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二世帯住宅の玄関共有間取り、快適な動線計画とプライバシー確保を両立する設計の工夫と、ライフステージの変化に対応する間取りの考え方、世帯間、親子の関係性も「常識」をどのように捉えるべきなのかは重要です。

二世帯住宅における

玄関共有の設計ポイント。

※玄関ホールを親世帯子世帯共有の談話スペースとして計画した間取りでのイメージCG
簡易リビング



快適で調和のとれた

暮らしを実現するために。


二世帯住宅の計画において、

玄関のあり方は

重要な検討事項の一つです。


共有することで生まれるつながり、

独立性の確保・・・・・。


これらをいかに

両立させるかが

設計の鍵となります。


僕自身も20代の頃、

まだ「勤務建築士」だった

ころですが

自身で二世帯住宅を

設計して

今も実際に住んでいますが、

当時の

住宅設計と

生活そのものの

人生経験の無さが招いた

二世帯住宅独特の罠

にもハマりました。


そういった経験からも

そもそも想定しておかないといけない

難しい内容も

二世帯住宅には

存在する事を経験しています。


人は基本的に

知っている事柄の周辺しか

理解することが出来ません。


ここでは詳しく

書けませんが

二世帯住宅の

「セオリー」だけを

少し書いてみたいと思います。


間取り計画だけではなくて、

暮らし方を考える意味で

玄関共有の

メリットとデメリットを踏まえつつ、

それぞれの家庭に馴染む

暮らしやすくて

快適な二世帯住宅を

実現するための考え方についても

少し意識するだけで

随分変わりますよ。


ご自身の子供世帯と住むのか

または親世帯と暮らすのか?。


又は義理の親子なのか

実の親子なのかも・・・・・。


家族のなかでも

成長と環境の違いを

どのように

考えるべきなのかは

大切です。


1. 玄関共有のメリット

家族の自然な交流と

見守りのしやすさ・・・・・。


共有の玄関を通じて、

日々の何気ない会話や

挨拶が生まれ、

家族のつながりを

深めるための

きっかけとなります。


また、

高齢のご両親の

安否確認が

しやすくなる点も

大きな利点です。


ですが現実的な面を考えると

それぞれの生活の違いや

生活文化の違いを

きちんと把握したうえで

計画しておかないと

「違い」を受け入れられない状態だと

随分ストレスになります。


ゆとりある玄関空間の確保。

二つの玄関を設けるよりも、

一つの玄関に

スペースを集約することで、

広々とした

エントランス空間を

実現できます。


ゆとりのある間取りによって、

収納力の向上や、

ベビーカー・車椅子の

出入りがしやすい

バリアフリー計画も

可能になります。


コストの軽減と税制上の利点。

玄関を一つにすることで

建築コストを抑えられるほか、

固定資産税や

不動産取得税が

1世帯分として

扱われる可能性があります。


税制面でのメリットを

享受するためには、

事前に確認する内容も

整理する事が大切です。


2. 玄関共有のデメリットとその対策。

プライバシーの確保・・・。

来客対応時や

荷物の受け取り時に、

互いの生活が

交差する可能性があります。


この課題に対しては、

以下のような工夫が

有効です。


〇動線計画の工夫

各世帯の居住スペースへの

動線を明確に分け、

共有部分を通る頻度を

最小限に抑える。


〇間仕切りの設置

玄関ホールに

パーティションや

格子壁を設け、

視線のコントロールを行う。


〇個別のインターホンや

ポストの設置・・・・・。

来客や宅配物の

受け取りを

世帯ごとに分けることで、

独立性を確保する。


生活リズムの違いによる

ストレス・・・・・。


異なるライフスタイルを持つ

家族が同居する場合、

玄関の開閉音や

深夜・早朝の出入りが

気になることがあります。

単世帯でも気になりますからね。


この点については、

以下の方法で

対策を考える事も。


防音対策。

玄関ドアや床材に

防音性能の高い素材を採用し、

音の伝達を抑える。


動線と寝室の配置の工夫。

玄関から寝室を離し、

音の影響を

最小限にする

間取りの計画を心掛ける。


快適性が高くなる

玄関共有プランを

実現するポイント・・・・・。


①それぞれの

生活スタイルに応じた動線計画。


共働き世帯

高齢者世帯

子育て世帯など、

それぞれの

ライフスタイルに合わせた

玄関設計が求められます。


例えば、

親世帯と子世帯の

生活時間帯が異なる場合、

玄関から各世帯の

居住スペースへと

スムーズに移動できる

動線を設計することが重要です。


② プライバシーと交流のバランス

完全に分離するのではなく、

「適度な距離感」を

保ちながら

家族関係性を

どのように理想化するべきなのか?。


たとえば、

玄関ホールに

共有のラウンジスペースを設け、

必要なときに

集まれる空間を計画することで、

無理のない

コミュニケーションの場を

確保できます。


③ 将来的なライフステージの変化を考慮

二世帯住宅は、

時の流れとともに

単世帯住宅よりも

住まい方が変化するものです。


将来、

親世帯が一人暮らしになったり、

子世帯が

独立したりすることを見越し、

玄関を「共用」と「分離」の

どちらにも

対応できる可変的な

設計とするのも一案です。


具体的には、

将来的に玄関を

分けられるような

構造にしておくことで、

ライフステージに応じた

柔軟な住まい方が

可能になります。


二世帯住宅における玄関共有は、

家族のつながりを育む一方で、

プライバシーや

生活リズムの違いに

配慮した設計が求められます。


動線計画を工夫し、

互いの生活が干渉しにくい

設計とする。


防音対策や

視線のコントロールにより、

プライバシーを確保する。


将来の

ライフステージの変化に

対応できる

柔軟な設計とする。


二世帯住宅の計画は、

単世帯以上に

現在だけでなくて

ある程度将来の暮らしまでを

見据えることが重要です。


家族の絆を

どのように考えて

自分達の暮らしにとって

快適な住環境を

実現できるようになるのかを

慎重に考えるように。


あなたの毎日がもっと豊かに、

もっと自由になる場所を

形にしてみませんか?。


やまぐち建築設計室は
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デザインする設計事務所です。

暮らしの意識と時間を丁寧に。

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