心象スケッチ -鳥の声-
ベランダへ出ると、山の輪郭がゆれていた
風と、川の流れる水の音
確かな密度をもって
束となって私の耳に届くとき
その鼓動がまるで
私の中に流れる血液と、
私に住む魂たちが共鳴しているような
目の前のこの世界そのものが
身体を駆け巡ってる感覚に陥る
明け方の空は浮世絵のグラデーションのよう
だってそれは本物の空を見て作ったのだから
たった1つだけ見える星がだんだん空高くあがり
青の空へ呑み込まれていく
たまに外から聞こえてくる
名前も知らない鳥の鳴き声で
この世界を初めて知ったような気になりハッとする
一万星の光が見えなくなっていく
青が光に包まれ、旭が昇る
今日がおわり明日がくる
2017年かつての私へ
ありがとう、言葉を残してくれて
yamautau
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