見出し画像

あだ名の楽しかった思い出と、商標法の話


最近の小学校ではあだ名が禁止されている

 ネットサーフィンをしていたら、気になる記事を発見しました。

 2010年代くらいから、小学校で「あだ名」禁止の校則を取り入れる動きが出ているとのことです。
 本人が嫌がるあだ名で呼ぶことを禁じることで、いじめへの対策ができる、というのが趣旨です。

 確かに、からかう意図が入ったあだ名で呼ぶことは、いじめの一種です。それを封じれば、いじめを防げるとも考えられます。
 しかし、私自身の経験では、あだ名で呼ばれて嫌だった記憶はなく、面白かった記憶が残っています。

呼ばれて面白かったあだ名

 私は基本的に、あだ名を付けられたことがありません。
 大人しくてあまり喋らなかったのが、原因と考えられます。
 しかし、一時的に面白いあだ名が付いたことがあります。

名前のイメージ

その1・ベルリンの壁

 中学2年生の時に付いたあだ名です。
 目が悪いことから、前の方の席に座っていました。
 授業を受けている時に、後ろの男子2人が話し始めました。
 「黒板が見えない……山口のせいだ」
 「本当だよ、山口が遮ってるよ。もうベルリンの壁だよ」
 「ベルリンの壁だな、マジで」

 それを聞いていて、笑いが込み上げてきました。
 授業が終わって、振り向いて2人に言いました。
 「もう、ベルリンの壁ベルリンの壁って!せめて、横浜ランドマークタワーとか、カッコいい名前にしてよね」
 その途端、ドッと笑いが起こりました。
 その後も席替えがあるまで、男子2人と時々話しました。

その2・アッキーナ

 高校1年生の時に付いたあだ名です。
 クラスメイトの女子が、「山口さんって、あの人に似てるよね?ほら……」と、話しかけてきました。
 もうひとりが、「ああ分かった、アッキーナだ!」と反応します。

 当時は『クイズ!ヘキサゴンII』などで、アッキーナこと南明奈さんがブレイクしていました。
 クラスの女子達には、私が似ているように見えたようです。
 下の名前が1文字違いだったこともあり、いつの間にかアッキーナと呼ばれるようになりました。
 私も南明奈さんのファンだったため、呼ばれるたびに嬉しかったです。

あだ名は商標登録できる?

 ところで、あだ名は商標登録できるのでしょうか。
 原則として、商標登録できます。
 ただし、著名なあだ名(キムタク、松潤、こじるり等)を、本人の許可なく他人が商標登録出願した場合は、登録できません。
 本人が自由にそのあだ名を使えなくなり、個人の人格的利益が害されるため、登録できないようになっています。
 また、著名な故人のあだ名(エノケン等)は、その名声に便乗していると考えられ、公序良俗違反であるとして、登録できません。

まとめ

名前のイメージ

 あだ名は、人を傷つけるものならやめさせるべきです。
 しかし、私の上記経験のように、コミュニケーションのきっかけになる場合もあります。
 あだ名自体はどちらにも転ぶ可能性があり、全般的に禁止するのは得策ではないと思われます。

 子供たちには、呼んでいいあだ名か判断することと、「こういうあだ名で呼んで欲しい(又はやめて欲しい)」と主張することを、教えるべきではないでしょうか。

いいなと思ったら応援しよう!