パレスチナ自治区ヘブロン(2/4)
ヘブロンの中心にある古く大きな建物は、半分がユダヤ教徒、残りがイスラム教徒の祈りの場。中にも壁があるのです。コーランを読む声が拡声器から流れるなか、前の広場は重装備のイスラエル軍兵士が四六時中警備に当たっています。パレスチナ人居住区は、そんな広場の脇の陰惨な二重の鉄のゲートを潜った中の薄暗い路地に沿って広がっていました。
パレスチナ人の運転手と共にしか入れない地区。その薄暗い路地の頭上には黒いネットが張ってあります。ネットの上に散乱するゴミ。
「上の陽のあたる場所にイスラエル人の家が並んでいる。あそこから人がゴミをこちらに捨てるんだよ」
乾いた土色の建物が青空の下に並んでいる様子が、塹壕のような路地から見えています。不毛の地ガザも、同様にイスラエルに囲まれています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?