出かけないことによるコストダウン


 この度の自粛生活によって、「出かけない」ことによるストレスを感じている方はものすごく多いだろうが、と同時に、「出かけない」ことによる大きなコストダウンができると感じている方も多いのではないかと察する。
 特に都会に住んでいると、毎日外出することによって発生する出費は多い。毎日通勤している人は交通費が会社から支給されるだろうから問題はないが、そうでなければまず電車代などが発生してしまう。僕はもともとタクシーに乗らなかったからまだましな方かもしれないが、いろいろなところに行って、多い時は月2万円~3万円ほどSuicaのチャージをしていたりした。出かけると、飲み物や食べ物など、いろいろなものを買ってしまうこともあり、お金を不必要に使ってしまったりもしていた。そして、北海道や関西などに年何回も行っていたので、飛行機代(なるべく飛行機代は安くしていたけれど…)や新幹線代も馬鹿にならなかった。
 交通費だけで年間数十万円、付随する費用も含めるともっと、出かけることで使用していた。もちろん、外食などもある程度していたため、それにお金がかかっていた。今はそれがほぼゼロになっていて、Suicaは2か月くらい全く使っていなかったりする。車で遠出することもほぼなくなり、高速代やガソリン代も浮いている。
 出かけないということは、人ととにかく会っていないということであり、とても寂しいことではあるが、お金が減らず、コストダウンが出来ているので、そういう生き方をしたい人にとっては、これからこの状態が続くことが良いことなのかもしれない。こういう状態が体にどう影響していくかなど、まだわからない部分もあるけど。
 コストダウンのことばかり書いていると、「こうやって経済回さないやつが多くなったら、日本はヤバくなる」と言われるだろう。だけど、もともと日本は人口(特に若年層)が減っていき、これまでのように、「もっと大きく、もっと多く、よりよく」というのが通用しなくなる、だから自分から縮こまっていくのがいいと考えていたので、自分としてはあまり苦にならなかったりする。というか、自分を客観視した時に、お金を使いすぎている、もっと引き締めて強い芯を作ってから活動を始めよ、と自分に言いたくなっていた。それが半強制的に、このようなコストダウン状態で芯を固め始めることができ、自分としてはいい状態が始まったという気がしている。
 もちろんそうではなく、これまでのような拡大生産拡大消費方式を望む人の方が大多数であるだろう。そういう人たちにとって今の状態は厳しく、早く元通りになってほしいと願う人も多いだろう。そういった人たちも尊重しながら、僕的には、これから自分はダメになってしまいそうな気もするけど、淡々と粛々と生きていきたいと思うようなここ最近である。

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