国会議員秘書という仕事について
みなさんおはようございます、こんにちは、こんばんは。国会議員秘書のやまいもです。
皆さんは議員秘書についてどんなイメージをお持ちでしょうか。よくテレビドラマや映画で見かけるような
「〇〇先生、本日のスケジュールの流れをお伝えします」
「あの議員のスキャンダルを入手してきました」
のような印象をお持ちでしょうか。
最近だとフジテレビで「罠の戦争」というドラマが流行りましたね。意外と観ている議員も多いんですよ。
実際に私のボスも観ていましたし、有権者の方から「やまいもさん、議員秘書って罠の戦争みたいな世界なんでしょ?」と言われることも。
国会議員秘書が主人公のドラマはなんとも新鮮です。
そしてこのドラマ。業界の人間が思う違和感は何点かあるんです。
1つ目は、自分の議員が大臣になっても「大臣」とは呼ばないです。政務官でも副大臣になってもです。
衆議院は「代議士」。参議院だと「先生」か「議員」と呼ぶことが普通です。少なくとも私の周りでは。
2つ目は、議員秘書には議員が個人的に雇う「私設秘書」。1人の国会議員に対して3人までつけることができる国家公務員「公設秘書」。とりわけ公設秘書には政策担当秘書、第一公設秘書、第二公設秘書の3種類があります。
衆議院の小選挙区の事務所は、議員会館の国会事務所より地元事務所に重きをなしていることが多いですから、公設秘書3人全員が議員会館にいるのは、現実的ではないです。
議員会館では政策秘書と私設秘書。地元事務所に公設秘書2人と私設秘書がベターでしょう。
少しだけ「政策担当秘書」について触れておきます。政策担当秘書は公設秘書の中でも別枠の秘書です。
この職は国会議員の立法を補佐するため、1993年に新設されました。そのため、通常の秘書業務のほか、法律案の作成に関わることがあります。
政策担当秘書になる方法には2通り方法があります。
1. 「国会議員政策担当秘書」の資格試験に合格する
2. 10年以上公設秘書を勤めた上で専用の研修を受ける
資格試験の難易度が高いため、後者の方が実際多いです。
(ちなみに議員本人が落選したら、他の議員の秘書になるパターンがほとんど。)
「秘書の“秘”は、秘密の“秘”」と言われるほど。秘書によっては、議員のプライベートからカネの流れまで把握しているので、議員との信頼関係も重要になります。
2017年に週刊新潮で報じられたある女性議員から政策秘書への暴言と暴行が最たる例です。
時には秘書があえて国会議員を罠にはめ、弱みを握ることも。ドラマよりも。もっと。巧妙に。マスコミや週刊誌を利用したりね。
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