第33話 これは生麺か!?「マルちゃん正麺 うま辛担担麺」
そういえば、ド定番のレポートがまだだった。マルちゃん正麺だ。初めてこのラーメンを食べた時、その麺のクオリティには衝撃を受けた。『生麺うまいまま製法』という製法で、油あげ麺でも、ノンフライ麺でもない、生麺を高温乾燥させる製法だそうだ。詳しいことはよくわからないが、旨いを追求する企業努力をわずか数百円で味わうことができる、幸せなことである。
マルちゃん正麵カップには、『芳醇こく醤油』『香味まろ味噌』『うま辛担担麵』『辛ニボ』のラインナップがあるが、今日はここから『うま辛担担麺』を食べてみたい。
それでは開封だ。小袋は3袋。『かやく』『後入れ粉末スープ』『液体スープ』だ粉末と液体のスープがあるのはスープにそれなりのクオリティがある印とみている。
『かやく』を開け、お湯を注ぐ。そぼろとチンゲン菜だ。今日は当直明け勤務の昼休み、当然これだけでは足りないので、売店でサラダとから揚げも買ってきている。それに欠かせないのは白飯だ。特に濃い目の味のラーメンの時には必須だ。最近僕はラーメンを食べる時の白ご飯を『チェイサー』と呼んでいる。『チェイサー』とは強い酒の合間に飲む水のことで、酒飲みはよく知っているはずだ。何のことはない、ただの白飯をかっこつけて言いたいだけなのである。
お湯を注ぎ5分待つ。
液体スープと粉末スープどちらが先だろうか・・・?たぶんどちらでも変わりはないのだが、表示の通り、粉末から入れる。
粉末スープはゴマ香るうす橙色の粉末だ。これに唐辛子の赤が映える。やっぱりタンタンメンと言えばゴマだ。ラー油系のものがあるが、今のところはゴマ系が好みだ。粉末スープを溶かすとゴマの香りが漂う乳白色のスープが出来上がる。
さらに液体スープを注ぐ。さらりとしたラー油に続く味噌風のねっとりとした半固体スープ。これだけで食欲をそそる。しっかりとスープに溶かし込むと、見るからに濃厚な坦坦スープが出来上がる。
ではさっそくスープからいただいてみる。
濃厚なインパクトの後に広がるクリーミーな舌触り、一粒入ってきたそぼろがすっとほぐれる。そして後味に辛さが軽くジーンと残る。この辛さとクリーミーな胡麻の味が絶妙なバランスをとっている。ちなみに花椒の香りはほとんど感じられない。
それではメインの麺を食べてみよう。
さすがはマルちゃん正麵だ。すごいの一言だ。ツルツルモチモチで、しっかりとスープをまとい、はっきりと輪郭のある麺の舌ざわり。口に運んだだけでうれしくなる。
さらに特筆するべき点は、時間をかけても食感がしっかりと残ることだ。僕は食べるのが遅い。
多くの医療従事者は早飯食いだが、僕はあえてゆっくりと食べる。こうでもしないと休憩する時間が確保できないのだ。今日もしっかりと昼食で英気を養い午後からの仕事も頑張ることにする。