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VtuberのTwitter凍結事件

ある朝、目が覚めると青木は布団の中にいた。


今日も寒い。


外では雪が降っている。(たぶん)(予想)


お布団には電気アンカが入っていて


冷え性の指先をあたためてくれる。


アンカよ、今日もありがとう。


そんな事を考えながら充電中のスマートフォンで時間を確認する。



11時28分


昼じゃん。


いや、目覚めた時が朝なのだ。


まだ1日ははじまったばかり。


休みの日の楽しみはというと


目覚めて2時間布団の中でスマホをいじる事。


無駄に感じるかもしれないが


この時間こそが幸福-しあわせ-なのだ。


特に冬はぬくぬくのお布団で無駄な時間を過ごすこの背徳感が良い。


(無駄な時間って言っちゃってるじゃん)




いつもどおり眠気まなこでTwitterを開く。


………おや?


……おやおや????


おやおやおやおやおやおや??????



ツンとした空気が鼻を刺し思わず声がでた。


『え?なんこれ。』


私のアカウントは北極の氷ひしめく海の中で永久に凍結されてしまっていたのだ。



アカウントは凍結されても、検索機能は使用できる。


見ると、#Twitter凍結祭り などと呼んで既にTwitter民は盛り上がっていたwwwwwww


冗談じゃない。


なにが祭りだ。


どうしたらこれを祭りと言えよう、いや言えない!



すぐに私はネタにした。(祭りやん)


いや、たぶん、1人くらいは
青木の生存確認をしたがっていると思った。


暗闇の中で、ひとり布団にくるまり、凍えながら話した。



そしてすぐTwitter運営に連絡した。


『拝啓 厳寒の候、貴社ますますご繁栄の事とお喜び申し上げます。年が改まり、厳しい寒さの中にもすがすがしさが感じられる日々ですが、お健やかにお過ごしでしょうか。

私共もおかげさまで変わりなくTwitter廃人ライフを楽しませていただいておりました。多くの人と交流し、また自分自身を発信出来る当ツールは今では私の生活の一部となっています。

そんなライフスタイルともなっている呟き行為が今朝突然出来なくなっていました。Twitterルールに違反した事はなく、決して詐欺やスパム行為を行ったことはありません。マシュマロを連携していますが、怪しい取引はしておりません。

早急に凍結を解除していただくようお願い申し上げます。

年始ご多忙のおりではございますが、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。』


……↑誰か読んだ?笑


まあ、これを送った。(なわけねぇ)


もっとわかりやすい文章にして送った。


そして日付が変わった0時!!!!!



青木あとは奇跡の大復活を遂げた。


凍結は解除され、みんなとも気持ちを分かち合う事が出来た。


ふと外を見ると、積もっていた雪が溶け始めていた。


もしかすると、この凍結で結ばれた絆があったかもしれない。


この凍結で気付いた気持ちがあったかもしれない。


大切な事はいつもTwitterが教えてくれる。


これからもTwitterを使い続けよう。


私は心に誓い、ふたたび布団に入った。


電気アンカが足をあたためてくれる。


でも。


『来年は、電気毛布を買おう。』


そう固く誓った。

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