G検定の用語の理解にChatGPTを使ってみた
はじめに
2024年の夏、日本ディープラーニング協会が実施するG検定を受験しました。問題数は各回によって異なるようですが、約190問ほどでした。
試験範囲は公式のページにあるシラバス(pdf)に基づいており、幅広い内容をカバーしています。人工知能の歴史、ディープラーニングの技術、近年の生成AIに関する法律、また数学も深掘りはしないものの必ず出題されます。
学習の戦略
120分で約200問を解くとなると、非常に短い時間で多くの問題に回答しなければなりません。
最初の目標はシラバスに出てくる用語の整理にしました。具体的には、各用語がどのカテゴリに属しているかを把握して、似た用語を混同しないように区別しつつ、他の人に簡単に説明できるレベルの知識を身に付けることを目指しました。
そこで、ChatGPTに各用語について簡単、簡潔に説明してもらう設定をしました。
ChatGPT をカスタマイズする
カスタムインストラクションを使います。設定は、ChatGPTのブラウザ版の場合、右上のアイコンから「ChatGPTをカスタマイズする」を選びます。
次の感じで書きました。
1.カスタム指示
開いたモーダルの上の方です。以下、記入例です。
2.どのように ChatGPT に回答してほしいですか?
モーダルの下の方です。以下、記入例です。
記入したら、「新しいチャットで有効にする」をONにして保存します。
設定は以上です。
カスタマイズした設定の意味
簡単、簡潔に説明してくれます。
ChatGPTに聞いてみる
例
用語の説明をしてくれるようになったので、同様に他のシラバスの「キーワード」を一通り貼ってみたりしました。次は深堀りしたいときの例です。
例
詳しく教えてくれます。
一度聞いたことや、すでに知っていることでも何か聞くと別の表現で教えてくれるので、独学の勉強中に飽きたときに意外と効きます。理解が深まったりします。プロンプトの工夫を教えてくれた人に感謝です。
例
μ は平均など、数式の慣例的なところも教えてくれるので助かります。
例
数学の問題は、単に用語を覚えるだけでは対応できない部分があります。過去問を参考にしながら、エクセル表の半分くらいを使って具体的な数値で表現できるように練習すると効果的だと思いました。
(例えば、統計学基礎の代表値の計算や期待値、モデル評価に使う混同行列の理解など。)
ChatGPTに聞けないこと
法律に関する問題は、正確さや新しさが大切なので、不正解な情報を生成しうる生成AIはツールとして適当でなく、教科書や問題集にある考え方を学ぶ方がいいようです。
(私は、問題集でも間違ったインプットがないように、問題を解くことを避けて、正しい回答と解説のみを読むようにしました。)
おわりに
勉強の手始めにChatGPTに簡潔な回答をしてもらう設定をしてみました。
ChatGPTのカスタマイズで、まずは聞いてみるという作業がおっくうにならないことは便利。ただ、簡潔さのためにトレードオフになる情報があることも感じました。
仕上げは模試で120分の時間配分を体験して、問題集の解説をよく読みました。
G検定は、ディープラーニングという更新の早い分野の試験ですので、問題数が変わったり、新しい動向が反映されたりして、常に調整されているようです。ここに載せた情報も簡単に過去のものにアップデートされていくと思います。
試験には受かったので、次は日本の家猫をちゃんとイラストにしてもらえるようなプロンプトを見つけたいです。
ありがとうございました。