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2024年度カナダ中期留学(5)7月編
みなさん、こんにちは🍁
人間文化学部3年の宮沢咲瑛です。
今年度、山梨英和大学からは私を含め4人(3年生2人、2年生2人)がカナダ中期留学プログラムに参加しました。
前回に引き続き、今回は7月の様子をみなさんにお届けしようと思います。
留学生活も後半になってきました。カナダの生活にもだいぶ慣れ、クラスメイトと過ごす日々も増えていきました。ですが、あと1ヶ月しかないという焦りと寂しさを感じるようになっていました。
リーディングウィーク(Reading Week)
6月下旬に中間テストがあり、その後7月の初めの週にリーディングウィークという1週間ほどの休みがありました。レニソンの行事などもあまり開催されていなかったので、前々から計画をしてアメリカやカナダの他の州へ旅行に行っている方が多かったです。
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「自由の国」アメリカへ🗽
私は留学が決まった時からアメリカに行こうと考えていたので、この休日を利用してアメリカのロサンゼルスとニューヨークへ行ってきました。飛行機やホテルの予約、旅行計画などを全て1人でおこなったので、とても大変でした。
私が行ったときは1ドル160円と、信じられないくらいドルが高かったのでレストランには行かず、チェーン店などの安いところで済ませました。節約のために水分や食事もほとんどとらなかったので、かなり過酷な旅になりました。。
西海岸最大の街 ロサンゼルス(Los Angeles)
まず最初に、トロントにある空港から飛行機で5時間ほどかけてロサンゼルスへ行ってきました。日本のテレビで目にすることが多い場所なので、知ってる方も多いと思います。たまに、ロサンゼルスのことを「ロス」と呼ぶ人がいますが、「ロサンゼルス」か「LA」と言わないと、現地の人には通じません。
実はLos Angelesという名前は、スペイン語で「天使たち」という意味になっています。英語圏の街にスペイン語が使われているなんて不思議ですね。どうやら昔スペイン人がこの地を征服していたことが関係しているようです。
ロサンゼルスの空港に着いたとき、駅まで行くバスの停留所がなかなか見つからず、パニックになってしまいました。ですが、歩き回ったり調べたりしてなんとか事なきを得ました。当時1人だったので、周りに日本人もいない環境でどうしたらいいか分からず、とても孤独を感じていました。
洋画の世界にいるような街並み
電車に乗っていると、車窓からたくさんのヤシの木が見えました。街中へ行ってもおしゃれな建物ばかりで、まるで洋画の世界に入り込んだような感覚になりました。Union Stationという大きな駅へ行ったのですが、美術館のような作りでとても美しかったです。
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また日本の電車とは違い椅子が全部プラスチック製だったので、座り心地が悪かったのをよく覚えています。叫んでいる人や物を押し売りしてくる人を何人か見かけたので、やっぱり日本は安全な国なのかなーと感じました。
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Dodger Stadiumで野球観戦
今回のロサンゼルス旅行のメインはここです!私は普段野球を観に行ったりしないのですが、日本から行くより安いということで、あのロサンゼルス・ドジャースの本拠地へ行ってきました!
会場には思っていたよりも日本人が多くてびっくりしました。広すぎて入場ゲートを探すのにかなり時間がかかってしまい、焦ったのを覚えています。。席についても日が長かったので、長時間強い日差しを浴びることになりとても過酷でした。また、会場内で1人1人選手が紹介されるのですが、大谷翔平選手の時だけ歓声がとても大きかったです。やはり世界のスターは違いますね✨
運良くベンチ裏の席が空いていたので、チケットを取ることができました!約5万円もしましたが、大谷選手の逆転ホームランが観れたので行ってよかったと思っています!想像していたよりも近かったので、ベンチでチームメイトと談笑している姿も見ることができました!また、試合に出場はしていませんでしたが、山本由伸選手も間近で見ることができました!
