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30代40代の時間資本の使い道

こんにちには、リデザインワーク山中でございます。

経営・事業と人事を繋げるコンサルティング支援の会社を経営しています。足元の受注に向けて動きを取りつつ、競合優位性の設計とコアコンピタンスの設計に従事しています。これまで様々な新規事業が成功するための経験則ですが、戦略設計の細部に拘ること、時に分からないことは跳躍をすることが非常に重要です。

直近は組織論についての記事を数本書かせていただきましたが、今週は人生の時間軸について考えていることを書こうと思います。特に30歳~40歳くらいの方で「これからどうしよう」と考えている方には是非読んでもらいたいです。

結論言いたいことは「残りの時間はあまりに少ない!」ということです。

キャリアにおける「時間」とは何か?

大学生時に入院した病院の医者から「死ぬかも」と言われてから、「時間の有限性」を強く感じました。30歳を過ぎた今、時間が過ぎる速さについて身震いしていますw
では時間というものをどのように捉えると良いでしょうか?

キャリアにおける「時間」の捉え方

直近Twitterで流れてきたのですが「人生とは時間資本を金融資本・社会資本・人的資本に転換するプロセスである」という内容を見て、非常に含蓄があるなと思っています。

時間資本と3つの資本への変換

重要なことは、2点あると思っています。

  • 時間資本には制約がある

    1. 人生100年時代と言われて久しいですが、時間は生物に共通する制約条件です。つまり3つの資本を蓄積するためには、「各種資本への変換率の高さ」「時間資本の浪費を抑える」が非常に重要になります。

  • 3つの資本が相互に相関関係にある

    1. 金融資本がなければ、教育機会など人的資本を受けられないこともあります。人的資本がなければ、仕事で成果を出すことができず金融資本を得られないということもあります。つまり3つの資本のシナジーを勘案して、資本を積み上げる必要があります。

私の両親は早いうちにローンを組んで、早いうちに不動産を購入せよという戦略でした。今でも非常に有用な戦略であると思いますが、新卒入社時から人的資本に尖って投資すべきと思い、これまで過ごしてきました。すると20代後半になったあたりから、いろんな人を紹介してもらう(社会資本)に至り、経営者としてに挑戦する機会(金融資本・人的資本)をいただいています。
いかに時間資本を3つの資本へと変換し、加速度的に資本を獲得していけるかが、キャリアにおける重要なテーマであると思っています。

経験の重要性

時間資本を3つの資本に対する変換率を上げるためには、必要とする資本の「定義」を明確にした上で、求められる「経験」を創り出すしかありません。
「社会的に影響力のある事業を創りたい」という目標のある人がいるとします。その人が営業とやっているとした場合に、「継続達成できる営業の仕組みづくり」と「新規事業の立ち上げ」の両方ができるとしたら、どちらをやるべきでしょうか?

ありたい姿に向けた経験の選択

個人的には本気で事業創りをしたいのであれば、どんなフェーズであったとしても後者をやるべきだと思っています。なぜなら事業責任者となったら、もちろん営業する場面は沢山ありますが、最終的にはそれができる人を採用すればいいんですから。しかし「失敗したくない」という不安から、大体の人が前者を選んでしまいます。

自分にどんな資本が必要なのかを明確にした上で、必要な経験を選択することが「変換率を高める」ことへと繋がっていきます。ちなみにですが、たとえ自分がやりたいことに紐づけて選択をできたとしても、自分がこれまで得意だったことに引っ張られてしまうものなので、継続的に自己内省をするようにしてくださいね!

キャリアにおける「残り時間」について

キャリアにおける時間の使い方について説明してきました。これを踏まえた際に、皆さんはあとどれくらいの時間が必要で、どれくらいの時間が残されていますか?

私自身の話で恐縮ですが、これまで業務委託も含めて、様々なことに挑戦させてもらいました。コンサル会社にいた頃にマーケティング事業の立ち上げを行い、HRTech会社に転職してから様々な最も新規事業を作った自負があります。その中で感じていることがあります。

それは年齢が上がるにつれ、より大きな事業や会社に携わるようになり、そのために必要な時間も長くなっているということです。現在取り組んでいるコンサル会社は、あと10年以上は必要になると考えています。そして日本経済を上向かせるという状態を実現するためには、これ以降携わる作品には15年とか20年かかるようなものになるだろうと思います。

スタートアップの創業から上場までが大体10年前後と言われています。
下記に例を示しますが、メルカリやマネーフォワードのように5年で上場したところもあれば、Chatworkのように15年という会社もあります。
またこれらのTech企業と比べると、それ以外の業界ではより上場までの時間軸が長くなるケースがほとんどです。15年以上掛かると言われます。

メルカリ
創業: 2013年2月
上場: 2018年6月 (東証マザーズ)※約5年
Money Forward
創業: 2012年5月
上場: 2017年9月 (東証マザーズ)※約5年
Raksul
創業: 2009年4月
上場: 2018年5月 (東証マザーズ)※約9年
Chatwork
創業: 2004年11月
上場: 2019年9月 (東証マザーズ)※約15年

  • 皆さんが今取り組んでいることは、何年くらいかけて仕上げていくものですか?

  • これまで取り組んできたことは、何年くらいで仕上げられたものでしたか?

年齢が上がるにつれ長期化する

そう考えると、気になるのはデッドラインです。この変化の激しい時代において、自分が今のようなコミットメントで働けるのは正直60歳くらいまでではないかと思っています。50歳・60歳でも徹夜で業務される方も沢山いらっしゃいますが…
そう考えると残りの時間資本の中で取り組める作品は、今取り組んでいるものともう一つが限度かなと思います。そう考えると今取り組んでいる作品を通じて、得られる資本の最大化するために、戦略的にコミットするしかありません。
また自分が経営者である以上、自分の持っている資本が企業成長に直結する立場でもあります。関わって下さる方々全ての3つの資本を最大化できるように、機会の創出に努めて参ります。

残り時間を踏まえて取り組める作品数

まとめ:あなたが携われる作品はあといくつですか?

人生というのは有限です。人間は「死」に対する恐怖を克服するために「宗教」を発明しました。忙しいけど「報われない人事」でも、闇雲に仕事をして経営へのインパクトに繋がっていないという「犬の道」に陥っているという話をさせてもらいました。

ですがそれは個々人に対しても同様です。闇雲に仕事をすることは、必ずしもインパクトへ繋がるわけではありません。たとえ戦略的に仕事をしたとしてもインパクトに繋げていくには、インパクトに見合うような時間が必要になります。

時間軸を逆算して捉えると、あとどれほどの作品作りに携われるのか?またジョブホッピングをしている現状はいつまでやっていていいのか?について、建設的な回答を得ることができます。

是非皆さんがCapital Richなキャリアを構築できることを心から願ってます!

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