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日本百名山鳳凰三山②

2)鳳凰小屋~稜線~薬師岳小屋
📷 Yasuo Wakayama

すみません、だいぶ空いてしまいました。。。
今回は韮崎市の名峰でもあり、日本百名山の鳳凰三山の美しい稜線を紹介したいと思います。
一言で言うと、天空のビーチです。

小屋泊での場合、やっぱり日の出を見なきゃ!
真っ暗なうちに小屋をでます。鳳凰小屋から稜線までは歩いても一時間ほどでたどり着きます。たぶん。早歩き、もしくは小走りでは20~30分くらいでいっちゃいます。

さぁ、出発進行!!鳳凰小屋のみなさんお世話になりました。
※現在鳳凰小屋は建て替えており2024年秋オープン予定です。

最初は樹林帯のなかを進みます。地面がえぐれていて足を上げなければならない箇所もいくつか。稜線の手前は賽の河原といって、砂がアリジゴクのように、、、、、足が埋まります。ここは直登だし、ピークは目の前にあるのになかなか進まない。でも一歩一歩足を前に出していれば、それだけで必ず到着するので、安心してください(笑)
さて、この日の天気はどうか!?

天気よさそうです!!まだ足元はヘッドランプ必要です9月17日4時45分くらい。

いよいよ山頂です。鳳凰三山は、3つのピークから構成されています。最北端に座っているのが、地蔵ヶ岳です。とても大きなとんがりの岩が特徴で、その岩はオベリスクと言われていて、とてもかっこいいです。韮崎や甲府からも見えるくらい大きいです。
ここ地蔵ヶ岳は、山岳信仰の山で、賽の河原には子授け地蔵がたくさん立ち並んでいます。子宝を願う夫婦は、ここにきてお地蔵さんを一体持ち帰り、こどもを授かったら持って帰った一体に加えてもう一体を持ってくる、という風習がありました。2800m近くまで重いお地蔵さんを運ぶのでそれは大変なことだったでしょうね。

オベリスクと稜線の間にある山頂看板。後ろに見えるのがお地蔵さん
お地蔵さんと私と雲海と甲斐駒

お地蔵さんに手を合わせ、逆サイドの稜線まで進みます。ここが赤抜沢の頭、という場所です。ここからの地蔵ヶ岳も抜群です。フォトスポットですね。

地蔵と雲海!赤抜沢の頭


きました!ご来光さいこ~

鳳凰三山コースはここから稜線を南下します。ちなみに北上すると白鳳峠を経て、西へ下れば北岳の玄関口「広河原」、そのままさらに北上すると早川尾根を経由し、アサヨ峰、栗沢山、仙水峠、駒津峰、そして甲斐駒ヶ岳山頂へと続きます。早川尾根小屋には水も出ているはずですが、わかりません。(僕が行くときは出てます)そして黒戸尾根を下山すると、白州竹宇駒ケ岳神社、売店「おじろ」にたどり着くのです。複数人でいるときは車をおじろにデポして、たまにやります。夜叉神峠から鳳凰三山通過で、仲間とワイワイいっておじろまで12時間くらいかな。

赤抜沢の頭(左)とオベリスクと賽の河原をバックに。右奥は八ヶ岳連峰
eyewear:POC ELICIT

稜線に出てしまうと、多少のアップダウンもありますが、オベリスクがどんどん遠ざかっていきます。やっぱり稜線歩きは進みます。

傾斜のある乳酸がたまるビーチ
天空ランニング。ここは気持ち良すぎ

天然の高所トレーニングになります。この稜線の三山間は、意外と距離があるようで、ないです。僕の感覚としては、南から北へ行くほうがなんとなくきつい、というイメージです。南から北はけっこうあっという間に着いてしまうという感覚です。

日本一の山を超え、世界へ(超えすぎている!?)
上:HOUDINI PACE AIR TANK 
下:HOUDINI PACE LIGHT SHORTS
ビーチボーイ
鳳凰三山最高峰「観音岳」2841m

ここ観音岳も昔からの言い伝えがある山で、春先5月ころ、東側の斜面の雪解けが進んだころ、溶けた部分が牛の形になります。街から観音岳を見上げてこの牛が出てきたら、だいたい農作業(稲作)を始めるようです。そんなことで、この牛は、「農牛」と地域住民からは呼ばれています。ちょうどこの写真のすぐ下、山頂直下に出現します。

このビーチも気持ちいいんです!ここは観音岳ー薬師岳間

右手に北岳、仙丈ケ岳、正面に富士山、左手に甲府盆地を見ながら、2750mの稜線ランです。これは最高です。裏山にこんな環境があるなんて、幸せです。多いときは週に3~4回来ます。それと、鳳凰三山には夏の時期、きれいな高山植物が咲きます。タカネビランジは夏、咲き誇りますが、希少な植物です。ピンクのきれいな花です。それからここの山の固有種である、紫色のホウオウシャジンも見ものですね!花崗岩の地面のところにかわいく咲いています。ライチョウやカモシカもたまにいます。

北岳を望む
backpac:ULTRASPIRE EPIC XT
socks:YAMATUNE ENDURUNNER
footwear:SALOMON ULTRAGLIDE 

薬師岳山頂も広くて気持ち良いところです。北岳眺めながらお弁当食べているお客さんも目にしますね。ここで撮影もよくするんですが一番ハードで楽しかったのは、残雪期4月にはスキーを担いで下から6時間かけてカメラマン(武部努龍さんいつもすみませんね~)と上がってきて、1ターンのための撮影したことあります。その写真は薬師岳小屋のなかに額に入れて飾ってもらってありますのでぜひお立ち寄り見てください。建て替えたばかりのきれいな小屋です。

薬師岳直下に構える薬師岳小屋。いつもここで何か食べて小林さんとお話しするのです。
いつもありがとうございます!

ということで、今回の稜線はいかがでしたか?
ハードなドンドコ沢をクリアしてからの稜線は気持ち良すぎるということで、今回は終了します。
今更なんですが、よく登られるルートとして、さらに南の南、夜叉神峠からのルートもかなりたくさんの登山者が登っています。途中にはとてもおいしい水が飲める南御室小屋もありますので安心ですね。そっちからもたまに上ることもありますよ。
ではまた~。よい鳳凰三山を!

つづく

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