余白をつくる
2018年5月に創業した株式会社RuGu。8月1日より株式会社BLANC(ブランク)として生まれ変わります。
▼コーポレートサイト
https://blan-c.com/
新社名に込めた想いとこれからの意志を言葉にしておきたいと思いNOTEを書いています。
最後までお読みいただけると嬉しいです。
社名変更の経緯
2019年にオープンしたRuGu Glamping Resortは、多くの課題にも直面しながらも3年目を迎え、1万人以上の方にお越しいただき、少しずつ認知していただける存在になってきました。
施設名を冠した「RuGu」という社名をこれまで名乗って来ましたが、会社が4期目を迎えようとするタイミングで、ふと「私たちは何者なのか」ということを考えるようになりました。
「宮古島でグランピングをやっている会社」
「トレーラーハウスを使ってホテルを作る会社」
などのイメージが強くなっていく中、私たちが目指している世界や生み出したい価値を再定義する決断をし、創業メンバーで合宿して何度も議論を重ねて一つの答えに行き着きました。
人生の大切な意思決定には常にホテルがあった
少し、私の個人的な話をさせてください。
私は時々何かを考えたり決めたりするために旅に出かけることがあります。
日中は見たことないもの、触れたことがないものとの出会いから刺激をもらい、その後ホテルでゆっくりと過ごします。
ホテルでは「あーいつもこの時間はあれをやってるよな」など日常の自分を振り返りながら、普段とは全く違う時間の使い方をした自分を振り返り、自分の人生を客観的に見ることになります。
非日常空間に身を置くことで、日常の自分を普段より深く、より鮮明に見つめます。
学生時代、学生起業しようと決めたのも、
社会人時代、会社を辞めて独立しようと決めたのも、
会社名を決めたのも、
大切にしたい理念を見つけたのも、
すべて、ホテルでした。
私にとってホテルとは普段の忙しない日常の余白をつくる場所だったのだと、気づきました。
コロナウィルスの猛威によってもたらされた余白
この1年間は、ホテル業にとって残酷な日々でした。
独立してからこれまで何度も苦難にぶつかりましたが、「頑張りようがない」課題に直面したことは初めてで、無力さを痛感させられました。
そんな中でも誰一人欠けることなく付いてきてくれたスタッフの皆には心から感謝しています。
一方で、コロナウィルスによって言わば「強制一時停止」のような状態となり、これまで365日24時間気を張っていた仕事からふと解放された感覚がありました。
これまで目の前のことに消費していたメモリーに余裕ができ、新たな挑戦や未来に目を向けるようになりました。
大切にしてきた価値観
私達は創業から一貫して拘り続けていたことがあります。
1つ目は自然との共生。
初めて宮古島に降り立ち、案内してもらった来間島の最南端の地にて、数千年に渡って手つかずの大自然を目の当たりにしました。
周辺に民家すらないその地では、厳しい自然環境を生き抜いた木々と満天の星、神が帰ると言われる神聖な浜がありました。
そこに、今のRuGuがあります。
美しい自然、星空を伝統とともに後世に残していくことを決意し、最低限の開発で最大限自然に接近する「マイクロディベロップメント」という発想が、私達の軸になりました。
2つ目は地域との連携。
私達のホテルの価値は宿泊機能ではなくローカルとの接続であると定義し、食事、アクティビティ、グッズなど出来るだけ地域と連携し、私達はそれらを集約して発信する存在であろうと意識してきました。
誰かの力を借りるには、「不完全な存在」であることが大切だと考えています。
人は不完全な生き物だからこそ、誰かにとっての居場所を作り、寄り添って生きていけます。
場も同じように、不完全であることをある種の強みとして、これまで多くの方に支えられてこれまでやってきました。
3つ目は何もしない時間。
旅先で沢山の刺激とインプットをして帰ってきたときに、それらを振り返って頭と心を整理する「セーブポイント」のような場所がホテルだと考えています。
火を見つめる時間
芝生で海を眺める時間
星空を眺める時間
何をするわけでもなく、振り返りに没頭できる時間を、随所に作ることを大切にしてきました。
余白をつくる
私達が大切にしてきた価値観を追求した結果、「余白」という言葉に辿り着きました。
自然と共生するための循環の余白。
繋がりを広げるための協創の余白。
人生を見つめ直すための思考の余白。
余白(=BLANK)に大切にしたい価値観である3つのCを加え、BLANC(ブランク)という社名が生まれました。
Circulation 循環の余白
Collaboration 協創の余白
Contemplation 思考の余白
これからのBLANC
私達はこれから、余白という価値観を日本全国に表現する場を作っていきます。
それがこの1年間、何度も向き合い、辿り着いた意志です。
ご縁のある全ての方に、私達が人生に必要だと信じる「余白」を届けていけるように、未来に向けて走っていきます。
これからも私達の挑戦を見守っていただけると幸いです。
株式会社BLANC 代表 山中拓也
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