目の前にあるチャンスを、当時の私の常識が蹴散らした瞬間
こんにちは。公認会計士の山本です。
2000年代の前半、公認会計士の資格を取り、監査法人で働き始めた頃、中国株を買っていたのですが、
今でこそ、中国の経済力は、日本を遥かに凌ぐものになっていますが、
当時は、日本の足元にも及ばない規模でしたので、
友人などからは、そんなのを買っていると、紙くずになるよ、等と揶揄されていました。
当時、買っていた株の殆どは、今も持ち続け、殆どの銘柄は、配当の合計だけで、株の購入代金の回収が終っており、株価自体も、当時の何倍にもなっていたりします。
と、今度は、その反対のケースなのですが、
7~8年ほど前、友人が(電気自動車の)テスラのことを教えてくれ、同社の株も持っている。イーロン・マスクという人がすごい人だから、株を買った方が良い、と、私に奨めてくれたのですが、
私は、聞いたこともない会社だったので、何だかいかがわしいと思い、株を買わないどころか、会社のことも、イーロン・マスクのことも、全く調べませんでした。
ところが、知っている人は知っていると思いますが、テスラ社の株は、特に昨年、驚異的な上昇を続け、今や時価総額でトヨタを遥かに凌駕するまでになっています。
勿論、中国株にしても、テスラ株にしても、株なので、これからどうなるか分かりませんが、
ただ、「買う」と「買わない」の違いは大きいように思えます。
「買わない」は「ゼロ」で、
ゼロは、どこまでいっても、ゼロですので。
もちろん、そこに全財産の何%、何十%という資金を注ぎ込む必要はありませんが、
1株でもよかったので、テスラ株を買っておくべきだった、と後悔しています。
若しくは、
少なくとも、どんなにいかがわしくても、「調べる」という行為はすべきだった、と思えます。
目の前にあるチャンスを、当時の私の常識が蹴散らした瞬間でした。
特に、株式投資というものは、株の購入代金以上のリスクを負いませんので、
可能性といかがわしさが同居しているのであれば、いかがわしさに応じて、購入代金を絞れば良かっただけの話ですので。