おまえの鼻に鉤をかけ、口にはくつわをはめて:聖書をめぐる旅 4/28
4/28(木)
おはようございます。今日の札幌もいい天気です。アッシリア王がエルサレムを包囲し、南ユダの民とヒゼキヤ王に恐怖による心理戦を挑んだ時の、ヒゼキヤの対応が記載されています。戦争のプロパガンダのように、アッシリアは、南ユダの人の心を砕くような言葉を浴びせかけています。しかし、ヒゼキヤには他にない勝利の秘訣がありました。
イザヤ書36章
1ヒゼキヤ王の治世の第十四年に、アッシリヤの王セナケリブがユダの要塞化された町々を残らず占領しました。 2それからだいぶたってからのことです。王はラキシュから大軍をつけて使者を送り、エルサレムのヒゼキヤ王と交渉させました。使者の一行は、布さらしの野を通る道のほとりの、上の貯水池の出口近くに陣を張りました。
10それだけではない。そもそも、ここまでわざわざ出かけて来たのも、主がこの国を占領せよと言ったからだ。『さあ、行って、ユダを滅ぼせ。』そう、神は言ったのだ。」
13こう言うと、城壁の上で聞き耳を立てているユダヤ人たちに、大声でどなりました。「アッシリヤの大王のおことばを、よおく聞け。大王はこう仰せだ。 14『ヒゼキヤにだまされるな。彼がどんなにもがいても、おまえたちを救えない。 15神を信じろ、神がついていれば、アッシリヤ王に征服されることはないと言われても、耳を貸すな。
→南ユダのヒゼキヤ王のもとに、アッシリア王の使いがやってきて、自分たちの正当性、強さを大声で叫び、神様を信じているユダの民に対して、ヒゼキヤ王に騙されるな、耳を貸すなと言っています。
ヒゼキヤ王は、25歳で即位しダビデの礼拝を回復し、過越祭を復活させた王です。
それに対して、アッシリアは北イスラエルを滅ぼし、南ユダの城壁のある町々を襲って、エルサレムをも落とそうとしています。
こここでは、アッシリア王の部下の暴言を、民衆が聞こえる中でヒゼキヤ王の使いが聞くという屈辱的なシーンとなっています。
イザヤ書37章
1王は会談の結果を聞いて王服を裂き、屈辱と嘆きを示して、目のあらい布を身にまといました。それから、祈るために神殿に行きました。
16-17「天の軍勢の主、ケルビム(契約の箱を守る天使の像)の上におられるイスラエルの神よ。あなただけが世界でただひとりの神です。あなただけが天と地をお造りになりました。どうか今、私の願いをお聞きください。祈っている私に目を留めてください。ごらんください。これがセナケリブ王の手紙です。王は生きておられる神をあざけりました。
28わたしはおまえをよく知っている。
あらゆる行動が手に取るようにわかる。
わたしに向かっていきりたったのも知っている。
29神にいどみかかるとは何事だ。
わたしは暴言を全部聞いた。
もう黙ってはいない。
おまえの鼻に鉤をかけ、口にはくつわをはめて、もと来た道を引き返させる。」
30続いて神は、ヒゼキヤに言いました。
「この都をアッシリヤの王から救い出すのはわたしであるという証拠を見せよう。
今年、彼は包囲を解く。
種をまくには遅すぎるので、今年の秋は落ち穂から生えたもので我慢しなければならない。
だが来年は、まずまずのところまで持ち直し、二年先には、以前のように豊かな暮らしができる。
36その夜、主の使いがアッシリヤ軍の陣営に出て行って、十八万五千人の兵士を打ちました。翌朝、何も知らずに目を覚ました者たちの前には死体が累々と横たわっていました。 37アッシリヤの王セナケリブは、自分の国のニネベへ逃げ帰りました。
→敵の将軍と自分たちの遣いの会談結果を聞いたヒゼキヤがとった行動は3つあるといいます。1つは、民を励ますこと。「強くあれ、雄々しくあれ、恐れてはならない。主は共におられる。その方は私たちを助け、私たちの戦いを戦ってくださる」と。2つ目は、水を確保すること。山の上の要塞都市が包囲されると出てくるのが水の問題で、ヒゼキヤは敵の気付かない水源へのトンネルを533mもひそかに作っていました。3つ目は、勝利の秘訣としての祈りです。「あなたが主であることを示してください」というものです。今日の聖書箇所から、私たちは神様の民の危機管理を学ぶことができます。そして、その中の最も強力なものが「祈り」です。主なる神様が、直接ヒゼキヤに語り、翌朝18万5千人のアッシリアの兵が討たれ、アッシリア王は逃げ出しました。主の言葉は、次のとおりです。
「この都をアッシリヤの王から救い出すのはわたしであるという証拠を見せよう。
今年、彼は包囲を解く。」
敵の包囲を打ち破られる主に、今日も信頼します。