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深夜の渇き

真夜中の金曜日。帰宅後の眠気に耐えられず、着替えだけを済ませてベッドに潜り込んだ私は、深夜に目覚めた。そんなにたくさん眠る気はなかったので電気はつけっぱなし、エアコンも元気に温かい空気を吐き出し続けていた。

喉が渇いた。お茶を一口飲む。それでも気持ちは収まらない。なにかシュワシュワとして、さっぱりしたものが欲しい。でもこんな真夜中にでかけていいものか。カロリーを取ってもいいものなのか。
渇きを満たしたい欲望と、少しの理性とが戦って欲望が勝った。そういえば隣のアパートに自販機ができていたじゃないか。数歩歩いてそこに行くだけなら、深夜でも危険は少ないだろう。小銭と鍵だけ持ってしんと静まった真っ暗な世界に一歩踏み出す。

自販機から吐き出された炭酸をごくごくと喉を鳴らして飲む。口の中でシュワシュワと弾けて腹の中に降りていく。

渇きが収まった私は、空腹に気がつく。帰って何かご飯を食べよう。

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