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本気で面接対策について書いてみる

長年、転職エージェント業をやっている中で、自分の一番の得意技は「面接対策」だったりする。今回はそれを全力で公開してみる。なんで公開するのかっていうと、毎回ホワイトボードに書くのが疲れたからだ。笑

<目次>
1、はじめに
2、面接対策の概念的な整理
3、【ワーク】 自分のことを整理するための7つのステージ
4、【ワーク】 企業(求人)選びのための2+1の考え方
5、面接で気をつけて欲しいこと
6、終わりに

1、はじめに

人材紹介業について、ノウハウ的なものは出尽くした感が否めない。何かしら新しい発信がされたとしても、それは既出の内容をこねくり回している場合がほとんど。あるいはAIやRPAなどシステムに置き換えた話くらいかな。
そんなややこしいものよりも、もっとシンプルで本質的なことを転職希望者の方はもちろんのこと、人材業に携わる方々に知って欲しい。

私自身、思い返せば初めて面接対策のコンテンツを作ったのは現リクルートキャリア在籍時のかれこれ15年前くらいになる。当時、リクルートキャリアとして初めて中途版、新卒版の両方の面接対策コンテンツを作っていたが、私が担当したのは新卒版だ。とはいっても、根底の部分は中途も新卒も同じ。その内容を進化させたものが今回の内容になる。

最近、採用インフラ工務店で採用企業向けには惜しげも無く、採用ノウハウを大公開しているが、今回は個人あるいは転職エージェント向けに中途版(主に20代、30代向け)の面接対策コンテンツを大公開してみる。

少しでもお役に立てれば嬉しいです。


2、面接対策の概的な整理

いつも面接対策をする上では3つのことが大事だとお伝えしている。

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1、自分のこと
2、相手(企業・求人)のこと
3、その重なり合う部分

この3つを整理して、喋れるようになっておけば概ねOK!
ってのが面接対策の概念的整理です。
もう少し上級版にするのであれば、上の3つのことを過去・現在・未来の3つの時間軸で捉えてみるといい。まあ今回はそうしないけど…

これ、言うのは簡単なのですが、整理するのは難しいし、面倒くさい。
なので、僕ら転職エージェントがサポートする余地があったりするのです。

一旦、項目の説明だけしておきます。

1、自分のこと
 ・自分は何者なのか?
 ・自分は何が好きか?/嫌いか?
 ・自分は何ができるのか?/できないのか?
 ・自分は何がしたいのか?/しなくないのか?
 ・自分はなぜそう思うのか?

みたいなことを思い出し、整理するのがこの輪っかの中の話です。
あとでやり方についてはじっくり説明します。


2、相手(企業・求人)のこと
面接でよく見落としがちになる、
「あなたは誰に向かって喋っているの?」
の”誰”に相当する部分。

あとでも触れますが、
相手(企業・面接官)あっての面接なので、相手を知らないで面接に臨むってのは、敵の戦力や思考や状況も知らず、裸で戦地に向かうようなものです。僕から言わせるとおバカちゃんです。新卒ではよくある失敗パターンですが、中途でも散見されるのでご注意ください。


3、その重なり合う部分
上の2つが出来た後の話なのですが、
一言で言うと、「採用する理由」にあたる部分がココです。

 ・自分がなぜ、その会社で働きたいのか?
 ・自分を採用する価値、理由がどうあるのか?
 ・お互いの価値観は近いところにあるのか?

そんなことが言語化できているといいですね。


3、自分を整理するための7つのステージ

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30歳=約1万950日=26万2800時間
(1年=365日=8760時間)

過去の経験(事実)って上記の紙の積み重ねみたいな感じ。超長くて、超わかりづらい。仮にあなたが30歳、1日1ページの日記を書いていたとするならば、約1万1千ページもある。分厚いなーって言うビジネス書が大体500ページくらいだからその20冊分を綴ったものがあなたの人生だ。これを整理する目的は結構ある。

 ・面接の時に”思い出す”作業をなくすため
 ・自分が大事にしている価値観を探すため
 ・何を質問されても動じなくするため

整理したところでどうしようもないことも多々あるのだが、準備しないで面接に臨むより、準備した方がその成功確率は格段に上がることは間違いないだろう。


自分の7つステージを、3つのポイントから紐解く

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 ・一番時間を費やしたこと
 ・思い出に残る出来事
 ・なぜそれを始めたか、続けたか、終えたか

(偉そうに7つのステージって言ってみたけど、別に大したもんじゃないw)
単純に考えると7つのステージ×3つのこと=21個と
たくさんのことを考えなければいけないのだが、実際には小学校から大学までサッカーやピアノとかやってて、みたいなことが多々ある。もっというと、思い出せないこともたくさんある。笑
大丈夫。思い出せないことはきっと自分にとってさほど重要なことじゃないから、そのまま忘れていい(はずです)。
とりあえず書き出せるだけ書いてみて!

