行動をPassiveとActiveに分割して考える
最近、新しいビジネスをつくっています。そんな中で大事にしている考えや気づきを少しずつシェアしていきます。きっと新規事業以外でも組織作りとか日常とかにも役に立つと思うので。
サービスは桜の咲く頃までにリリースできたらいいな。内容もそのうち書きますね。
今回のお題は「その行動はPassiveなのか、それともActiveなのか」という問いそのものです。ビジネスを考える上でかなり重要な考えだと思います。先に言葉を定義することからはじめますね。
Passive(受動的):気合いも入れず、受け身でなんとかなること
or
Active(能動的):ちょっと気合い入れないとできないこと
自分の行動を振り返る
この数年で自分のとった行動を年あるいは日常ベースで思い出してみる。
<日常>
・ご飯を食べる
・通勤する
・会社で仕事をする
・友達と飲みにいく
・テレビを見る
・本を読む
<この数年での出来事>
・大学院に入る
・論文を書く
・旅行にいく
・引越す
これのどれがactiveでどれがpassiveなのかを考えてみたい。
そして全部考えるといつものように長くなるので、今回は日常の部分のみを考えます。
まず、ご飯を食べるは2種類ある。1つは「腹を満たす」ご飯だ。これは腹減った、という欲望に対して、受動的(passive)な行動と考えられる。一方で美味しいレストランに行こう、となったらこれは能動的(active)な行動と捉えられる。ご飯にはactiveなご飯(ご馳走を頂く)とpassiveなご飯(お腹を満たす)の2種類が存在する。
通勤と仕事は基本的にpassiveだ。人は金を稼がなくてはいけない。だから仕事をする。そのために通勤する。そして、会社に行くと仕事がたくさんある。上司からの指示されるし、お客さんからの要望もある。
もし、いつもと違った道で通勤してみよう、と思ったらその通勤はややactiveだと思う。行く目的は変わらないのでpassiveで、行き方(手段)にactiveが入ってくる。仕事も同じだ。基本は金を稼ぐためのpassiveなんだけど、自分はこれをやってみたい、こんな風にしたらきっともっと良くなるみたいなことを考えながら仕事をしたらactive風にはなる。
飲みに行くは能動的なactive。だって行きたくなければ、行かなくてもいいだけの話だから。
テレビと本の話は面白い。テレビはとりあえず付けておけばいいだけ。そうしたら、お笑いなりドラマなりニュースなりが勝手に流れてくる。何もしていなくても勝手に聞こえてくる。そういう意味ではラジオも一緒だ。だた付ければいい。だからpassiveに分類される。
一方、本は違う。本はある一定の時間をとって、活字を読まなくてはいけない。典型的なactiveだ。ただ、仕事や宿題で本を読む時にはpassive風になる。
すると「おやっ?」って思うことがある。それはマンガの存在だ。あれも活字を読む。横には絵が書いてあるが、読まないことには始まらない。そういえば、字幕付きの映画もそういう意味では似ている。けど、前述の定義にある「active=気合い入れてやる」みたいな感じでマンガを読む人はいない。普通に楽しく読んでて、activeっぽさはほとんど感じられない。
事例としては十分なので、ここで一回それぞれを整理します。
Passive(受動的)の分類
見ていて大体わかったかと思うのですが、まず日常は多くの部分がpassiveに支配されている。日常のルーティンはほとんどがpassiveになる。
passiveはざっくり2つに分けれる。
1つは仕事や歯磨き、食事などの「しなければいけないこと」「しないと損をすること」であるケース、もう1つはテレビを見るに代表される「自分は何もしなくても得をする」ケースだ。
低いレベルで仕事をすることのほとんどは、passiveである
仕事をするとか、勉強するとかは低いレベルだと「最低限・・・しなければ、・・・が得られない」みたいな感じで「やらされている」人がほとんどだ。一見、「仕事がんばってます!」みたいなactive風な人でも、単に与えられたことをこなしているだけだったりする。仕事は低いレベルだとpassiveだと考えて欲しい。
Active(能動的)の分類
日常に潜むactiveは「好きなことをやる時」「やりたいことをやる時」に発動していることが多い。元々定義をしていた「Active(能動的):ちょっと気合い入れないとできないこと」は日常においては「楽しさ」を伴い発動していることがほとんどである。
楽しさが
気合いを入れる=多少のつらさを上回る時に
人はactiveな行動に移れる
一番わかりやすい例が飲み会である。今月お金ないんだよねー、ちょっと体調悪いんだよねー、今日は家で休みたいんだよねーっていう気持ちで、簡単に飲み会に行かない理由が仕上がる。activeの芽を摘もうと思ったら、少しの負荷をかけてあげればいいのだ。
そして、activeにはもう1つある。それは「何かを得たい」「得をしたい」に伴うactiveだ。代表的な例が「本」であり「読書」である。クライアントの社長が書いた本を読むことによって、企業理解を深め、結果としてクライアントの信頼を得る、みたいなケースである。
よし、まとめよう
passiveの2分類
1、義務感や損をする時 (自分に被害が及ぶ時)
2、何もしなくても得をする時 (労力ゼロでも得をする時)
activeの2分類
1、楽しさがつらさを上回った時 (楽しさ>つらさの時)
2、何かを得たい時 (労力かけてでも得をしたい時)
もちろん勝手に分類しているだけなので、これで完璧!とかいうつもりはない。参考までにこんな感じね。
で、結局なにが言いたいのかっていうと、「人はpassive側に分類されることはやるけど、active側に分類されることって、なかなかやらないよね」っていうことです。
冒頭に書いた、「それはActiveなのか、それともPassiveなのか、という問い」は行動を分類する上で重要なのです。
みんな知っているんです。activeな行動の良さは。
・いい大学入った方がいいこと(その分、たくさん勉強しなきゃ)
・勉強した方がいいこと(その分、本読んだりしなきゃ)
・やせていた方がいいこと(その分、運動しなきゃ)
・運動した方がいいこと(その分、時間使って汗かかなきゃ)
だけど、やらない。(自分もw)
これがactiveの恐怖なのです。
じゃあ、どうすればいいのか?
それに対する解は3つあります。
その1
自分の行動を基本的に全部passive側に持っていくよう設計する
「運動する」を諦めて、「とりあえずジムに寄る」。
ジムに行ったらpassiveな感じで運動できたりもするので、とにかく行く(寄る)ことが大事。だから会社の隣にあるスポーツジムに今すぐ契約して、毎日お風呂はいるだけでいいので寄る。
その2
active側で得られるご褒美がつらさよりすごくなるよう設計する
「本を3冊読んだら、温泉旅館でまた読書する」ことを決めて、予約する。
activeな活動に伴うご褒美を決めて、先にその予約だけしちゃう。結局予約(約束)することによって、行動がpassive化(義務化)するのだが、まあ一つの手法ということで。「営業目標120%達成したら叙々苑でご飯おごってください」と上司に言ってみるとかもこれにあたりますね。
その3
activeな行動をどうにかしてpassiveな行動に変換する
「トイレのドアに日本地図を貼っておく」。
最も古典的な手法だけど、効き目は抜群なはず。そして、もっともっとありきたりなものが、クイズ番組です。家族でわいわいテレビ見てるだけで、ちょっとだけ賢くなる。あとは、英語学ぶために、海外にしばらく住むとかがあげれますね。
ということで、自分はもちろんのこと、家族や友人、お客さんや部下に対しても役に立つ問いだと思うので、ぜひactive or passive?という問いをもとに、色々設計してみてくださいませー。
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