間取りと動線、余白のある風景としての中庭のある暮らし・心地よさに寄り添う暮らしの価値観の設計デザイン庭の工夫としてコートハウスに見えないコートハウスという提案の付加価値と設計の感度。
質の良い設計とデザインで
人生の潤いを生み出す
暮らしの空間を丁寧に・・・・・。
中庭のある家。
「中庭」というキーワード。
明るい家を実現かつ
プライベートな庭をつくる手法として
中庭という選択肢があります
中庭のある家の
メリットとデメリット・・・・・。
中庭は建物や塀に囲まれた庭のことです。
建物の配置はL字型、
コの字型、
ロの字型などさまざま。
外に閉じ、内に開けた形になっているので、
まわりの視線を気にすることなく、
明るく開放的な
プライベート空間を確保することができます。
コートハウスという言葉を
耳にされたこともあると思いますが、
建物や塀に囲まれた
中庭のある家のことです。
「コート」や「パティオ」は
「中庭」を指すそれぞれ違う言語の言葉で、
建築様式やイメージは違うかもしれませんが
意味は同じです。
坪庭も同様で、
広さの違いがありますが、
同じ中庭を指します。
中庭のメリットであれば
採光に優れている家づくりを
考えている多くの方が「明るさ」を
重視されているかと思います。
通常の間取りでは
日の差し込みにくい部屋が
できてしまうこともあります。
特に北側に面している部屋だと
昼でも照明が
必要になることがあります。
その点、中庭がある家では、
隣地との距離を確保したり
中庭の壁となる範囲で
色と同じく光の反射を促すデザインを
考えることで
開口部を設けやすくなるため、
満遍なく光を採り入れることができます。
前で述べた通り、
開口部を設けやすくなるため、
光を採り入れるだけでなく、
風の通り道も確保しやすくなります。
気候の良い時期は、
状況によりますが
窓から自然循環する空気で
快適な環境を感じることも
可能になります。
そして建物や塀で囲われた中庭は、
外を通る人の目や隣家を
気にせずに過ごせる庭となります。
室内からは開放感を持ち、
外からの目は届きにくいので、
子どもたちの遊び場であったり
外部からの視線を気にせずに
カーテンなどで閉ざさずに
生活を楽しむことも・・・・・。
隣家と距離が近い環境でも
室内にいる時の
プライバシーが確保しやすいため、
人通りの多い道路に面した土地や
視線を気にしないといけない方向に
窓を取りたい場合にも
大きなメリットとなります。
中庭に面した部屋は
人の目を気にすることなく寛ぐことができ、
プライバシーを確保しながら
開放感を味わえます。
中庭を通して、
先の部屋や外の景色へと
遠くに視線が抜けるため、
広さと奥行きを感じることができます。
大きな開口部は中庭側に設け、
自然を身近に感じることができる庭に
面するように部屋を配置し、
家の中と外が近いため、
緑を身近に感じることができます。
また、テラスと室内の床の素材を合わせたり、
高さを揃えてフラットにすることで、
室内と中庭をひと続きの空間のように
活用することもできます。
しかしながらマイナス面としては
中庭を設けられる広さの土地が
必要になるという事。
そして、外壁や窓が増えるので、
その分建築費用が高くなります。
中庭がある家は
通常より開口部の数が増えることもあり、
サイズも大きくなることで
比較的費用が高くなります。
必然的に外気の影響を受けやすくなるため、
普通の考え方では
冷暖房の効率が落ちる可能性があります。
そのため、
建物の断熱性や気密性の高い建材や素材に対しての配慮と
換気システムなども併せて検討が必要です。
そして間取りの工夫には
中庭特有の迂回路が必要になったり
生活動線を考慮には
中庭の無い家よりも
知恵が必要になります。
単純に中庭が存在するだけでは
機能面も性能面も暮らしの感度も
逆に低くなることがありますから。
よく考えて考慮された
間取りである事が大切・・・・・。
中庭のある家は、
視線を気にすることなく、
自然を感じることができたり、
開放感があったりと
色々なメリットがあります。
しかし、
費用面や動線面では
より工夫が必要な家とも言えます。
中庭があるからよい家という訳ではなくて
暮らしの価値観と過ごし方
ロケーションや立地条件等
様々な要因を計算考慮して
最適解としての中庭であるかどうか?
という事が大切。
場所の持つ意味を
丁寧に仕上げるように。
暮らしの空間、
選択と検証の結果に
居心地をゆだねてみませんか?
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やまぐち建築設計室
建築家 山口哲央
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