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呪いは彼自身に返るように:聖書をめぐる旅 12/30

12/30(木)
歴代誌下2章、神殿づくりに取り掛かったソロモンは、すべてを自分の手で実行するのではなく、知恵と経験に富んだ職人に任せます。任せる、これが一つリーダーの大切なことです。仲間の力を借りて作る、それが知恵あるソロモンの歩みでした。また、詩編109編は自分を呪ってくる者に対する神様の態度がわかります。

歴代誌下2章

5しかし、この方のために神殿を建てる力が誰にありましょうか。天も、天の天もこの方をお納めすることができないからです。主のために神殿を建てようとするわたしは何者でしょうか。神殿はただ主の御前に香をたくためのものでしかありません。
12今わたしは、聡明で熟練した者、職人の頭フラムを送ります。
16ソロモンは、父ダビデが人口を調べたように、イスラエルの地にいるすべての寄留民の人口を調べたところ、その数は十五万三千六百人であった。

→ソロモンは、父ダビデから神殿すなわち、神様がお住まいになる建物を建てるようにバトンを渡されます。しかし、このバトンはとても、重く一人では担えないほどのものであることを認識していたようです。
そうです、イスラエルの神様とは、全世界を創造された方です。宇宙を創られた方が住む場所を、人間がつくることができるでしょうか?
ただ、知恵を求めたソロモンの賢いところは、自分の力でたりないことを悟り、他者の力をかりたことです。職人の頭フラムを使って、神様の神殿を作るという一大事業が成し遂げられます。
 一つだけ、この章で気になるところがあります。
ダビデが3日間の疫病の罰を受けた人口調査をソロモンも行っているところです。これは、神様に対しての罪にはならなかったのでしょうか?
ダビデへの罰が大きかったので、ちょっと気になりました。


詩編109編

17彼は呪うことを好んだのだから
呪いは彼自身に返るように。
祝福することを望まなかったのだから
祝福は彼を遠ざかるように。

→この章は、思いっきり敵に対して禍いを祈っています。
このあたりが詩編の作者の人間味のあるところです。
たたかれると、たたき返したくなるのが人間です。
悪く口を言われると、さらに悪口を言い返したくなる存在です。
少し大人になると、言い返している方も大人げないとみなされることもあり、表立ってはしませんが、心の中では「こんにゃろ!」と思うものです。
ある伝道者が、呪いの電話をかけてくる人に対して、
神様は呪いを祝福に変える力を持っている。
だから、この強烈な呪いに感謝する、そして、神様が君を捕まえに行くといっているよ!という言葉で電話を切りました。
この詩編でも、同じです。

29わたしに敵意を抱く者は辱めを衣とし
恥を上着としてまとうでしょう。

ダビデはゴリアテの剣で、ゴリアテの首を切り落としました。
私たちを攻撃する武器で、神様は攻撃する者を討つことができます。
神様は、自分を呪う者から守るだけでなく、呪った者をも改心させる力のある方です。
荒れ野に道を、砂漠に大河を流されるとは、こういうことかと思いました。

31主は乏しい人の右に立ち
死に定める裁きから救ってくださいます。


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