例えば@7つのステージ
・サッカーをやっていた
 →チームワークが好き、点とるのが気持ちいい
・ピアノ好き
 →個人プレイ、自分の時間、自分への挑戦
・野球やめた
 →能力の限界、飽きた、他のことへの挑戦
・身内の病気
 →意識の変革、時間の大切さ、職業観の醸成
・海外留学
 →異文化との交流、夢の言語化、勉強の必然性
・家業がある
 →両親の背中、自分がどうやって活躍するか、仕事への姿勢
・色々なことへの挑戦
  →器用貧乏、好奇心、飽き性
・文化祭の実行委員
 →イベント好き、チームプレイ、思いで作り
・インターン
 →理想と現実のギャップ、お金の大切さ、ビジネスへの関心

書き出すとものすごい量があるのですが、そんなことを考えるために面倒だけど7つのステップは考えてみてください。


なんでこんなことを考える必要がある?

自分という人間の志向性や判断の軸、好き嫌いなどを様々な経験を通じて振り返ることによって、見出す(確認する)ためです

違う言い方で言うと、事実の伴っていないことは何を言っても面接ではあまりウケない。だからこそ、事実の伴う考えや行動、結果をしっかり示すことができたらいいですよね!っていう話でした。

中途採用で問われる多くの質問が「再現性の確認」です。
「うちの会社でどうかなー?」っていうのを、あなたの人生の軌跡に沿って、確認していくのが中途採用のよくあるパターンです。

よくある失敗例を1つだけ。
若手によく見られる話なのですが、「がんばります!」より「いつ、どうがんばったか」、なんなら「どんな結果が残せたか」を人事は知りたがるので、ぜひそう話をして欲しいです。「がんばります!」と言う人は多いのだが、実際にがんばらない人が多いから言葉に信憑性がなくなってしまう


4、企業(求人)選びのための2+1の考え方

※もう既にかなり長い文章になってしまっているので、ここからはもう少し短めにいきます。

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よく、will-can-mustで考える的なことを聞くのですが、僕はまあまあしっくり来ないのです。笑
何でしっくりこないのかというと、同じ軸で捉えようとすると無理があるから。図示するのは無理だし、3つの円とかで書いた日には(よく見るけどw)、ちょっと何言っているかわからない感じになります。
ということで、問いをシンプルにしましょう。


何がやりたいか ↔︎ 何がやりたくない
何ができるか ↔︎ 何ができないか
何が好きか ↔︎ 何が嫌いか 


これをただただ書き出せばいい。
多くの日本人の若年層は夢を持たない、描かない。だから「何がやりたいか」を考えるのが一番苦労する。いいのいいの、そうしたら「何がやりたくないか」をたくさん考えれば。あとは何ができるようになりたいか、とか考えるとそれなりになる。

何が好きか嫌いかでは、年収・勤務地・企業規模・体質(年功序列とか)・有名かどうかなどなどを書き出す。おそらく退職(したい)理由がここにくるケースが多いだろう。

あとはどれが重要あるいは絶対で、どれがあったらいいななのかを決める。そしたらあとは市場にある求人をそこにあてはめていけばいいだけだ。あんまり絶対が多すぎると候補が少なくなるので、その点は注意したい。


5、面接で気をつけて欲しいこと

一番気をつけて欲しいことは「印象」です。
頭が良いとか悪いとか、コミュニケーション能力が高いとかどうだかとか、そんなに人がいきなりパワーアップすることはまずないです。なので、一言でいうと、明るく元気になることに最大限配慮してください。これは意識で相当変わります。

二番目に気をつけて欲しいことは、「面接官がどうやったらマルをつけるか」です。この客観的視点が欠如していることがものすごく多いです。面接で良く聞く感想のひとつに「思っていること全部喋れました」ってのがあります。この感想を持っている人は経験上、9割近く不合格になります。話長いし、相手が聞きたくない話を延々としているんでしょうね。相手がマルをつけるってのは何ができたら良いんだ?ってことを事前に考え抜き、行動に移すことが重要ですね。

そうそう、よく聞く話ですが、面接とかプレゼンとか準備が8割ってのは本当ですね。会社の歴史、従業員数、事業内容、社長の考え方などなど、事前に押さえておく情報はたくさんあるので、頑張ってくださいね。


6、終わりに

今回のnoteで一番大事なのは「7つのステージ」です。長年におよぶ「今」という時間の積み重ねが、現時点での「今」の自分を作っている。これまでを7つに一旦分けて、色々振り返ると自分の行動特性とか好き嫌いが結構わかるんです。

そこがキャリア作りの出発点。

今回のnoteに書いたような話を面談の時にはよくする。結果として、感謝されたり、感動してくれる人が結構いるんです。多分みんな考えようとしたことはあるんでしょうが、それでわかった人が少ないんでしょうね。
そんなことを面談で出来たら良いなって思いますし、このnoteが一助になれば幸いです!


以上!

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