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事業承継を通じた企業の成長・発展①事業承継の現状(2)後継者有無の状況(中小企業白書2021年度版より)

本日は、「第2部 危機を乗り越える力」「第3章 事業承継を通じた企業の成長・発展とM&Aによる経営資源の有効活用」の続きです。
「第1節 事業承継を通じた企業の成長・発展」より、今回は「2.事業承継の現状と事業承継実施企業のパフォーマンス ①事業承継の現状(2)後継者有無の状況」について紹介します。
以下、「中小企業白書2021年度版」から引用します(以下特記なければ、画面キャプチャ含めて同じ)。
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(2)後継者有無の状況
続いて、(株)帝国データバンクの「全国企業「後継者不在率」動向調査(2020年)」を基に、後継者有無の状況について確認する。
はじめに、第2-3-21図は後継者不在企業の割合(以下、「後継者不在率」という。)の推移を見たものである。

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後継者不在率は2017年の66.5%をピークに近年は微減傾向にあり、足元の2020年は65.1%となっている。

続いて、経営者年齢別に後継者不在率を確認する(第2-3-22図)。

画像2

これを見ると、60代では約半数となる48.2%、80代以上でも31.8%と、経営者年齢の高い企業においても後継者不在企業が一定程度存在していることが分かる(注)。
(注)なお、これらの企業の中には廃業予定など事業承継を望まない企業も含まれていることに留意が必要である。

また、第2-3-23図は業種別に後継者不在率を見たものである。

画像3

製造業では57.9%、運輸・通信業では61.5%と比較的低い一方、建設業では70.5%、サービス業では69.7%となっており、業種によって差異があることが分かる。
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「後継者不在率」の分析です。
全体の約65%の企業で後継者(と経営者が思っている人)がいないという調査結果となっています。
そもそも経営者が若い(20代)企業の92.7%に後継者がいないのはやむをえませんが、経営者が70代以上でも3割以上の企業に後継者がいない、という状況になっています。
業種別にみた後継者不在企業は、建設業やサービス業が7割程度と多くなっているのに対して、製造業では6割弱と他よりも低い結果となっています。
製造業ではサプライチェーンの中で代替困難な製品を作っている企業も多そうです。経営者もその製品を継続するために後継者を想定しているのかもしれません。

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