頭部XY四隅のモデリングを手っ取り早く上達させる方法(初級者~中級者向け)
お疲れ様です。山梨音也です。
今回はLive2D Advent Calendar 2023用の記事として、『頭部のXY四隅のモデリングを手っ取り早く上達させる方法』と銘打ち、
技術向上のためにやっていたことや、現に今もモデリング時にやっていることをざっくりと、ふわっと、共有できればと思います。
既に他の方が言及している内容も混じっているかもしれませんが、何かのお役に立てましたら幸いです。
フィギュアヘッドデッサン練習
Live2Dモデリングの技術は、イラストの技術や美術解剖の知識と密接に紐づいているといっても過言ではありません。
理想的な頭部の変形を作るには、そもそも『理想的な頭部とはどのようなものか』を把握しておく必要があります。
これから紹介するやり方は私の敬愛するイラストレーターさんにVtuberモデルの作画能力向上のために伝授していただいた練習法の一つですが、
『理想の頭部』の把握と『頭部のモデリング技術』の向上に大きく役立つと思ったので紹介します。
好きなキャラクターのフィギュアの頭部(写真はNG)を用意し、ペンは置いて20分間観察をする
観察したフィギュアの頭部をあらゆる角度からデッサンをする
この練習法は以下のメリットがあると考えています。
立体的なモノを平面のイラストに落とし込む能力が育まれる。(横顔の止め絵の綺麗さ担保につながる)
頭部の構造に対する誤解を解き、より正確なモデリングをできるようになる。(止め絵の綺麗さ担保と、実際に動いている最中の動きの違和感に気づく能力の向上が見込める)
これらの手順を頭部のモデリング前に取り入れるだけでも、大いにモデルの頭部の品質を向上させることができると思います。
モデリング前に斜め顔(横顔)のガイドラインを作っておく
結構王道寄りの攻略法ではありますが、やはり有効です。
イラストでは実際に線画や着彩をする前に『ラフ(下書き)』というものを用意するのですが、Live2Dモデルでは用意せず進める方の方が多い気がしています。
ですがあらかじめどのような変形を目指せば良いかわかっていれば、Live2Dの画面の前で頭を抱えて悩む必要もなくなるかもしれません。
Live2Dモデルにおける横向きの頭部の『ラフ』を用意するにあたって注意すべき点は、以下の点です。
事前準備として、モデルのイラストを作画されている方の横顔の資料をかき集められるだけ集める
正面頭部と比較した際に、顔のパーツが縦方向に配置がずれてしまわないように作画する。私は縦軸方向にずれないように、正面状態のそれぞれの顔パーツの目印になる位置から横線を引いて位置を合わせています(参考画像参照)
顔の斜め4隅の比較的楽な調整法
Vtuber用のLive2Dモデリングの難関の一つとして、『顔のXYの4隅』がうまく作れない問題があると思います。 それを割と簡単かつ機械的に解決する方法を用意しましたので、ご参考ください。
ご自身のいつもの手順で顔XYを作成する
作成した顔XYのデフォーマをすべて選び、ワープデフォーマを作成する (1のデフォーマの親に作成されるようにする)
2で作成したワープデフォーマに顔XYのパラメータを紐づける
2で作成したワープデフォーマを、4隅それぞれの状態で平行四辺形状に変形させる
主に後頭部や輪郭が平面的に見えてしまうので、1で作成した後頭部と輪郭のデフォーマを変形ブラシなどで変形して形状を整える (本記事の『フィギュアヘッドデッサン練習』をあらかじめ行っておくと、整える精度が飛躍的に上がります。)
最初は手順の5でやや難儀するかと思いますが、それ以外の工程が比較的簡単に取り組めるかつ工数を短縮できるので、会得して損はないと思います。
また、シルエットを整える工程に全力を注ぐことができるので、結果的に頭部の精度を担保しやすくなります。
おわりに
本記事は「Live2D Advent Calendar 2023」の12月6日担当として書かせていただきました。
もしこの記事が参考になりましたら、ぜひ感想を#Live2Dアドカレ2023でシェアしていただけると嬉しいです。
https://adventar.org/calendars/8580
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