「ちょっと待って、作れない」
ある木曜日の2限の時、私はこう叫んでいた。
そう、作れないのだ「やじろべえ」が。
『初等科生活科指導法』という、山崎先生の講義である。その名の通り、小学校低学年の生活科の指導について、学習指導要領を読んだり、授業の実践例を見たり、模擬授業を行ったりする授業だ。
今回は、実際に「やじろべえ」を作った。
キリがなかったので、2人1組になり、ドリルで穴を開けたのだが、どうしても上手くいかない。
どんくりが割れてしまうのだ。何回も何回も挑戦しても、破壊されたどんぐりが増えていく。
破壊王になれそうだ!!!
ペアの学生と「もっとこうしたらいいんじゃない!」と試行錯誤しながら取り組んだ。
やっとのやっと、できた「やじろべえ」は、すぐ壊れてしまったけれど、できた時の達成感は忘れられない。
大切なのは、考えて最後までやり抜くこと。
1人だったら諦めていただろうし、仲間と意見を出し合いながら 納得するまで挑戦できたら素敵だと思う。失敗してもいいし、完成できなくてもいい。
そんな授業が将来作れたらいいなと思う。
文・写真:手塚帆菜実(人間福祉学部人間形成学科3年・学生広報委員)