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しほちゃんは、ういている#7

 雲が照り返して銀色にひかっている。きょうは久しぶりに雨が降った。通学路には連日の猛暑で野良猫がぐったりしている。

「おーーい。ゆうさく」

 ゆうさくと呼ばれた黒が多いぶち猫が、しほちゃんにきづいた。彼女は猫のからだを撫でながら「あついね」「げんき」「ご飯たべてる?」と話しかける。通学路には何匹かの猫がたむろしている。街の住人が餌でもやっているのか。みな警戒心がない。人間がちかづいても、逃げようとしない。平和な世界だ。

 彼女は、すべての野良猫に名前をつけている。ゆうさく。みふね。たつや。ぶんた。まさむね。と強そう名を好む。しほちゃんのセンスは計り知れない。彼女は猫を心底あいしている。SNSのアイコンをすべて猫にするくらいの愛猫家だ。猫ずきは、どことなく本人も猫ににている。とらえどころがなくて眼が大きい。きまぐれで、追いかけると何処かへ行ってしまう。どこまでも自由だ。しほちゃんも追いかけたら、逃げるのだろうか。彼女がいなくなったら、わたしの生活から彩りがなくなってしまう。

しほちゃん。

猫目のしほちゃん(ΦωΦ)

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