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シダネルの描く光に見えたもの

みなさん、こんにちは。山梨県立美術館で2021年11月3日〜2022年1月10日の期間限定で開かれている特別展、シダネルとマルタン展に行ってきました!今回はシダネルの絵を中心に、この素敵な特別展について紹介していきたいと思います。よかったら最後まで読んでくださると嬉しいです。

1. シダネルについて

この特別展では、タイトルからも分かるように、フランスで19世紀末から20世紀前半にかけて活躍した、シダネルとマルタンの作品を合わせて楽しめる展示会となっています。この記事では特にシダネルに注目して話を進めていきたいと思います。

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シダネルの描く絵は、実際の作品である「野原を行く少女」(写真上)「エタブル、砂地の上」(写真下)からも分かるように、全体的に色彩が淡く、穏やかな光に満ちた静謐な雰囲気が漂うような作風です。とても素敵ですよね。

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また、シダネル、それからマルタンも、身近な人物を愛情豊かな眼差しで描いて、個人的な思いを込めることを得意としました。そのため彼らは「アンティミスト」(親密派)とも呼ばれるそうです。特にシダネルは、1900年代から画中に人物を描くことを放棄したにもかかわらず、身近な人物だけは、常に優しい眼差しで描き続けました。実際に特別展では、シダネルの妻であるカミーユ・ル・シダネルの肖像も見ることができるので、ぜひその優しい眼差しを感じてみてください。

2. 光が伝えるもの

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この絵は「月明かりのなかの教会」というタイトルです。私はこの絵を見た時、どこか寂しいけれど、優しい印象も抱きました。そのほかにも、写真を掲載することはできませんが「ポン=タヴェン、橋」や「ブリュッセル、グラン=プラス」など、暗闇の中でも、そこに月光が差し込んでいたり、部屋の窓から灯が漏れていたり、光が作用することで感じることができる温もりが、シダネルの作品にはありました。ぜひ、みなさんにも、その温もりを感じていただきたいなと思います。

3. 山梨県立美術館について

拙い文章ではありましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!「シダネルとマルタン展」は2022年1月10日まで、山梨県立美術館でご覧いただけます。気になった方は是非足を運んでみてください。

文・写真:折井穂乃花(山梨県立大学国際政策学部1年)


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