見出し画像

同じことをくどくどと:聖書をめぐる旅 4/24

4/24(日) 
 預言者の忠告を聞かない民、敵に包囲されるエルサレム。終末のことを語っても耳を傾けない現代の課題は、イザヤの時代から変わりません。

イザヤ書28章

「イザヤは自分をだれだと思っているのか。
このようなことを私たちに言うとは。
ろくにしゃべれない子どもとでもいうのか。
10もうたくさんだ。
同じことをくどくどと、何度にも分けて少しずつ話す。
それでは、子どもでもわかるだろう。」
11こう言って、いっこうに耳を貸そうとしません。
彼らに思い当たるのは、
罰を受けるということばだけです。
だから神は罰として、よくわからない話し方をする
外国人を送って彼らに語らせます。
そうなって初めて、
彼らは神のことばを聞くようになるのです。

 イザヤが民に語っている言葉を民は受け入れられません。
くどくど何度も言われていますが、まったく耳を傾けません。
 これは、現代の人々に私たちがイエスキリストの救いと、終末のことを
伝えても、その話はもういい・・・と流されるのと同じ印象です。
彼がが信じるのは、イザヤが何度も語ったからではなく、
よくわからない話し方をする外国人が、そう語ったからだといいます。
日本人が、聖霊さまの声を聞いて語るよりも、外国人が
神様の声を聞いたと、カタコトの日本語で話す方が
伝わるというのは、皮肉なものです。
「アナタハ カミヲ シンジマスカ!?」


イザヤ書29章

「アリエル」というあだ名のとおり、エルサレムは血だらけの祭壇になるからだ。
3わたしはおまえの敵となる。
エルサレムを包囲し、攻めたて、
周囲に要塞を築いて滅ぼす。
4おまえの声は、埋められた地中から、
幽霊のようにかすかに聞こえるばかりだ。
5だが残酷な敵も、あっという間に
もみがらのように吹き飛ばされる。
6天の軍勢の主であるわたしは、雷と地震とつむじ風、
火をもって不意に彼らに襲いかかる。
7エルサレムに戦いをいどむ国はすべて、
一夜の夢のように消え去る。
9あなたがたは信じられないのですか。
信じたくないのなら、かってに行動し、
見えない目で進んで行きなさい。
あなたがたは頭の働きが鈍くなりますが、
ぶどう酒に酔ったせいではありません。
足がふらつきますが、強い酒のせいではありません。
10主が深い眠りの霊を注いだからです。
「神はこんなところまで目が届かない。
ここで何が起こっているかなど、
知っているわけがない。」
16なんと愚かなことを言うのでしょう。
陶器師である神は、陶器にすぎないあなたがたより
偉くないのでしょうか。
あなたは神に向かって、
「あなたは私を造らなかった」と反抗するのですか。
機械がその考案者に、「あなたを解雇する」
と言うでしょうか。

 アリエルというと、ディズニーの人魚姫のアニメーションの
キャラクターを思い出します。
ここでは、神様がエルサレムのことをアリエルと呼んでいます。
調べると、アリエルというのはカーネーションの赤い花の種類でもあるようです。
だから、血だらけという表現にアリエルが重なって語られているのだと思います。
今日の聖書箇所は、目を覚まさない人間に対して、神様は半分怒っています。どんなに真理の道を示しても、彼らはそれを信じないし、自分の道を進もうとします。
おそらく、目に覆いがかかっているのでしょう。人間の本質の罪が、真の光を見ないようにしているのかもしれません。
子育ても同じ側面があります。親が、必要なアドバイスをしても、子どもはまったく聞く耳をもちません。残念ながら、失敗してその方法が間違っていることに気付かなければ、聴く耳は開かれないのかもしれません。
放蕩息子の父親も、出ていく息子を止めることはしていません。しかし、気が付いて戻ってきたときには、最高の喜びをもって迎えます。
リトルマーメイドの父トリトン王も、アリエルに振り回されていたような気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?