信州一人旅【エピローグ】

今回の信州一人旅は自分の人生の中でも屈指の良い旅となりました.
まあ,得てして一人旅というものは何かしらの意味で心に深く残るものです.
それはその時に一人で感じた不安感だったり,満足感だったり,様々ですが.
また,一人旅は自分と向き合うことにもなります.
自分と向き合う時間が自然と多くなるわけですね.
旅の最中に向き合う事象・景色などは様々ですが,それにどう自分自身が反応するかを知るということもまた,重要な要素です.
自分の反応を知ることで,その反応を通じて自分を知る・確かめるというようなものです.
今回の旅で言えば,自然と向き合った時の自分の反応だったり,写真を撮っている時の自分の反応だったりが大きな手がかりをくれました.


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話は唐突に変わりますが,僕が大好きなものの1つが日本庭園です.
特に現段階で一番好きなのは,京都の建仁寺の庭園全体です.
京都には様々な有名な庭園があり,重森三玲による庭園も大変有名ですが,僕の心に最も深く残っているのは建仁寺です(全体のボリューム感や庭園に面する建築物との雰囲気感が最高です).

こうした庭園というのは,自然の風景が元になった作品でもあるわけです.
去年は庭園の写真を撮るなどして心を満たすこともあったわけですが,今回の旅を通じて,その大元たる自然にもっと向き合って行きたいと思えるようになりました.

ただ振り返ってみると,この気づきにも予兆はあったわけです.

台湾での山の稜線をメインに撮った写真や,

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由比ヶ浜で撮った海の写真や,

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日川浜で撮った浜辺の写真なんかがまさにそうです.

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庭園に心奪われた自分の根源的な感動には,おそらく自然があるのでしょう.
そして,庭園が作品である以上,まずはそのSourceとなる自然を撮るのもまた当然のことです.

もちろん,これらをただ撮っていくだけでは何の差別化も図れません.
これまでの長い時間の中で,多くの人が撮ってきたもの・描いてきたものと何か違う点を残さなければ,自分の存在を残すことは叶わないと思います.
(趣味としては別に良いのですが)

だからこそ,その最後の1ピースが研究となってくれれば願ったり叶ったりです.
普段の生活の中に研究活動があり,その成果のために最後に撮影に向かう.
こんな生活ができたら,本望なのではないかと思えるようになりました.

紆余曲折の色々あった人生ですが,少しずつ実の詰まった何かになってきていれば良いなと思いつつ,今回はここで筆を置きたいと思います.

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