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テオ・ヤンセンが命を吹き込む地球を救う生物「ストランドビースト」

みなさん、こんにちは。山梨県立美術館で開催中の特別展「テオ・ヤンセン展」に行ってきました(2021年6月22日まで)。特別展に行ったからこそ感じた、ヤンセンが伝えたいメッセージを紹介します。

地球温暖化から誕生したヤンセンの生命体

「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称されるアーティスト、テオ・ヤンセン。彼のアートが生まれた経緯はどのようなものでしょうか、、、。

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ヤンセンは、オランダ生まれで、海のそばで育ちました。海のそばで育った彼だからこそ、日々深刻化する地球温暖化を実感していたのでしょうか。実際、彼の故郷であるオランダも地球温暖化による海面上昇で、国土が縮小してしまいました。気候変動により、故郷の地が喪失していく姿を目の当たりにするヤンセンは、大学で専攻した物理学を生かし、砂丘を積み上げることで陸地を確保する生命体を構想しました。

それが、生命体に風力という自然の力が加わって動き出す「ストランドビースト」です。

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身近なもの×科学で誕生するストランドビースト

ストランドビーストは、プラスチックチューブやペットボトル、結束バンドなど、身近な材料を組み合わせて誕生します。

また、歩く・尻尾を振るなど生物を思わせるなめらかな動きをするために、
物理工学を基盤にした、あらゆる緻密な計算が用いられています。

図3

ヤンセンがストランドビーストで伝えたいこととは?

ヤンセンが作り出すストランドビーストは、何世代にもわたって、進化し続けています。生物が進化し続けるためには、私たちが住んでいる地球が存在していなければなりません。

ストランドビーストを鑑賞することで、改めて、生命が生きているこの地球のこれからを考えさせられる時間になりました。

ぜひ、テオ・ヤンセンが命を吹き込む地球を救う生物「ストランドビースト」を楽しんでみてください。

「テオ・ヤンセン展」は、2021年4月24日から6月22日まで山梨県立美術館で開催されています。事前予約が必要です。お忘れなく。

文・写真:渡邉結衣(山梨県立大学国際政策学部3年)

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