最近何してるか,と聞かれると

困る.
ほとんどの時間を研究に費やしながら(時に実験し,時にシミュレーションを回し,時に周辺のことを学び,時にサーベイし,時に新ネタを考える),楽しく生きている.

最近,ものすごく小学6年生頃の感覚を思い出す.
中学受験に必要なツールをだいたい勉強し終え始め,後はどこまでやれるかを伸ばす戦い.
あの時の,毎回の戦いのヒリヒリ感と知識・理解に対する全能感,みたいなもの.
それをほんの少しだけ取り戻してきていて,楽しい.

大学受験の時は,全てが後手に回っていたし,何かを学びたいというポジティブな姿勢を取れない状況だった.
かなりタスク処理的に物事を進めざるを得ず,自分の要領の悪さが目に映るばかりであった.


正直,率直に言えば研究より楽しいこと,はあんまり思い浮かばない.
逆に,他にそんなに本質的に楽しいことがあるか聞きたいくらいだ.

「理屈の上では,こんなことができるようになるはずだ」
と未だ見ぬ現実を予想して,シミュレーションや実験で検証する.
それがうまくいっていた時の喜びに代わるものがそうそうあるだろうか.
自分が夢見る世界に一歩ずつ近づくこの道のり以上に,歩むべき道が他にあるというのだろうか.

最近,アカデミー賞のポン・ジュノ監督のコメントが話題だったが,そこで言われていたことは,あまりにも正しいと思う.

”最も個人的なことが最もクリエイティブなことだ”
マーティン・スコセッシ

自分のアイデンティティを自分で守れる力(専門性)を付けて,その後は自分の思うがままにやるだけだと思う.

色々なことは周りが決めることじゃない.周りを見て決めることじゃない.自分が自分に従うままに決めることだと思う.

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