が高くなります。
え、そんなに種類いるぅ??と思われるかもしれませんが、お囃子は地方によって曲や使っている篠笛の調子が異なるため、その地域のお囃子に合わせた篠笛が必要なのです。
〇My篠笛ちゃん
私はお囃子用の五本調子と六本調子の篠笛、計二本持っております!
先端にかっこよく「五」と「六」と書かれているので分かりやすいですね。
獅子舞やひょっとこ、夏のお祭りなどではテンポが速くノリの良い曲を演奏するので、ちょっと音域の高い五本調子を使って場を盛り上げます。逆に、きちんと座ってじっくり演奏する場合は、ちょっと音域の低い六本調子で大人っぽく仕上げることが多いです。
これらは私の笛の師匠からいただき、かれこれ十年ほどの付き合いの相棒でございます。ウフフ!!
これが、まぁ、本当に、いい笛でして…
とにかく音がよく飛びます。お祭りではもちろん野外で笛を吹くので、反響する壁がなく、吹いた音がいろんな方向へ飛んでいきますが、この笛はお祭りの賑やかさに負けないくらいのパワーを持っています。どこまでも響いていくので、ホールで楽器を吹くのとはまた違った楽しさや、気持ちよさがあります!
もちろん、表現力も抜群です。
冒頭で篠笛は「硬さと締まりのある音色」だとご説明しましたが、柔らかく吹けば和楽器特有の掠れたような味と深みのある音を出すこともできます。鋭く吹き込めば、シルクのような細く、艶のある音が出てくれるので、表現力の幅が広いことも魅力です。
そして何より、私がこの笛を大切にしたい、この笛で良かったと思う理由があります。
〇朗童の篠笛
そう、私の篠笛は”朗童”の篠笛なんです(´艸`*)
朗童(ろうどう)の篠笛とはなんぞや……??
実は篠笛にもたくさんのブランドがありまして、
鳳声(ほうせい)
蜻蛉(かげろう)
獅子田(ししだ)
など、現在でも職人さんが篠笛を作っています。
「朗童」というブランドはその中でも人気が高く、有名な奏者の方が選ぶほどの良い篠笛なんだそうです。
ですが、この素晴らしい篠笛、2019年に職人さんがご高齢のため引退されたそうで、もう作られていないのです…。
そんな素晴らしい篠笛なのにも関わらず……
「この笛すごくいいから、あげるよ。」
と、私にこの篠笛をくださった師匠……大大大大感謝でございます…(´;ω;`)
当時はあまり吹きなれていなかったというのもあって、本当の価値に気付けませんでしたが、長く吹いていくうちにこの篠笛の良さがどんどん体感で分かるようになりました。
今ではもうこの篠笛なしではやっていけません(`・ω・´)
〇最後に
いかがだったでしょうか?
あまり日常生活で目にする機会の少ない楽器ではありますが、篠笛の魅力が少しでも伝わっていれば嬉しい限りです。
ここ二年ぐらいは、お祭りが中止になってしまい、集まっての練習も難しいためスタジオで一人寂しく吹いておりますが、これからもこの笛と共にお囃子を楽しんでいきたいと思っております!!!
そしていつかは師匠超える笛吹きになりたいものです…!
…いえ、超えてみせます!
またNoteを投稿する機会がありましたら、今度はお囃子のことについて語っちゃおうかな…とも思っております!
ここまで読んでくださり、どうもありがとうございました!!
(アントニオ)