試合観戦を楽しもうと思って、ユニフォームやホットドックを買って試合をみる準備をしたのですが、値段が信じられないくらい高かったです。ユニホームは208ドル(当時のレートで約33,500円)、ホットドックが8ドル(約1280円)だったので、日本に帰りたくなりました。。ホットドックはコストコで売っているような、自分で具やソースをかけて食べるタイプでした。
1人で行ったのであまり記念写真などは取れませんでしたが、とてもいい思い出になりました。テレビで見るときよりも会場の熱気、歓声がすごかったのがかなり印象的でした。やはりスポーツはテレビで見るよりも実際に観た方が迫力がありますね〜。サムネイルの写真はスタジアムのメインゲートで、入ってすぐのところに色々なお店が並んでいました。
このスタジアム周辺は公共交通機関が少ないので、主要駅まで向かう無料シャトルバスを見つけるか、Uberというアプリを使うしかありませんでした。Uberは一般人の方がタクシー運転手のような仕事をし、アプリを通じてマッチングした利用者が乗車するライドシェアリングサービスのことです。私はスタジアムに行く際に利用したのですが、運転手がスペイン出身の方でかなり英語の訛りがあったので、会話をするのにかなり苦労した記憶があります。値段は19ドル(約3000円)もしたのでアメリカ旅行中はたった一度しか使いませんでした。
アメリカ最大の都市 ニューヨーク(New York)
ロサンゼルス観光を終えてから休憩する暇もなく、次の日の朝には空港へ向かってニューヨークへ行きました。着いたのは朝5時くらいだったので、人も少なくて電車もスムーズに乗ることができました。
空港から街の方まで直通の電車があったのですが、支払い方法がわからなかったので車内で支払いをしました。後から分かった事なのですが、車内でチケットを買うのが一番高く、公式アプリなどで価格を見てみたら、4ドルほど安かったです。事前に買い方を知っておくべきだったと後悔しました。やはり下調べは大事ですね。
街を歩いていると、幾つか日本食レストランを見つけました。個人経営やチェーン店などさまざまなお店があったので、もし円安でなければ、色々チャレンジしてみたかったです。。
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The Metropolitan Museum of Art
私は昔から美術に関心があったので、THE METといわれるセントラルパークの近くにあるメトロポリタン美術館に行ってきました!アメリカ絵画、エジプト芸術、ヨーロッパ絵画、イスラム美術など、さまざまな分野ごとに部屋が分かれていました。展示されている作品を全て見たかったのですが、広すぎて全てのエリアを見ることはできませんでした。
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幸運なことに、現地の方に案内していただいたので迷うことなく美術館へ到着することができました。また、チケットが30ドル(約4800円)だったのですが、その料金も払っていただきました。アメリカは危ないイメージが私の中であったのですが、中にはこんなに親切な人もいるんだなーと感動しました。
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「こんなに払わせてしまってすみません」とその方に言ったら、「私はここに住んでいるけど、あなたはゲストでしょ?だから心配する必要はないよ」と言ってくれました。アメリカに限らず、留学期間中は1人で出かけることが割と多かったのですが、その中で街を案内してくれたり、ご飯を奢ってくれたりと、心の優しい方に何人か出会うことができました。私は払わせてしまったことに申し訳なさを感じていたのですが、「ゲストだからそんなこと考えなくていいの」と言ってくれました。こんなに素敵な方々に出会ったのは初めてだったので、とても温かい気持ちになりました。
チャイナタウンとコリアタウン
ニューヨークには有名な美術館や教会だけでなく、異国情緒を感じられる場所がいくつかありました!まずはじめにチャイナタウンへ行ってきました。街に入った途端、周りが中国語で書いてある看板や中国の方が働いているお店しか目に入らなくなったので、ニューヨークにいるという感覚はありませんでした。
一軒だけ店に入ったのですが、中国から来た方だと思われて初めはずっと中国語で話しかけられてしまいました。。注文もメニューも全て中国語だったので、翻訳を頼りに時間をかけて調べながら注文しました、笑
このとき、世界的にみても中国の方の人口は多いし、最近日本に訪れる観光客の方も増えてきたので少しは中国語を勉強しておいた方がいいのかなーと感じました。
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次に、チャイナタウンから少し離れたところにあるコリアタウンへ行ってきました。エンパイア・ステート・ビルという有名なビルのすぐ近くにあったので簡単に見つけることができました。
チャイナタウンよりも規模は小さめでしたが、韓国語でメニューが書かれたお店がいくつも並んでいました。ただ、道幅が狭く人が溢れていたのでお店に入る余裕はありませんでした。
建物は西洋風なのに、韓国語の文字が並んでいたので、不思議な感覚になりました。すれ違う人たちもアメリカ人より韓国人の方が多かったような気がします。
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テレビでは見ることができない現実
ここまで魅力的だったことを幾つか紹介したのですが、ここからは私が体験して辛かったことを紹介します。
全体的に充実したアメリカ旅行だったのですが、私はアメリカに到着した日に人生で初めて人種差別に遭いました。
ロサンゼルスの駅で電車を待っているとき、大声で何かを叫んでいるおじさんがいました。聞こえてきた内容がアジアンヘイトのような感じがしたので、少し嫌な予感がしました。そしたらその人が私の方に近づいてきて、通りすがりに「Chinese in jail」(直訳では「刑務所にいる中国人」ですが、私はこのとき「中国人は刑務所に行け」という意味なのではないかと解釈してしまいました。)と私に向かって言ってきました。
そのとき私は動揺して何が起こったのかを理解できませんでした。周りは頼れる人もいなく、孤独だったのでとてもつらかったです。気づいたら1人でずっと泣いていました。到着してすぐの出来事だったので、正直その後あまり旅行を楽しめませんでした。いろんな場所を探検する予定でしたが、やる気が起こらず、ただ駅でぼーっとしてしまいました。
また、ニューヨークへ向かう前のロサンゼルスの空港でも体験しました。私がお土産屋さんでレジに並んでいるとき、お客さんに丁寧な対応をしている店員の方がいました。優しい方だなーと思っていたのですが、私の番になった途端、急に笑顔が消え全く喋らなくなりました。レシートをくれなかったので「レシートもらえますか?」と言ったのですが無視されてしまい、仕方なくその場を去ることしかできませんでした。あまりにも露骨に態度を変えられたので、すごくショックでした。空港でもこんなことあるんだなと思い、早くカナダに戻って友達に会いたくなりました。
今までメディアなどでいい部分ばかり見てきましたが、実際行くとやはりいいところばかりではないんだなということを実感しました。心的ダメージはかなり大きかったのですが、キラキラした世界の別の顔を知るという点では、勉強になったのかなと思います。
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讃美歌が流れていてとても素敵な空間でした
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回は8月〜帰国編です。お楽しみに〜