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👀臓器から見た ~🩺猫の血液検査ガイドブック 🐱~

🟢 はじめに:このガイドブックで得られること

🐾 なぜ猫の血液検査が重要なのか?

「うちの猫は元気だから、まだ大丈夫」
そう思っていても、猫は本能的に体調の悪さを隠す生き物です。

飼い主さんが「なんだか元気がないかも?」と気づいたときには、すでに病気が進行していることも少なくありません。

血液検査を活用すると、

✅ 「病気の兆候」をいち早くキャッチできる

臓器の状態を数値で把握し、「早めの対策」がとれる

定期的に検査を行うことで、猫の「いつもの状態」を知ることができる

例えば、慢性腎臓病は猫にとって非常に多い病気ですが、症状が出るころには 腎機能の約75%が失われている と言われています。

血液検査を定期的に受けていれば、腎臓の異常を早い段階で察知でき ます。

血液検査は「健康診断」としてだけでなく、猫の 未来の健康を守るための武器 になります。


🔍「検査項目」ではなく、「臓器・病気」から理解する

多くの血液検査のガイドブックでは、

「BUN(尿素窒素)が、い → 腎臓病  い → 肝臓病」
というように、検査項目の数値を起点にした説明 がされています。

高いと○○病、低いと○○病という説明

もちろん、それも大切ですが、
本当に知るべきなのは、

「腎臓が悪くなると、なぜBUNが上がるのか?」

「肝臓の働きが落ちると、どの数値がどう変わるのか?」

「この病気を疑うときは、どの項目の検査をするのか?」

といった 「臓器と病気のつながり」 です。

たとえば、肝臓は 「体内の工場」 のような存在で、さまざまな成分を作り出し、不要なものを分解しています。

肝機能が低下すると、血液検査では ALB(アルブミン)・BUN(尿素窒素)・T-Cho(総コレステロール)・GLU(血糖値) が 低下 します。

つまり、これらの数値は、「肝臓という製造工場から、しっかりと製品が作られているか?」を示している のです。

このように、検査項目の数値を、それぞれ単独で見るのではなく、「臓器・機能 → だからこの数値を見る」 という考え方をすることで、検査結果をより本質的に理解できるようになります。


📌 このガイドブックで身につくこと

このガイドブックを読めば、あなたは 「血液検査の結果を見て、獣医師の説明をより深く理解できる飼い主さん」 になれます。

臓器・病気ごとに「何を見るべきか」がわかる

検査結果の「読み解き方」が身につく

異常値が出たときに「何を質問すればいいか」がわかる

ただ結果を受け取るだけでなく、
「この数値がこうなっているなら、獣医さんにこう聞いてみよう」
という 判断力の高い飼い主さん になることができます。

あなたの愛猫が、少しでも長く健康でいられるように。

そのための知識を、ここから一緒に学んでいきましょう!🐾✨

📌 加筆、修正のため、疑問や感想などを、SNSに投稿していただけると、ありがたいです。


🐾 知っておきたい!主要な臓器・器官とその役割

猫さんの体は、さまざまな臓器や器官が連携して機能することで健康を維持 しています。

血液検査では、それらの働きを間接的に評価できますが、各臓器がどんな役割を果たしているのかを知っておくことで、検査結果の意味をより深く理解することができます。

ここでは、血液検査で異常を見つけやすい8つの臓器・器官 について、その役割を解説していきます。


🥚 1️⃣ タンパク質(臓器全体の指標)

🔹 タンパクの主な役割
血液中のタンパク質は、全ての臓器、組織、細胞の原材料になります。

食べ物から摂取したタンパク質は、いったん消化されてバラバラになります。
その後、肝臓などで、臓器、筋肉、細胞を作り出す原材料になります。

体の栄養状態や免疫機能、臓器の健康を示す重要な指標です。

筋肉や臓器の材料となる(成長や修復に不可欠)

血液の流れ、血圧を維持し、水分バランスを調整

免疫機能の一部として働く(白血球・グロブリン)

🔍 どんな病気が関係する?

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