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ダークホース音頭
つい先日、大学の同級生の結婚式の二次会に参加してきました。
大学を卒業してからも定期的に会う仲で、そんな友人が結婚式を迎えたことを本当に嬉しく思っています。
二次会の会場は埼玉県大宮の某結婚式場でした。
普段は新宿周辺での用事が多く、大宮方面の電車に乗ることはまずありません。
普段は行かない方面。
普段は乗らない電車。
友人の結婚式。
色々なことが重なって、ルンルン気分で自宅を出ました。
自宅の最寄りから電車に乗り、新宿で乗り換え。
時間にして約5分。
満員電車だったのですが、それはいつものこと。
さあ、ここからはいつもと違う景色が見れるぞ。
普段は使わない埼京線のプラットホームで電車を待ち、定刻通りに電車が来ました。
『えっ、人多すぎない?』
てっきり大宮方面に向かう人は少ないだろうと思っていたのですが、ところがどっこいすぎました。
先ほど、最寄りから新宿まで満員電車だったと言ったのですが、訂正します。
あの電車はガラガラでした。
そう思わせるほど埼京線の車内はギチギチに詰まっていました。
これで30分はきついなぁ。
まあどこかで大量に降りるだろうと、意を決して電車に乗り込みました。
なんとか吊革を掴んだのですが、人に押されて全盛期の荒川静香のイナバウアーくらい体が曲がった状態になってしまいました。
そしてイナバウアーの体勢のまま大宮に着きました。
誰も降りねぇのかよ。
これがこの日2番目にキツかった出来事です。
大宮駅では一緒に二次会に参加する大学の同級生と待ち合わせをし、専用のバスに乗り込みました。
20分ほどバスに揺られ、式場に到着。
受付時間より少し早く着いたので、スタッフさんから待機するよう指示を受けました。
待機していると、僕たち以外の参加者がゾロゾロと並んできます。
『あれ、誰も知り合いいなくない?』
これは後ほど二次会が始まってから知ったことなのですが、二次会参加者で大学の同級生は僕と大宮で待ち合わせした友人の2人でした(結婚式には沢山来てました)。
困ったことになりました。
何が困ったかは後ほど触れるのですが、とにかく困ったことになったのです。
時間となり、受付が始まりました。
参加費を払い、ロビーでくつろぐ友人とブツブツ喋る僕。
二次会開始まであと30分。
頼むから知り合いがもう少し増えてくれと思っていたのですが、想いは届きませんでした。
そんな僕の想いも知らず、スタッフさんが二次会会場に案内してくれました。
立食パーティー的な形で、大きい机が6つほど。
僕と友人は、新郎新婦が座るであろう席から1番遠くのテーブルを陣取りました。
当然、僕たちのいるテーブルに誰も来るはずもなく、残りの5つの机には僕たちが知らない新郎新婦の友人で溢れかえっていました。
そして、二次会開始の時間。
司会の方が新郎新婦の名前を呼ぶと、2人が登場します。
ちなみに新婦側の友人として来たのですが、とても綺麗でした。
司会が新郎に挨拶を促し、新郎が軽く挨拶をします。
挨拶が終わりマイクが司会に戻ると、司会は言いました。
「それではこの素晴らしい二次会に相応しい乾杯の音頭を取っていただくのは、新婦の友人山野さんです!!」
終わったって。
アウェイすぎるだろ。
かなり前から二次会の乾杯の音頭は頼まれていたのですが、この知り合いの少なさは想定外でした。
一発ギャグやるんだぞ。
詰みじゃんこれ。
1番奥の2人しかいないテーブルから僕が前に出ます。
他の5つのテーブルに座っていた参加者たちはみんな
『えっ、そこから乾杯の音頭するやつ出てくるの?』
みたいな目で見てきました。
ダークホースすぎるだろ俺。
まさか1番派閥の小さいところから出てくるなんて。
でも友人の大切な結婚式。
任せられた役はしっかりとこなします。
軽く挨拶をし、芸人であることをカミングアウト。
会場は盛り上がり、自然な流れで一発ギャグを披露します。
無理でした。
普通にスベりました。
いや正確に言うと笑いがなかったと言った方がいいかもしれません。
どこの馬の骨か分からない芸人の一発ギャグに、皆さんが大きな歓声と拍手を送ってくれました。
本当に新郎新婦の友人はいい人ばっかりだなぁ。
緊張もしたけれど、ダークホースなやつが音頭をとるという貴重な経験も出来たので二次会はとても楽しかったです。
そして改めて、結婚おめでとうございます。
お二人が幸せな家庭を築いてくれることを願っています。
P.S.
実はこのnoteを投稿した11月29日は結婚した新婦の誕生日でもあります。
そんな日にこのnoteを投稿するって、ちょっと粋すぎたかなぁ。
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